異世界召喚された俺は余分な子でした

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第1章

第490話 2つ目

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 嫌な予感とは当たるもので、ダンジョンから戻ってから僅か1週間しか経っていないというのに、2つ目のダンジョンが現れたとの第一報が入ってきた。

 念の為オリヴィアに確認するも、今の所天界には異変はないそうだ。

 対応を協議する為、水樹、宏美、ルシテル、クロエ、ヒナタ、オリヴィアとテーブルを囲んでいた。
 俺は膝の上にある尻尾をモフりながらの参加だ。

 最悪の場合、ダンジョンは計7つ出現し、更にその中央には昔からあると思われる100階層級のダンジョンが存在していて、山の中や地中深くに入り口がある可能性が指摘された。

 俺がヒナタのいた世界に飛ばされた時の状況と似ている為、皆の表情は重かった。

 放置すれば大変な災厄を招くはずだ。その為危険と分かっていても行かざるを得ない。

 中心部を探すにしても、少なく共あと1つはダンジョンが見つからないと位置の予測が出来ない。
 六芒星か星型かにより位置が変わるから予測は難しい。

 過去の事からの予測だが、中心部のダンジョンで無ければ特に大きな危険はない。

 勿論ダンジョンであるからには危険がない訳ではない。

 入り口の感じからもしも以前と同じ7つのダンジョンで構成されている場合、今回発見されたのは付随するダンジョンのはずだ。

 今回はカグヤとオルフィーネを同行させ、パワーレベリングを兼ねる。

 会議の後同行者をどうするか悩んだが1人はトリシアで、少なくとも向こうの世界にい者を1人同行させる事にした。
 ヒナタがいるから余程の事がない限りまずい事態にはならないだろうが、念の為今回も俺が同行する。
 そして水樹もだ。

 そしてカグヤとオルフィーネの護衛をどうするかそう考えたのだが、近接戦闘能力が高い者にしようと思い至ったのもあり、今回はアンバーを指名した。

 ダンジョン攻略希望者を集めて説明会を開いていた。
 1部の者、つまり水樹は別として、基本的に付随するダンジョンには1度しか連れて行かないつもりだ。

 相変わらずアンバーは大人しくしており、視界の隅にふといる位の存在感の無さを醸し出していたが、尻尾の存在感だけはかなり大きく俺の目に止まった。

 尻尾がブンブン振られていて、連れて行って欲しいと珍しく主張していたのだ。

 俺は常日頃からアンバーの尻尾をモフっている。
 例えば先ほどのダンジョンについての会議の時もそうだ。
 彼女は正確には会議に参加してはいないが、その場にはいたのだ。
 俺の斜め後ろに座り、俺の膝元に尻尾を回してくれていたのだ。

 俺は不安があったりするとついついアンバーの尻尾や耳をモフる。
 この手の会議の時は尚更そうだ。
 俺の心の状態をアンバーの尻尾のモフり方から判断する妻もいる位にだ。

 存在感を薄くさせているのは妻達に対する配慮なのだろう。
 俺が普段からアンバーを手元に置きたがるからだ。
 尤もモフりているからだが、彼女はアンバーとして助力やお願いをされる時以外はただひたすら黙って俺に尻尾を差し出してくれる良妻である。

 アンバーの尻尾は柔らかさ、滑らかさ、そして暖かさ、どれをとっても超がつく1級品である。
 どこに出しても恥ずかしくない尻尾である。
 他の男に触らせるつもりはサラサラないが。
 そんなモフり担当として確固たる地位にあるアンバーだが、近接戦闘においてスキルを使わない場合、俺よりも強かったりする。
 なので、今回は非モフり担当として赴く。
 と言っても多分モフりまくるのだろうけどね・・・
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