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第1章

第393話 復活?

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 ふと気が付くと、リギアが俺に跨り胸に手を付き、体を上下させているのが分かった。

 あちゃー、リギアとやっちゃったか。もう少し大人になってから年齢を固定したかったと思うが、妙に胸が痛い。息を切らせ、積極的に腰を動かしていた?

 しかし妙だ。俺はズボンを履いているし、周りにはレフトアイ達が居る。

 リギアが離れたかと思うと、誰かが雷系の魔法で俺を撃ってきた。信じられなかった。彼女達が俺に対して攻撃をしてくるだなんて。

 妙だった。服を着ているし、リギアと性行為をしている訳でもない。
 誰かを呼ぼうとするが声が出ない。唯一念話が可能なナタリーに念話を送る。

「何があった?おかしい、体が動かないし、声も出ない。助けてくれ」

「あれ?ランスロット様?ご自身に死者蘇生かヒールを掛けてください!」

 俺はよくわからないが、ナタリーの問に応える為、死者蘇生を念じた。すると何故か俺の名があるので、取り敢えず選択する。
 よく分からないが、また死んだのか?今は俺以外の者での蘇生術は心臓マッサージ位しかない。

 すると今まで止まっていた筈の心臓が動き出した事が理解できたが、又もや意識を手放した。

 ふと目が覚めたが、急激に吐き気がして起き上がろうとするも、起き上がれなくてよりによって寝たまま吐いた。口の中に嘔吐物が詰まり、息ができず俺は苦しみ出したが、周りにいた者が異変に気が付き、俺をうつ伏せにして喉に手を突っ込み口の中の嘔吐物を出してくれた。その為、すぐに呼吸が出来るようになり、更に吐いていた。しかし、時間と共に楽になり、なんとかクリーンを掛けた。

 気が付くと誰かが両横にいて、俺を支えていた。彼女達も俺の汚物まみれにしてしまった為、自分を含めてクリーンを掛けた。

「すまない。汚物まみれにしてしまった。今クリーンを掛けたから。悪いが誰か水を取ってくれないかな?」

 すると黒髪の女性が手にグラスを持っていたが、自らの口に含んだ。別に必要はないが、毒味をしてくれたのかな?と思っていたが、その見知らぬ女性を見て、綺麗な人だな。あの唇は素敵だ。キスをしたいなとアホな事を思っていたが、なんと思いが通じたのか、思った事が現実になるスキルでも得たのか?と思うような事になった。

 いきなり頭を捕まれ、顔が接近してきた。そしてキスをされたのだ。

 いや違った。口移しで水を飲ませてきたのだ。
 後で聞いたが、どうやら俺がかなり重症に見えたらしく、グラスで飲ますのは困難だと思っての口移しだった。

「ランスロット様、お腹は減っていませんか?」

「ああ、かなり減っているよ。何か有るのかな?」

「はい、消化に良い物が有ります」

 フランス人だろうか?そんな感じの20歳位の美人に食べさせて貰っていた。

 何故か口がうまく動かず、噛めなかった。

 2人は俺が口から食べ物をこぼすと拭いてくれて、咀嚼した物を口移しで口に入れてきた。

 かなりシュールな状況だ。
 何故このように若くて綺麗な女性が、しかも2人掛かりでここまでの事をしてくれるのか分からなかった。1つ言えるのは、何故かこの2人を猛烈に愛していると感じたのと、俺自身は激しく消耗している事だ。

 一通り食べ終わると、彼女達によりベッドに寝かされた。

「ありがとう。なぜ君達が見も知らぬ俺にここまで尽くしてくれるのか、その理由が分からないけれども助かったよ。すまないが少し寝かせて貰うよ。その、添い寝を頼んでも良いかな?不躾な頼みだっただろうか?」

「はい。喜んで」

 俺は幸せを感じていた。弱っている時に誰かに世話をして貰うのも・・・まあ悪くはないなと。しかも美人に甲斐甲斐しくだなんて。
 段々頭が回ってきたが、これはいつもの死者蘇生を使った後の状態だなと。俺はどちらかを生き返らせたのかな?と感じていたが、疲れからか、横になってからはすぐに眠りに落ちるのであった。
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