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第1章
第379話 幻影
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レイナの背中を暫く擦っていると、彼女が段々落ち着いていくのが分かった。だが、先程の自害騒ぎの後はツンデレさんが乙女に変貌して、俺に尽くす勢いに変わっていた。
それはともかく、レイナに幻影について確認すると、やはり俺が触れた瞬間に幻影が見えたという。意味が分からなかったと言っていたが、2つの幻影を見たと。
1つは向こうの世界での話っぽかった。多くの女性達に歓迎され、更に俺の妻としても歓迎され、受け入れられたらしい。そして向こうの世界に行った段階で既に俺の妻だったと戸惑いながら伝えて来た。また、姿格好から少なくともシェリーとナンシーがいたのはほぼ間違いない。名前も言っていたからだ。
もう1つ見た幻影はこちらの世界から向こうの世界に転移する時の様子だった。既に数人ならば向こうの世界に戻れる事は分かっている。ただし方法と時期、人数がはっきりとは分からなかった。残念ながら今回も1番知りたかった時期が分からなかったのだ。しかし、レイナが言うには最低でも8人が向こうに行くのだと言う。俺とリギア達を除いての話だ。つまり、ヒナタ、レイラ以外にまだ見ぬ6人がこちらの世界で俺の妻になる事を意味する。
時期が分からなかったのは、そこに居た者達の年齢が彼女には判断が付かなかったからだ。トリシア達はフードを被っていて個人を特定するにとどまった。もし20歳に見えたならば、少なくともそれにより、3年以内に帰る事が叶わなかった事が判明したのだ。
俺はバブっていた影響で分かっていないが、3人目の女性を特定するには至らなかった。ただ、魔法陣のようなものがあり、そこで8人が手を繋ぎ、輪になっていた。そして8人の周りが光に包まれた後、見知らぬところにいたと言っていた。
レイナが手を掴んでいたのはヒナタで、少なくとも俺とブラックスワン4人の姿は見えていた。隣にいた者が誰だったかが幻影では見えなかったと言う。
気を取り直してもう1度女性達の前に出る事を決断した。ヒナタにもう1度女性達を集めて貰うようにお願いし、短時間で再びホールに女性達を集めて貰った。
レイナが案内人みたいな形で先導してホールに入って行くと言っていた。
準備が整ったので再び俺はホールの入り口に立っていた。ホールのドアが開けられた。
「さあ、ランスロット様参りましょう」
レイナに促されたので、彼女をひょいっとお姫様抱っこしてやった。
短くキャッと悲鳴をあげたが、お構いなしだ。そして俺はというと、天使の体に変化させ、翼がある状態でホールの中を飛んでいく事にした。また、背中をライトで照らし、神々しく見える演出をするのも忘れない。抜かりはない。
本来はそこまでしなくても良かったのだが、先程晒してしまった醜態をリカバリーするには、これ位はしなければならないと思ったのだ。
レイナをお姫様抱っこして飛んでいるものだから、騒然となった。お姉さまが抱かれて飛んでいますわ!だとか、て、天使よ!飛んでいるわ!とか、イケメン!など色々な声が聞こえてきた。イケメンだなんて照れますなぁ・・・
中には平伏する者もいた。そう、やり過ぎたのだ。壇上にいるヒナタのところに行くと俺は着地した。だが、ヒナタも呆れ顔で見ていたが、ヒナタが手を上げて皆を鎮めてから話し始めた。
「皆さん、一旦仕切り直しです。先程の事は我が主が背負った呪いがいかほどのものなのかを知らしめる為の事だった事にしてください。コホン。この方が我が主ランスロット様です。先程は我が主は掛けられている呪いにより大変な状態でしたが、今は落ち着いておられて大丈夫です。この方は本来ありえない位の理性を持った御方です。皆にお願いがあります。おそらく彼は私とレイラ、それと少なくとも、もう1人を娶る筈です。
彼が触れば分かります。なので退出する時に1人ずつランスロット様と握手をして行ってください。皆のこれからについては、後にお話をしますが、殆どの者をいずれ町に返します。私がこの世界を去り、我が主に付いていくからです。いつでもここを出られるよう大事な物を纏めなさい」
レイナは恥ずかしそうに俺の体に隠れるようにして腕を掴み、ぴたっと寄り添っていた。その様子を見ていた者達は、意外そうな顔で見ていた。ヒナタに次いで男は害虫だと常々言っていたからであった。
それはともかく、レイナに幻影について確認すると、やはり俺が触れた瞬間に幻影が見えたという。意味が分からなかったと言っていたが、2つの幻影を見たと。
1つは向こうの世界での話っぽかった。多くの女性達に歓迎され、更に俺の妻としても歓迎され、受け入れられたらしい。そして向こうの世界に行った段階で既に俺の妻だったと戸惑いながら伝えて来た。また、姿格好から少なくともシェリーとナンシーがいたのはほぼ間違いない。名前も言っていたからだ。
もう1つ見た幻影はこちらの世界から向こうの世界に転移する時の様子だった。既に数人ならば向こうの世界に戻れる事は分かっている。ただし方法と時期、人数がはっきりとは分からなかった。残念ながら今回も1番知りたかった時期が分からなかったのだ。しかし、レイナが言うには最低でも8人が向こうに行くのだと言う。俺とリギア達を除いての話だ。つまり、ヒナタ、レイラ以外にまだ見ぬ6人がこちらの世界で俺の妻になる事を意味する。
時期が分からなかったのは、そこに居た者達の年齢が彼女には判断が付かなかったからだ。トリシア達はフードを被っていて個人を特定するにとどまった。もし20歳に見えたならば、少なくともそれにより、3年以内に帰る事が叶わなかった事が判明したのだ。
俺はバブっていた影響で分かっていないが、3人目の女性を特定するには至らなかった。ただ、魔法陣のようなものがあり、そこで8人が手を繋ぎ、輪になっていた。そして8人の周りが光に包まれた後、見知らぬところにいたと言っていた。
レイナが手を掴んでいたのはヒナタで、少なくとも俺とブラックスワン4人の姿は見えていた。隣にいた者が誰だったかが幻影では見えなかったと言う。
気を取り直してもう1度女性達の前に出る事を決断した。ヒナタにもう1度女性達を集めて貰うようにお願いし、短時間で再びホールに女性達を集めて貰った。
レイナが案内人みたいな形で先導してホールに入って行くと言っていた。
準備が整ったので再び俺はホールの入り口に立っていた。ホールのドアが開けられた。
「さあ、ランスロット様参りましょう」
レイナに促されたので、彼女をひょいっとお姫様抱っこしてやった。
短くキャッと悲鳴をあげたが、お構いなしだ。そして俺はというと、天使の体に変化させ、翼がある状態でホールの中を飛んでいく事にした。また、背中をライトで照らし、神々しく見える演出をするのも忘れない。抜かりはない。
本来はそこまでしなくても良かったのだが、先程晒してしまった醜態をリカバリーするには、これ位はしなければならないと思ったのだ。
レイナをお姫様抱っこして飛んでいるものだから、騒然となった。お姉さまが抱かれて飛んでいますわ!だとか、て、天使よ!飛んでいるわ!とか、イケメン!など色々な声が聞こえてきた。イケメンだなんて照れますなぁ・・・
中には平伏する者もいた。そう、やり過ぎたのだ。壇上にいるヒナタのところに行くと俺は着地した。だが、ヒナタも呆れ顔で見ていたが、ヒナタが手を上げて皆を鎮めてから話し始めた。
「皆さん、一旦仕切り直しです。先程の事は我が主が背負った呪いがいかほどのものなのかを知らしめる為の事だった事にしてください。コホン。この方が我が主ランスロット様です。先程は我が主は掛けられている呪いにより大変な状態でしたが、今は落ち着いておられて大丈夫です。この方は本来ありえない位の理性を持った御方です。皆にお願いがあります。おそらく彼は私とレイラ、それと少なくとも、もう1人を娶る筈です。
彼が触れば分かります。なので退出する時に1人ずつランスロット様と握手をして行ってください。皆のこれからについては、後にお話をしますが、殆どの者をいずれ町に返します。私がこの世界を去り、我が主に付いていくからです。いつでもここを出られるよう大事な物を纏めなさい」
レイナは恥ずかしそうに俺の体に隠れるようにして腕を掴み、ぴたっと寄り添っていた。その様子を見ていた者達は、意外そうな顔で見ていた。ヒナタに次いで男は害虫だと常々言っていたからであった。
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