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第1章

第254話 調子が出てきた

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 念の為今日はボス部屋までとすると目標を決めて動き出す。
 途中単発の奴が来た時に裕美が自分も戦うと言い出したので、やらせる事にした。
 結果から言うとかなりえげつなかった。
 剣技はスキル任せで話にならず、彼女の選択は俺のコンボ技に近いチートだった。

 そう、彼女が得意なのは重力操作。今はターゲットの10m以内にいないと発動しないので、リスクはあるが相手の重さを操作出来るのだ。
 数倍で動けなくなるので、転移で近付き首を刎ねる!あっさりと倒してのけた。

 そして20倍位にまでするギフトだけで行けた。
 重力に耐えられず体が崩壊したからだ。

 裕美が褒めて褒めてになったので、頭を撫でるとムスッとする。
 キスをするとニンマリとしてご機嫌だった。
 彼女は褒めると育つタイプで、今日は彼女が主体で倒していく。いつの間にかギフトもレベルアップしていたようで、30m位離れていても視認さえ出来ればターゲットに発動できた。ひょっとしたら彼女の方が強いかも?と思い始める!
 しかし時間停止という超反則技があるので、本気で殺し合えば1VS1では俺を倒す事は出来ないのだけれども。

 お昼にはボス部屋に着いてしまった。やってみたいと言うので、もしヤバそうなら介在するとして送り出した。

 最大の強さで重力操作を発動しても崩壊までは行かず、辛うじて動いている。
 レイピアで打ち合い、数合切り合うと心臓を破壊したようで勝利した。ただ、魔鉱石のレイピアだったが刀身が折れてしまった。

 その瞬間レイピア出ろ!と念じると願いが叶ったようで、ミスリルのレイピアが出たので強化してから渡す。

 お昼休憩にし、疲れの程度を聞いたが、絶好調だというのでキリの良いところまで進む事とした。

 彼女が戦えるようにはなったが戦闘感は乏しい。なので俺が魔法を通路に放ち、打ち漏らしを裕美が対応し、俺が周辺警戒と裕美の護衛を行う感じになっていく。

 ギリギリの戦いの場合、死者蘇生の加減で俺の命を優先する事になっている。
 時折トラップがある程度で、昼からは6フロア進んだ段階で夕方になったのでお開きにした。

 そんな感じで裕美が復活してから数週間が経過し、100階層毎のボスも順調に突破している。
 裕美の重力魔法が効果覿面で、危なげなく行けた。
 恐らくこのダンジョンに来た時点では、俺とキングの能力では対処が厳しい仕掛けや、ボスを設置したっぽい。
 俺の対策は十分にされていたからだ。
 しかし裕美の重力魔法はサクサク効くのだ。
 朝剣技の稽古を裕美にしている。吸収がとても早く、マクギー殿と既に互角に行ける位になるのに後2週間もあればといった感じだ。
 魔物と戦うと色々興奮する。時に激しく愛し合い、2人だけの寂しいダンジョンも何とかやっている。
 彼女は不平を漏らさない。サイズの合うまともな下着が殆ど無く、ドロップのいかがわしい下着しかない。ダンジョンがそういう性質なのだろう。それらを2人して解体し、作り直している。穴の空いたパンティーとかを・・・
 ドロップの服も若妻の嗜みというそれっぽい服だったり、正直なところ、実戦では役に立たない。
 やはり素材として利用する為に解体だ。何気に防御力が高かったりするんだよな。
 勿論定番のミニスカメイド服とか、手直し無しに裕美にジャストフィットするのが出る。勿論使いましたとも!非戦闘で。

 それはさておき、裕美は順調に調子も能力も上がっている。
 俺が見落としたトラップも気が付いたりと、ダンジョンマスター泣かせになりつつある。
 そんなこんなでどれ位の日数が経過しただろうか?現在は1000階層のボス部屋だ。
 恐らく500階層に一つ強力なボスがいると思っている。

 どうするか悩んでいると裕美がドアを開けて入っていく。俺も慌てて追い掛けて行き、扉が閉まる直前に何とか部屋に入って2人でボスに挑むのであった。
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