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第1章

第249話 俺死んだかも!

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 次に目覚めると目の前に彼女がいた。

 まともな服が無かったようで、ヒロミに用意した服を羽織っている。

 状況がいまいち理解出来なかったが、収納の中からサイズの合いそうな女物の服を出して着させてあげた。

 いちゃいちゃしたいが今は我慢だ。

 彼女に求められ、下着から全てを着させた。気分が良くないらしく、着替えもしんどそうだったからだ。だから着替えに必要な場合で体に触れる事はしても、エロい意味でのお触りは一切しなかった。

 決してプレイではないので、想像した人は正座しなさい!
 誰に文句をいっているのやら、俺は独り言をつぶやいていたっぽい。

 それはともかく、服を着せたが即脱がせるはめになった。

 汗が凄かったからだ。気が付かなかったが熱があったのだ。
 濡れた衣服を脱がすのは大変だ。服を脱がせて直ぐに濡れた手拭いで頭を冷やし、体を拭いて冷やしていく。グラスを口に持っていっても水が飲めなかったので、口移しで強引に飲ませ、次にヒールを使うも変わらなかった。

 ふと既に30分以上経過している事に気が付き、彼女がまだいるのと、ヒロミの体が無いので焦り、シェルター内を探したが結局ヒロミは見つからず、外に出てボス部屋を探すも何もない。蘇生を開始して心臓も動き始めていた気がするのだが何故かいない!

 シェルターに戻り、彼女に触れるとやはりかなり熱く、感触もリアルだ。
 確か一日につき10分しか出てこられず、今は閉じ込められていて、この10分が自由になる時間だと言っていたが、どうした事か消えないのだ。消える所を見られたくないと言うので消える直前に部屋を出るようにしていたのだと聞いている。
 俺は思った。
 俺は死んだんだと。
 じゃなければあり得ない状況だからだ。

 ああ俺死んじゃったのか。

 そんな事を思っていると彼女が噎せ始めた。
 慌てて起こし、痰が詰まり噎せていたので、喉に詰まった痰を口で吸い出してトレイに吐き出した。
 そして彼女が言う一言で更に困った。

「ごめんね。その、おしっこをしたいの」

「分かった。お尻に布を大量にひくからそこに出して。クリーンを使うから」

 そう言うと首を振りトイレと言う。

 仕方がないのでバスタオルで体を覆い、トイレに座らせる。ふらふらで結局俺が体を押さえながら用を足していく。
 そしてクリーンを掛けて再びベッドに運ぶ。
 トイレにおしっこが飛び散ってしまったので綺麗にする為にクリーンを掛けに戻り、それから部屋に戻る。
 介護って大変だなと思いつつ、ふと理不尽な事を思う。
 なんで死んでまで誰かの下の世話をしにゃならんのだ!と。
 一応今更だが性癖はどノーマルだ。女性がおしっこをする所を見て喜ぶ性癖はないからね。彼女はトイレで用を足すのを見られる恥ずかしさより、ベッドで敷物に用を足す方が恥ずかしいと思ったようだ。

 どれ位時間が経っただろうか?
 ふと思いもう一度肉片を取り出し欠損修復を行うと、何故か彼女の肉体が現れた。やっぱり死後の世界だからこうなるのかな?
 ダメ元で強制的に死者蘇生を行おうとした。

「シンタックスエラー発生。エラー003 生きている者の死者蘇生は出来ません」

 俺は唸った。ひょっとして今は現実で、俺が拾った腕はヒロミのではなくて何故か彼女のだったのかと!

 ヒロミの傍らにボロボロになった腕を見つけたので、しまっていたのだが、そこから欠損修復で出てきたのは彼女だ。新たに再生した肉体を彼女の横に寝かせるも同じ体だ。乳首の形もほくろの位置も同じだ。そして体温以外では胸を揉んだ感触が変わらない。比較するのに胸を選んでいるのは最早定番なので突っ込まないでね!そう、ヒロミの肉体を俺自ら切り取った訳ではなく、ヒロミのだと思い込んでいたのだ。

 それはさておき、そのままだと不味いので、2号さんを収納に入れた。
 一応次に出す時にマッパは不味いので、服を着せておいたのだけれどもね。

 俺は彼女の傍らで手拭いを洗っては頭に置くのを繰り返していたが、次第に眠くなり椅子に腰掛けたまま眠りについてしまったのだった。






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ざまぁから始まるモブの成り上がり!~現実とゲームは違うのだよ!~


https://www.alphapolis.co.jp/novel/440688029/341624301


GWに向けて書いてきた新作を公開しました。
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