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第1章

第236話 小屋

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 俺は油断をしていたのも有るが、俺の危険判断がほぼ0だったからか見事にくらってしまった。

 額に何かが当たり、床が脂?で濡れていたので盛大に滑って後ろ向きにこけてしまった。床は何かを踏んだ為か赤い液体が漏れ出ていた。そして額にあたった何かからも赤い液体が・・・

 転倒した際にちょっと頭を打った為か意識が少し朦朧とした。

 皆が慌てて俺を見ている。

 俺は飛翔でムクッと立ち上がる。

「くう!下らん悪戯に見事に引っ掛かったよ!おっさんめぇ!」

 接着剤が何かを使ったようで、矢が額から取れない。
 無理やり引っ張ったら皮膚がくっついていた。痛いじゃないか!

 ヒールを使い自らを治したが、皆がポカーンと俺を見ていた。

 レニスが呆れていた。

「あのう、矢で射ぬかれて死んだのではなくって?てっきり矢で頭を射ぬかれて死んじゃったかと思ったから皆驚いたのよ。それに床のそれ血よ」

「あのなぁ、ひとの事を勝手に殺すなよ。おっさんの手の込んだ悪戯だよ。殺気が無いトラップだからアリゾナも反応出来なかっただろう?あと何か手紙が矢についてるから誰か読んでみてよ!」 

 レニスが手紙を開けた。

「読めないわね」

 セレナが受け取る

「じゃあ私が読むね。背景、坊主。あら背景だなんて誤字だわ。主の額があぽーんになっている姿が思い浮かぶぞ!せれから(誤字だわ)綺麗所と一緒じゃなきゃ会ってやらんからな。10階にて待つ。p.s.普通と違いかなり強い奴が出るからお主は死んでも良いが、女は無事に連れて来るのだぞ。で終わりね。ねえ、志郎さんは友達を選んだ方が良いと思うよ!」

「まあそう言うな。この剣をくれたのは奴だからな。まあ俺も人の事は言えないけどさ、単なる好色エロオヤジだからね。ただし強いぞ。俺も時間停止を使わなければまず勝てないな。まあ、あれがあるから後先を考えなければ勝てる相手だけど、レニスより強いからな。ただし、皆お尻を撫でられないようにね。そのお尻は俺のだから。撫でられそうになったら俺が入れ替わるから!」

 そういい尻を撫でてセレナの悲鳴を聞いた。

「さあ中を進もうか?」

 この時俺はレニスが読めなくてセレナには読めたあの手紙の意味について深く考えていなかった。つまり日本語だった。

 扉を開けると小さい小部屋しかなく、奥に扉があるだけの殺風景な小屋だった。生活感は皆無だ。

 扉を開けると如何にも洞窟なダンジョンが見えた。皆頷きアリゾナが先頭でホーネットが殿、レニスが俺の護衛といった感じで中に入っていく。

 ここを1階として進むが何も出ない。下に降りるといきなりミノタウロスの群と遭遇し、ひたすらミノタウロスからの襲撃を受けていた。

 時間は掛かったが怪我もなく倒し、先に進む。十字路に来ると通過中に前後左右から一気に迫ってきたミノタウロスに襲われて乱戦になっていた。

 全員参加で蹴散らせていき、下に進む。
 3階も出てくるのはミノタウロスだが、体格がひと回り大きく、アリゾナが苦戦し始めた。尤も複数を相手にしているからで、こちらも人数を合わせていく。
 レーヴェンが肩慣らしとして斬り掛かるが、洗練された無駄の無い鮮やかな一撃だ。頸を刎ねるも息一つ切らさずに、実にあっさりと終わる。

 剣を一振して血を飛ばし、鞘に納める。流麗な動作は俺には出来ない優雅さだなと呟く。レニスはレーヴェンから手解きを受けているからか、動きが流麗なのだろう。ただし、動きがいちいちエロいのは気の所為だろうか?

 次のフロアは俺とレニスが先陣を切っていく。少しは動きたかったからだ。
 そして5階はボス部屋だった。

 アンバーが珍しくやりたいと言うのでホーネットに補佐を頼み、ボスの相手を任せる事になりボス部屋の扉を開けるのであった。
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