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第5章
第180話 シカゴの女
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俺はロトナの屈託のない笑顔が好きだ。アリアと同じ顔の作りをしているから一卵性双生児なのだが、同じ顔で正反対の性格なのだ、俺はギャップ萌えでメロメロだったのだ、そう心を奪われてしまったのだ。
馬車の窓からの景色を見ているとロトナははしゃいでいた。
「ねえねえねえラン様!見て見て!あそこのあれは・・・・」
俺にはどうという事もない何の変哲のない農村部の景色だ。彼女はそういった景色を知る事無く育ったのだろう。
無邪気な彼女が急激に愛おしくなり、後ろからぎゅっと抱きしめた。
「好きだロトナ。俺の妻になってくれ。君が欲しい」
そう言うと俺の手をぎゅっと握り、暫くキスをしてお互いのぬくもりを感じていた。
そうこうしていると馬車が止まり、ロトナのお付きの侍女が馬車の扉をノックして町の入り口に着いた旨を知らせてきたので、俺達は現実に引き戻された。
今日この町にはロトナは貴族だが、冒険者の俺の恋人であり冒険者として入るとした。少数の護衛と侍女達は別々に入り、俺とロトナ、アリゾナとホーネットはパーティーメンバーとして入る。その為馬車の中で侍女とロトナが冒険者の服に着替えている間に、兵士を城に返した。
そして夕方になる前に無事町に入り、入り口にて待っていたシカゴに案内されて宿に入った。オリンズはと聞くと、同行者の半数を連れて娼館に繰り出したとそっと言っていた。
ただ、一人だけ女騎士がいて俺に報告してきた。
「ランスロット様、ちょっといいですか?」
部屋でロトナが休んでいるが、女騎士は自身と侍女達が泊まる部屋に連れて行き、話してくれた。
「・・・・がお勧めのデートスポットです」
お礼をして、また明日もお願いねと話をしたら、逆に少しお願いをされた。
「ランスロット様、その、お願いがございまして、シカゴ殿と食事等をと思うのですが、ご許可を頂けますでしょうか?」
どうもシカゴの事を気に入ったらしく、一緒に食事をしたいというが、俺の奴隷の為許可を得に来た。
中々綺麗な女性で、20台半ばか後半だろう。シカゴとの年齢のバランスも悪くはないので頷いた。
「うん。そうだな。俺とロトナが食事をする場所への警護の名目で食事をするんだ。うんうん。そうだな。ただ知っていると思うが、あいつは鈍感で堅物だから、君の方から積極的にアプローチをする事になるぞ。それとも俺から君が好意を持っていると言っておこうか?それと彼らには俺の女以外だったら恋愛は自由だと言ってあるから、彼と付き合ったり、結婚する場合は特に許可はいらないな。まあ、その時はお祝いを、それもサプライズとして奴隷解放をするから声だけは掛けてね。もしシカゴが奴隷が云々と言うなら、俺から言うから教えてね」
もじもじしながらお願いされた。一旦部屋に戻り、ロトナに事の成り行きを説明すると、その女騎士は見知っていると。自分より弱い奴とは結婚しないと豪語しているそうで、恐らく手合わせしてシカゴに負けたのではないだろうかと言う。ロトナもノリノリで、夜一緒に食事にしようとなってしまった。
「俺と2人での食事じゃなくてよいのか?」
「うん大丈夫。むしろ一緒の方が面白いじゃない。へえ~~~あの堅物の女騎士が遂にね!ふふふふ面白いわね!」
よからぬ事を考えているが、シカゴを呼んだ。
「悪いがお前さんの娼館行きは無しになった。その代り俺とロトナのデートに付き合え。お前さん、この町に一緒に来ている中では唯一の女騎士と以前手合わせをして負かしたろう?彼女がお前さんとデートしたいそうだ。まあ諦めて付き合え」
驚いたシカゴだったが、首を横に振った。
「私は奴隷です。行けません」
「奴隷じゃなかったら良いのか?彼女は中々の器量だぞ。年齢的にも丁度良いと思うし、ましてや戦士だぞ」
「そうですね。彼女の事は私も気になりますが、騎士と奴隷では身分が違い過ぎます」
「知らないのか?勇者の奴隷は一般的な奴隷と立場が違うんだぞ。忠誠を誓った忠義の者として、勇者の奴隷は騎士のそれより身分が上で、勇者の奴隷は勇者の近衛騎士的な扱いだぞ。奴隷だからと言うなら奴隷契約を解除するから彼女と付き合ってみろ」
そういうとシカゴはさらに首を振る。
「出来れば契約はそのままでお願いします。そうか彼女が・・・良いのですかね?」
「女性の騎士は何かと便利なんだよ。ロトナ達王族の女性陣に同行する場合、男性の騎士だと都合が悪い時に役に立つし、ロトナの話だと中々の傑物で信用も厚い。俺の評価もそうだ。だからこの道中一人はどうしても女の騎士は同行して欲しいから、彼女を俺の権限でずっと同行者として指定する事が出来るからね。結婚しろととは言わないが、一度付き合ってみるのも良いと思うぞ」
結局シカゴは彼女の想いを受け止めて見ると言うので、4人での食事となった。
「あの女騎士も可哀想に。ロトナからの恥ずかしい質問攻めに遭うんだろうな。くくく」
俺はくくくと心の中で呟いていた。
夜まで少し時間が有るので、シカゴ達と待ち合わせの時間を決め、ロトナと町をぶらつく為に出掛けるのであった。
馬車の窓からの景色を見ているとロトナははしゃいでいた。
「ねえねえねえラン様!見て見て!あそこのあれは・・・・」
俺にはどうという事もない何の変哲のない農村部の景色だ。彼女はそういった景色を知る事無く育ったのだろう。
無邪気な彼女が急激に愛おしくなり、後ろからぎゅっと抱きしめた。
「好きだロトナ。俺の妻になってくれ。君が欲しい」
そう言うと俺の手をぎゅっと握り、暫くキスをしてお互いのぬくもりを感じていた。
そうこうしていると馬車が止まり、ロトナのお付きの侍女が馬車の扉をノックして町の入り口に着いた旨を知らせてきたので、俺達は現実に引き戻された。
今日この町にはロトナは貴族だが、冒険者の俺の恋人であり冒険者として入るとした。少数の護衛と侍女達は別々に入り、俺とロトナ、アリゾナとホーネットはパーティーメンバーとして入る。その為馬車の中で侍女とロトナが冒険者の服に着替えている間に、兵士を城に返した。
そして夕方になる前に無事町に入り、入り口にて待っていたシカゴに案内されて宿に入った。オリンズはと聞くと、同行者の半数を連れて娼館に繰り出したとそっと言っていた。
ただ、一人だけ女騎士がいて俺に報告してきた。
「ランスロット様、ちょっといいですか?」
部屋でロトナが休んでいるが、女騎士は自身と侍女達が泊まる部屋に連れて行き、話してくれた。
「・・・・がお勧めのデートスポットです」
お礼をして、また明日もお願いねと話をしたら、逆に少しお願いをされた。
「ランスロット様、その、お願いがございまして、シカゴ殿と食事等をと思うのですが、ご許可を頂けますでしょうか?」
どうもシカゴの事を気に入ったらしく、一緒に食事をしたいというが、俺の奴隷の為許可を得に来た。
中々綺麗な女性で、20台半ばか後半だろう。シカゴとの年齢のバランスも悪くはないので頷いた。
「うん。そうだな。俺とロトナが食事をする場所への警護の名目で食事をするんだ。うんうん。そうだな。ただ知っていると思うが、あいつは鈍感で堅物だから、君の方から積極的にアプローチをする事になるぞ。それとも俺から君が好意を持っていると言っておこうか?それと彼らには俺の女以外だったら恋愛は自由だと言ってあるから、彼と付き合ったり、結婚する場合は特に許可はいらないな。まあ、その時はお祝いを、それもサプライズとして奴隷解放をするから声だけは掛けてね。もしシカゴが奴隷が云々と言うなら、俺から言うから教えてね」
もじもじしながらお願いされた。一旦部屋に戻り、ロトナに事の成り行きを説明すると、その女騎士は見知っていると。自分より弱い奴とは結婚しないと豪語しているそうで、恐らく手合わせしてシカゴに負けたのではないだろうかと言う。ロトナもノリノリで、夜一緒に食事にしようとなってしまった。
「俺と2人での食事じゃなくてよいのか?」
「うん大丈夫。むしろ一緒の方が面白いじゃない。へえ~~~あの堅物の女騎士が遂にね!ふふふふ面白いわね!」
よからぬ事を考えているが、シカゴを呼んだ。
「悪いがお前さんの娼館行きは無しになった。その代り俺とロトナのデートに付き合え。お前さん、この町に一緒に来ている中では唯一の女騎士と以前手合わせをして負かしたろう?彼女がお前さんとデートしたいそうだ。まあ諦めて付き合え」
驚いたシカゴだったが、首を横に振った。
「私は奴隷です。行けません」
「奴隷じゃなかったら良いのか?彼女は中々の器量だぞ。年齢的にも丁度良いと思うし、ましてや戦士だぞ」
「そうですね。彼女の事は私も気になりますが、騎士と奴隷では身分が違い過ぎます」
「知らないのか?勇者の奴隷は一般的な奴隷と立場が違うんだぞ。忠誠を誓った忠義の者として、勇者の奴隷は騎士のそれより身分が上で、勇者の奴隷は勇者の近衛騎士的な扱いだぞ。奴隷だからと言うなら奴隷契約を解除するから彼女と付き合ってみろ」
そういうとシカゴはさらに首を振る。
「出来れば契約はそのままでお願いします。そうか彼女が・・・良いのですかね?」
「女性の騎士は何かと便利なんだよ。ロトナ達王族の女性陣に同行する場合、男性の騎士だと都合が悪い時に役に立つし、ロトナの話だと中々の傑物で信用も厚い。俺の評価もそうだ。だからこの道中一人はどうしても女の騎士は同行して欲しいから、彼女を俺の権限でずっと同行者として指定する事が出来るからね。結婚しろととは言わないが、一度付き合ってみるのも良いと思うぞ」
結局シカゴは彼女の想いを受け止めて見ると言うので、4人での食事となった。
「あの女騎士も可哀想に。ロトナからの恥ずかしい質問攻めに遭うんだろうな。くくく」
俺はくくくと心の中で呟いていた。
夜まで少し時間が有るので、シカゴ達と待ち合わせの時間を決め、ロトナと町をぶらつく為に出掛けるのであった。
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