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第5章
第138話 クロエ落ちる?
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ギルドマスターが盗賊討伐について話し始めた。
「まず盗賊だが流石にS級だな。兄者からも聞いてはいるが、情け容赦なかったようだな。全部で8400万Gになるよ。カードに入れておくが良いかい?」
わざとらしくミニスカの脚を組み換え、デルタゾーンを見えるようにして挑発してきているが、俺は平然として会話を続ける。前屈みで話しており、覗くと谷間が、乳首も見えそうだ。
「大金貨2枚と金貨200枚を現金で、残りをカードに入れる事は出来ますか?」
「ほう。誘いに乗らないか。これでも見た目には自信があるのだがな」
「やはり、わざとなんですね。今からセチアとデートなのですよ。俺が一人の時に誘って貰えれば貴女に落とされる自信がありますよ!それに胸元を覗き込めば乳首が見えそうですよって見えていますよ」
俺は顔を近づけて谷間をまじまじと見てやった。
「ははははフラれたね!いやーフラれるのなんて初めてだよ。流石はハーレム王の二つ名を持つだけの事はあるし、言葉もやはり上手いな。私わね、この胸を、乳首を見るだけの度胸のある男を待っていたのだ。お前はその度胸があったのだな。初めて見られたぞ。でだ、本題に入るが良いか?」
「あ、あの、その二つ名を何故?バルバロッサからはかなり距離が有りますよ?」
「ああそっちか、ギルドの通信網を舐めるなよ。バルバロッサのランスロットと言えばこの前S級に上がったハーレム王しかいないだろうに。週に一度大陸全土のギルドにS級以上の冒険者の動向が発信されるんだよ。尤もAランクの魔物の魔石がいるからそうほいほいとやれるような簡単な事ではないがな。おまえバルバロッサじゃ賞金首だぞ。召喚勇者を拐したとしてな。それに何故このような短期間でこの国に来る事が出来たのだ?」
俺は驚いたのだ、そんな事が出来る事に。
「どうもそれ絡みで王城の奴等と戦い、俺は敗れたのかこの国に文字通り飛ばされたようなんだ」
勇者召喚の事を手帳に書いて有った事を説明し、まずはボレロに向かい、妻達と合流してバルバロッサの王家を打倒する覚悟をしている。記憶を失くしていると説明した。ステータスカードの称号を見せると納得していた。
「やはり貴方様が真の勇者様でしたか。それに既にオリヴィアの事をある程度知っているのではありませんか?改めてご挨拶をさせて頂きます。私がワーグナー王国ギルドマスターのクロエ・アールグレイです。以後お見知りおきを」
先程までの粗野な態度とは一転して、丁寧で妖艶な女その物だ。右手を差し出してきたのでつい右手だけではなく両手で握ってしまった。恐らく仕事の習慣だろう。うっすらと思い出すのだが、仕事が上手くいくと両手で握手をしていた気がする。そしてクロエは俺の手を握り返してきたのだ。お互い電気が走り見つ目合っていた。一瞬意識が飛び、何を感じて見たのかはお互いに思い出すのは数日後だったが、この瞬間からクロエは運命の糸に繋がれたのだと確信し、猛烈に好意を持ってしまい、何故かお互いを求めてキスをしてしまったのだが、何事も無かったかのように振る舞う。
「改めて、俺はS級冒険者のランスロットで、転移者、いや、召喚者です。以後お見知りおきを。それとオリヴィアさんの事は殆ど知りませんが、今晩色々教えて貰える筈です」
「オリヴィア、今この場で君の事を彼に話して置いた方が良いと思うがどうだ?」
オリヴィアは観念したようで頷いてから話してくれた。
自分は天界を追放された天使であり、異世界召喚のギフトとスキル付与担当者で、俺の召喚の時に大きなミスをし、それを隠蔽した罪で人界落ちになった。力を全て奪われ人として生きる事を強制された。天界に戻る手段は厳しい。
1)魔王を討伐
2)ミスをしてこの世界に転移した者のサポートをし、その能力を完全解放させる。
この2つのうち少なくとも片方を達成する必要がある。
もし途中で死ぬと天使とはいえ、本当に死んでしまうと言う。しかも魂の輪廻が通常のそれを外れると。
俺を見て恐れたのは、恨まれていて殺しに来たのだと思ったからだという。
「本当なら異常が有る時点で高位の天使に相談する必要が有りました。しかし、私はミスをしたと思われたくはなく、貴方様の転移時にエラーが出ていたのを隠して、つまり隠蔽してしまったのです!その結果天界に恐ろしい事が起こり、私は貴方様に救いを求め助けて頂くか、貴方様の手で私を殺して頂く必要があります。私が死ねば天界の事件も終わる筈です」
彼女の話は概ね理解はしたが、話しの展開について行く事が出来なかった。
「じゃあ君が俺を召喚したのか?」
「いえ、私はオーダーされた転移をされる方にオーダされたスキルやギフトを付与し、調整して最後に送り出すだけなので、召喚の儀式自体には関わってはいません。召喚自体ををしたのはバルバロッサ王国のルシテルという王族です。ですが、貴方様を辛い目に合わせたのは私の所為なのです。申し訳ありません。天界を助けて頂けるならば、この身も心の全てを差し出します。例え性奴隷にされても、腕を切り落とされても構いません。どうかどうかううう」
最後は泣き出した。
さて困った。天界の展開に頭がついてきていないのだ。
既にキャパオーバーで笑えないオヤジギャグだし。
ギルドマスターは何故かオリヴィアの素性を知っていて、俺に引き合わせたのだが、しかしきちんと話をしなければだが、オリヴィアを殺せば天界が収まると言うのは眉唾ものだな。
何かが引っ掛かる。
手帳にオークキングとの会話について書いてあった。真の敵が魔王ではないと言っていたと重要なマークまでしてある。これを書いた時の俺は、この手帳に書き記した時点での最重要事項だと判断していたようだ。
天界に何かが起きているのか?手帳に有る水樹という少女の転移と、その時間軸のズレも何か影響しているのだろうか?俺はエラー的な存在なのだろう。俺が招いたのか巻き込まれたのかは定かではないが。
そしてオリヴィアの話が終わると握手の後から様子の一変したクロエが何故かモジモジしていた。
「先程は失礼しました。私の様な挑発するような年上の女は嫌いなのでは?先程痺れが走り運命を感じて少し驚きましたの」
「貴女のような妖艶で素敵な方は好きですよ!尤も目のやり場には困りましたけれどもね」
意を決したような表情でクロエは続けた。
「今晩オリヴィアに同行したいのですが、良いでしょうか?」
「分かりました勿論構いませんが、夕食を何処かで食べながらにしませんか?」
「それではお店はこちらで決めておいた方が良さそうですわね。王都に来たばかりでお店の事は知らないでしょうから」
「助かります!お願いしても良いのですか?」
そう訊くと少し首を傾けてから頷いていたが、しおらしくなったクロエという女性のフェロモンにやられてしまったようだ。
夜オリヴィアとクロエを迎えに行く事となり、一旦ギルドを引き上げ、去り際にクロエを凝視して驚いた。色気から30歳位かと思っていたからだ。見た目とは裏腹に身持ちが良いようで独身で若い。
金髪碧眼の白人で、顔付きはきつめの男勝りの妖艶な美人さんだ。笑うとおっとりした美人で百面相で謎の女性だ。先程の男を見下した感じから一変し、尽くして紐にされる勢いのお淑やかな雰囲気だが、その存在感に気圧されていた。そんな大人の色気がムンムンとフェロモンを撒き散らせているクロエが欲しいと思うしょうもない男で有る。
クロエは貴族だが、ギルドマスターなのだ。相当に頭が切れるだろう。俺の所にこの世界での参謀が欲しい。手帳にもこの世界で生まれ育った者での参謀がいないと殴り書きが有った。色々な意味で欲しいと俺は妻に迎えるべく全力で行くと決意していくのだ。
俺が読み取ったステータスはこうだ。
名前 クロエ・アールグレイ
種族 ヒューマン
性別 女性(処女)
B89 W57 H86
身長 166cm
年齢 26
「まず盗賊だが流石にS級だな。兄者からも聞いてはいるが、情け容赦なかったようだな。全部で8400万Gになるよ。カードに入れておくが良いかい?」
わざとらしくミニスカの脚を組み換え、デルタゾーンを見えるようにして挑発してきているが、俺は平然として会話を続ける。前屈みで話しており、覗くと谷間が、乳首も見えそうだ。
「大金貨2枚と金貨200枚を現金で、残りをカードに入れる事は出来ますか?」
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「やはり、わざとなんですね。今からセチアとデートなのですよ。俺が一人の時に誘って貰えれば貴女に落とされる自信がありますよ!それに胸元を覗き込めば乳首が見えそうですよって見えていますよ」
俺は顔を近づけて谷間をまじまじと見てやった。
「ははははフラれたね!いやーフラれるのなんて初めてだよ。流石はハーレム王の二つ名を持つだけの事はあるし、言葉もやはり上手いな。私わね、この胸を、乳首を見るだけの度胸のある男を待っていたのだ。お前はその度胸があったのだな。初めて見られたぞ。でだ、本題に入るが良いか?」
「あ、あの、その二つ名を何故?バルバロッサからはかなり距離が有りますよ?」
「ああそっちか、ギルドの通信網を舐めるなよ。バルバロッサのランスロットと言えばこの前S級に上がったハーレム王しかいないだろうに。週に一度大陸全土のギルドにS級以上の冒険者の動向が発信されるんだよ。尤もAランクの魔物の魔石がいるからそうほいほいとやれるような簡単な事ではないがな。おまえバルバロッサじゃ賞金首だぞ。召喚勇者を拐したとしてな。それに何故このような短期間でこの国に来る事が出来たのだ?」
俺は驚いたのだ、そんな事が出来る事に。
「どうもそれ絡みで王城の奴等と戦い、俺は敗れたのかこの国に文字通り飛ばされたようなんだ」
勇者召喚の事を手帳に書いて有った事を説明し、まずはボレロに向かい、妻達と合流してバルバロッサの王家を打倒する覚悟をしている。記憶を失くしていると説明した。ステータスカードの称号を見せると納得していた。
「やはり貴方様が真の勇者様でしたか。それに既にオリヴィアの事をある程度知っているのではありませんか?改めてご挨拶をさせて頂きます。私がワーグナー王国ギルドマスターのクロエ・アールグレイです。以後お見知りおきを」
先程までの粗野な態度とは一転して、丁寧で妖艶な女その物だ。右手を差し出してきたのでつい右手だけではなく両手で握ってしまった。恐らく仕事の習慣だろう。うっすらと思い出すのだが、仕事が上手くいくと両手で握手をしていた気がする。そしてクロエは俺の手を握り返してきたのだ。お互い電気が走り見つ目合っていた。一瞬意識が飛び、何を感じて見たのかはお互いに思い出すのは数日後だったが、この瞬間からクロエは運命の糸に繋がれたのだと確信し、猛烈に好意を持ってしまい、何故かお互いを求めてキスをしてしまったのだが、何事も無かったかのように振る舞う。
「改めて、俺はS級冒険者のランスロットで、転移者、いや、召喚者です。以後お見知りおきを。それとオリヴィアさんの事は殆ど知りませんが、今晩色々教えて貰える筈です」
「オリヴィア、今この場で君の事を彼に話して置いた方が良いと思うがどうだ?」
オリヴィアは観念したようで頷いてから話してくれた。
自分は天界を追放された天使であり、異世界召喚のギフトとスキル付与担当者で、俺の召喚の時に大きなミスをし、それを隠蔽した罪で人界落ちになった。力を全て奪われ人として生きる事を強制された。天界に戻る手段は厳しい。
1)魔王を討伐
2)ミスをしてこの世界に転移した者のサポートをし、その能力を完全解放させる。
この2つのうち少なくとも片方を達成する必要がある。
もし途中で死ぬと天使とはいえ、本当に死んでしまうと言う。しかも魂の輪廻が通常のそれを外れると。
俺を見て恐れたのは、恨まれていて殺しに来たのだと思ったからだという。
「本当なら異常が有る時点で高位の天使に相談する必要が有りました。しかし、私はミスをしたと思われたくはなく、貴方様の転移時にエラーが出ていたのを隠して、つまり隠蔽してしまったのです!その結果天界に恐ろしい事が起こり、私は貴方様に救いを求め助けて頂くか、貴方様の手で私を殺して頂く必要があります。私が死ねば天界の事件も終わる筈です」
彼女の話は概ね理解はしたが、話しの展開について行く事が出来なかった。
「じゃあ君が俺を召喚したのか?」
「いえ、私はオーダーされた転移をされる方にオーダされたスキルやギフトを付与し、調整して最後に送り出すだけなので、召喚の儀式自体には関わってはいません。召喚自体ををしたのはバルバロッサ王国のルシテルという王族です。ですが、貴方様を辛い目に合わせたのは私の所為なのです。申し訳ありません。天界を助けて頂けるならば、この身も心の全てを差し出します。例え性奴隷にされても、腕を切り落とされても構いません。どうかどうかううう」
最後は泣き出した。
さて困った。天界の展開に頭がついてきていないのだ。
既にキャパオーバーで笑えないオヤジギャグだし。
ギルドマスターは何故かオリヴィアの素性を知っていて、俺に引き合わせたのだが、しかしきちんと話をしなければだが、オリヴィアを殺せば天界が収まると言うのは眉唾ものだな。
何かが引っ掛かる。
手帳にオークキングとの会話について書いてあった。真の敵が魔王ではないと言っていたと重要なマークまでしてある。これを書いた時の俺は、この手帳に書き記した時点での最重要事項だと判断していたようだ。
天界に何かが起きているのか?手帳に有る水樹という少女の転移と、その時間軸のズレも何か影響しているのだろうか?俺はエラー的な存在なのだろう。俺が招いたのか巻き込まれたのかは定かではないが。
そしてオリヴィアの話が終わると握手の後から様子の一変したクロエが何故かモジモジしていた。
「先程は失礼しました。私の様な挑発するような年上の女は嫌いなのでは?先程痺れが走り運命を感じて少し驚きましたの」
「貴女のような妖艶で素敵な方は好きですよ!尤も目のやり場には困りましたけれどもね」
意を決したような表情でクロエは続けた。
「今晩オリヴィアに同行したいのですが、良いでしょうか?」
「分かりました勿論構いませんが、夕食を何処かで食べながらにしませんか?」
「それではお店はこちらで決めておいた方が良さそうですわね。王都に来たばかりでお店の事は知らないでしょうから」
「助かります!お願いしても良いのですか?」
そう訊くと少し首を傾けてから頷いていたが、しおらしくなったクロエという女性のフェロモンにやられてしまったようだ。
夜オリヴィアとクロエを迎えに行く事となり、一旦ギルドを引き上げ、去り際にクロエを凝視して驚いた。色気から30歳位かと思っていたからだ。見た目とは裏腹に身持ちが良いようで独身で若い。
金髪碧眼の白人で、顔付きはきつめの男勝りの妖艶な美人さんだ。笑うとおっとりした美人で百面相で謎の女性だ。先程の男を見下した感じから一変し、尽くして紐にされる勢いのお淑やかな雰囲気だが、その存在感に気圧されていた。そんな大人の色気がムンムンとフェロモンを撒き散らせているクロエが欲しいと思うしょうもない男で有る。
クロエは貴族だが、ギルドマスターなのだ。相当に頭が切れるだろう。俺の所にこの世界での参謀が欲しい。手帳にもこの世界で生まれ育った者での参謀がいないと殴り書きが有った。色々な意味で欲しいと俺は妻に迎えるべく全力で行くと決意していくのだ。
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