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第5章

第130話 盗賊討伐

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 4日目 day36

 又もや 女神達が騒いでいた。
 金髪のロングヘアーで俺のストライクの綺麗な娘が嬉しそうに皆に話していた。

「ランスから念話が来たよー。ワーグナー王国にいるって。それだけ伝えて途切れたけど、流石ランスの魔力よね!私達からだとあーとかうーで魔力切れるもんね!」

 嬉しそうにしている彼女が愛しくて涙が出てきた。

「シェリーに会いたい」

 不思議と彼女の名前が出てきた。

 そうしていると又もや風景が変わった。

 シェリーやナンシー達が何処かに出発しようと馬車に集まっている。
 シェリーに触れたい!
 そう思って手を前に出すと、何か柔かな物に当たった。柔らかく暖かい。

「きゃっ!」

 誰かの悲鳴が聞こえた。
 シェリーだ。辺りをキョロキョロしていた。どうしたのだろうか?

「な、な、何かがいます!」

 周りが騒然となっていた。
 すると目が覚めた。

 隣にはセチアがいて、俺を眺めていた。どうやら寝ぼけてセチアのお尻を撫でていたようだ。
 朝の挨拶をすると謝罪をして着替えて朝の走り込みと鍛錬を行ったが、彼女は残念そうにしていた。

 食事を終え、前日に注文していた昼食用のお弁当を受け取ると、王都に向けて出発した。
 御者席は2人が座る事が可能だ。
 馬車の扱い方を教えて貰いながら進む。俺の方も段々慣れてきて、セチアに見て貰いながら御者をしてみた。セチアは自分が行うからと言うが、もしも怪我や病気になった場合等、そういった万が一の時に俺が馬車を動かす事が出来ないと困るから、最低限制御できるようになりたいからとお願いして、練習をしている。

 セチアは俺によくしてくれる。
 セチアの髪はストレートで、今は俺がブラシを掛けてあげている。
 今日はセチアが御者をしている時に1時間位行っていた。おかげで超サラサラだ。
 手櫛も行って引っかかりが無くなった。女性の髪ブラシで梳くのは好きだ。会話も弾むし、スキンシップに良い。

 セチアは大人の女性だ。雰囲気もだいぶ変わってきた。
 村にいる時は自分の見た目に自信はあるが、手入れに関しては無頓着だった。

 今は俺に好かれる為に化粧をしたりしているので良い香りがしてクラクラしそうだ。

 綺麗だけどおぼこと言う感じだったが、今は何処に連れて行っても恥ずかしくないレディーだ。

 時折猛烈に淋しくなり、人肌が恋しくなる。そんな時に後ろから抱き付かせて貰っている。温かくて落ち着く。

 お昼になり彼女と弁当を食べ、馬の世話をする。
 こんな生活も悪くはない。
 彼女は時折俺の体を労ってくれる。お尻が痛くないかとか聞いてくる。
 俺も肩を揉んであげたりする。言っおくけれども、御者をしている時にどさくさに紛れて胸を揉んだりしなんてしていないからね!今はまだ。

 14時過ぎだろうか?異変を感じた。前方から良くない雰囲気の奴等がやってきている。俺は不覚にも荷台でうとうとしていて、接近に気が付かず、セチアに起こされて焦った。
 気配から囲まれていると。
 慌てて鎧を着て戦闘の準備をする。
 向こうは馬車を3台連れている。前方からは商隊を装っては居るが、道の脇や後方からも大勢がいるのが見て取れる。20人位だろうか。

 セチアが異常に気が付き、震えているが、やがてツーンと匂いがしてきた。恐怖で失禁したようだ。無理も無い。どう見ても盗賊団だ。
 そいつ等の一人が声を掛けてきた。

「うほー!お、おう!まぶいねえちゃんじゃええか!!よお、兄ちゃん!女と金目の物を置いて何処かへ行けや!」

 下卑た声を出す。俺は手帳からスキルを色々確認しており、道中に練習や試し撃ちをして戦う算段は出来ている。

 無詠唱でアイスアローをぶち込む。

「残念だったな。あーS級冒険者に手を出したんだから、お前等皆殺しな!嫌なら身ぐるみ置いて土下座しろ!」

 俺はアンタレスを引き抜き、馬車から降りて前に出た。そしてアイスウォールで馬車を囲った。

 これでセチアは大丈夫だろう。
 盗賊達も一斉に俺に群がってきた。アイスアローを撃ち込みまくると一瞬で3名にまで減らして、腹パンを決め込み無力化した。そいつ等を奴隷にしてカードを回収し、死体を収納にしまった。
 そして捕まえた奴にアジトへ案内させた。
 馬車は俺達が乗っているのよりも良い物を使っており、荷馬車ではなく人を乗せる乗用馬車だ。

 クリーンを掛けてそちらに移り、捕まえた2人に乗ってきたのと確保した馬車を操作させ、もう一人に俺とセチアが乗ていた馬車の御者をさせた。

 街道を外れて10分位でアジトに着いた。
 アジトには15人位いるそうで、ボスも居るという。
 2人にセチアの護衛と馬車の護衛を厳命し、馬車から20m以上離れる事を禁止した。
 馬車はアジトから30m位の藪に置いた。

 捕まえた奴の1人にボスを連れてくるように命じて入り口で待つ。

 出て来たところをアイスアローにて撃ち込むが、感付かれてナイフを投げてきた。俺は想定外の事に反応が遅れた為に避けきれず、腕を掠った。俺は怒りに燃え、そいつの足元にアースホールを出し、万歳をさせ首を刎ねた。

 俺はアジトに入りアイスアローで次々に倒し、制圧を完了した。大した事はなかった。

 制圧後はご褒美タイムである。取りあえずカードを回収し、死体を収納に入れていく。

 お宝を収納に入れていると、まだ生きている奴の気配がした。
 ふと見ると牢屋が有り、裸の女が3人と、男が1人居た。
 声を掛けると意外な事を言われたのであった。
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