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第3章

第57話 デートをしよう!

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 明日の予定を考えていた。新入り4人をギルドに連れて行き、冒険者登録をするのが最優先だ。

 今後の事を考えると冒険者登録は必要になるが、その辺りの計画を含め、4人の事は基本的にシェリーに任せる事にした。

 明日はギルドに行くので、4人の手続きは取り敢えずナンシーに任せる。

 俺は今日はこの後は鍛冶屋に行ったり、服屋に完成した服を取りに行きたい。

 今日の夜は4人に俺の家族になった事のお礼と、家を手に入れたお祝いに出前を手配している。

 と言うよりも正確にはレストランのシェフを呼んでおり、7人分の料理を作って貰う事にした。

 俺は料理が殆ど出来ない。バーベキューは別だが、単身赴任の時は大抵弁当を買って食べていた。?単身赴任?単身赴任って結婚している者の転勤絡みだよな?独身の俺というか、大学に進んだばかりの俺はその時の彼女に作ってもらってたっけ?あれ?思い出せない。まあいいか。絶対に会えない別れた女の事はどうでも良い。今はこの6人との生活を考えなければならない。

 少し時間があるのでシェリーを呼び、彼女の愛用のジェネラルのエストックにオーガの魔石で強化を行った。

 1発で成功!エストック+8となる!

 ミスリルのエストック。  硬さと威力が80%アップ。 80%の確率で睡眠を与える。俺はシェリーにドヤ顔をしていた!

 かなり凄い。シェリーに使って欲しいと渡すとその性能にかなり驚いていた。

「有難うございます。大事に使いますね!」

 抱き付かれて感謝をされた。

 他にもダガーに強化を行う。4人へ渡す当面の予備の武器とする分を強化していた。

 キングから貰った武器はミスリルで出来た聖属性のブロードソードだった。

 特殊効果は通常の武器では切れない者達を切り裂くだった。

 また、込めた魔力によりその力が増し、使用者の魔力上限の上昇と供に成長する。例え折れても自己修復を行う等とかなりのチートアイテムだ。

 シェリーに俺の状態を見ていて貰い、先日の刀の事もあるので、いざとなったら俺の手から剣を捥ぎ取って欲しいとお願いした。そして魔力を注ぎ込む。

 一気に魔力を持っていかれ、半分位吸われた辺りで漸く止まった。キングから貰った剣は神々しく輝いていた。

 取りあえず当面の俺のメインウエポンかな。でも、フレデリカ辺りに持たせるのが良いかもだな。既に俺はアンタレスを持っている。

 シェリーに明日は2人でデートをしようと誘う。

 驚いていたが、黙って頷く。時間を指定して待ち合わせ場所を決める。

 屋敷を一緒に出るのではなく、待ち合わせをする方がデートって感じがするからだ。

 俺は先に出て4人をギルドに連れて行き、ナンシーに預けてから向かう事にした。
 明日シェリーにも刻印の儀式を行う事を伝え、シェリーの了承を得た。この決断はこの後俺を苦しめる事になる。刻印者がどうなるのかを知らなかったからだ。知っていれば3年はしなかっただろう。

 俺はシェリーに4人の事をお願いし、いつもの武器屋に出掛ける事にした。

 その前に先ずはギルドに行きナンシーに会う。

「ギルド服有難う」

 早速新しい服を着ており、嬉しそうに一回転して見せてくれた。

 スカートがミニから普通のサイズになり、安心して見ていられるようになった。俺のパンティーは確実に守られる!

 元々人気ナンバーワンの受付嬢であるが、サイズの合う服になったので格好良く見え、更に魅力が加わった。スカートは素材が柔らかく、履き心地の良い生地に替えてもらっている。快適度が段違いだそうだ。まあ、その分値が張ったのだが。

 そして何か俺にプレゼントしてくれた。素敵なラッピングで、青い袋にリボンで結んでいる。

 早速開けたが、おしゃれな服だった。センスが良い。ナンシーとのデートで着ると決めた。

 明日の事をお願いする。4人のパーティー登録をし、ブラックオニキスに入れておくのと、お金は払っておくので防具屋で4人の鎧を調整してから受け取るようにと。

 それと、昼食をどこかで食べさせ、屋敷に連れてきて貰った後は、掃除等をさせておいてとお願いした。

 先日話していた初心者講習が2日後に有るというので、参加手続きもお願いする。

 それと休みを聞くと、2日後と3日後なら取れるという。

 じゃあ2人きりでデートをしようと、その日は刻印の儀式を行いたいのと、それに伴い屋敷に泊まって欲しいと伝えた。

 ナンシーは驚いていたが、嬉しそうに泣きながら了承と伝えてきた。待ち合わせの場所と時間を決める。

 ギルドを後にし、武器屋で4人の武器をいくつか買った。次に防具屋にて女性用の皮鎧を見繕い、明日調整に4人が来る旨を伝えお金を払った。

 次は野営の為のテントを3帳買い、寝具を扱っている店にて寝具を7人分買ってしまった。

 これで野営が劇的に変わる。
 温い野営になってしまうが構わないだろうか?

 最後は鍛冶屋だ。店の親父は毒づいた。

「何だ今日は野郎1人か。この前の綺麗なねえちゃんは連れてこなかったのか?」

 意外だった。寡黙なおっさんと思っていたのだけどが。

「別の用事をお願いしたんだ」

「そうか。ほれ、出来ているぞ」

 鞘に納まった刀を投げて寄越してきた。

 ずっしりとした重さ。柄はしっくり来る。鞘から刀を抜くと、急に手に馴染んで来たが、シンプルで握りやすかった。

「凄いな。これは良いな」

 俺の感想に親父は満足そうに頷き、手でしっしと俺を追い払った。

「サンキュー又来るよ」

「次はちゃんと女連れでこいよ」

 俺は片手を挙げ了解の意を伝えた。

 買い物を済ませて家に帰る。何故か4人がホールで俺を出迎える為に集まっている事が判った。

 実際は家に帰ると6人が迎えてくれていた。既にナンシーも仕事を終え、屋敷に来ていた。お祝いをするからと食事をしに来て欲しいと呼んでいたからだ。

 4人はメイド服だった。

 まだ準備中だったので、先にお風呂に入った。シェリーとフレデリカがお風呂で俺の世話をした。

 他の者は馬の世話や屋敷の掃除、荷物の片付けを行っている。俺のお風呂のお世話は背中を洗う事と、体の拭き取りである。固定でやるのでは無く、皆で交代で当番をする事になるのだとか。

 貴族のメイドが主人の体を洗ったり、着替えも手伝うあれであるが、断っている。妥協して背中と頭だけとした。
 大人になってからパンツを穿かせて貰うってどうよ?この世界の貴族は当たり前のようにメイドにさせているが、俺には恥ずかし過ぎて無理だ。

 夕食の準備が出来たので皆席に着く。4人は遠慮しようとしたが、今日は4人が主賓であり、刻印という絆と家族を得た事を祝う席の為、有無を言わせない。

 シェフが腕を振るって作ってくれたコース料理が順次出されていく。家族で食べる食事は別格の美味しさだった。

 やがて楽しい食事も終わり、就寝時間となる。シェフが帰った後ナンシー以外の全員で打合せをする。ナンシーは今日はもう帰って行った。

 まだ4人は体力が弱っているので、無理をしないようにと。明日はギルドに行き、ナンシーからの指示に従う事、俺とシェリーが終日別行動の為、夕食を自分達で作って食べるようにと。また、家の掃除等を皆で行っていくよう指示をした。

 そして大事な事を話した。今は全てとは言わないが、己の本来の年齢をちゃんと分かっている。俺が45歳であり、18才に若返って異世界から転移した事、ギフトがとんでもない事等と、俺の事を伝えた。皆には、自分達が奴隷と言う事は隠すように指示をした。
 俺の事は、屋敷の中や俺達のみの時は呼び方は任せるが、人前ではランスかランスロット様、ランスロットなどと呼び、ご主人様と言われる事を俺が嫌だからとお願いした。

 それと今日だけは俺は1人で寝たいと伝えた。まあ恐らく最初で最後だろうけど。

 そんなこんなで解散となり、全員がキスをおねだりしてきたので、おやすみのキスをしてから寝室にて1人で休む事にした。因みにこれがこの4人のファーストキスだったのである。
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