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第1章
第20話 奴隷の事
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次に常識としての奴隷の扱いについての説明をしてくれた。奴隷は物扱いであり、飲食店等でも床に座っての粗末な奴隷食が一般的。介護等で同じテーブルに着く事は有るが、普通はしないようだ。
宿でも夜伽の相手をする時以外は厩か、同室を許されても床の上で寝るのが当たり前だという。
俺はショックを受けた。
知らなかったとはいえ、彼女がお情けをくださいと言った事が、彼女の人生を賭けた一大勝負だったのだと今気が付いた。
そっと抱きしめて、ごめんね、ごめんね、と俺は泣いてしまった。
俺が異世界人で有る事を話し、カードを見せても驚かなかった。それがどうしたと言った感じで拍子抜けした。
「ああ、勇者様の奴隷をさせて頂くなんて、こんな事って有るんですね!今まで辛かったですが、頑張って耐えて生きてきた甲斐が有りました。ああランスロット様。私の騎士様であり勇者様。性奴隷でも妾でも何でも良いので、どうかどうか、お側にてお仕えさせて下さい。何でも致します。お慕い申し上げます」
そう言いながら手を必死に握ってくるので、デコピンを喰らわせると、ヒャイ!と呻いた。
「シェリー、君を性奴隷になんてしないよ。奴隷としても扱うつもりは無い。一人の女の子…いや、大人の女性として、レディーとして扱っていく。君は類い希な素晴らしい女性だ。だから自分の事を卑下せずに、大事にするんだ。君が素敵すぎて、俺の心臓は破裂しそうだよ」
彼女の手を俺の心臓の辺りに添える。
「これから話す事は大事な話なので、よく考えるようにしてね」
一呼吸おいてから続けた。
「まず、これから君の奴隷契約を一旦解除する。その上で、俺ともう一度契約するかどうかを判断してね」
そう言ったら、キョトンとしていて、何を言っているのかを理解できなかったようだ。俺は彼女の能力の内、魔法が封印されているのを解除する事が出来なかった。奴隷と言うよりも隷属の首輪の影響と睨んでいる。
彼女が戸惑っているので、おもむろに彼女の首輪を掴んで一言発した。
「奴隷契約解除」
と言い放った。そうすると首輪が発光し、その途端にパリンと割れ、シェリーは叫んだ。
「ええええええ!」
そして自分の首を触り、ステータスを見て今の状態を確認したようだ。俺も自分の所有奴隷からシェリーの名前が消えた事を確認したが、彼女は 泣き叫んだ。
「いやあー」
跪いて抱き付いてきた。泣かせてしまったが、シェリーの顔のあるその場所は非常にまずいんですが。刺激が…
「いやあ~!ランスロット様に捨てられる!」
俺は泣きじゃくるシェリーに戸惑った。
「捨てるわけないじゃないか。これで君を一人の女性として扱えるんだよ!」
「今更何の取り得の無い、指の先から頭まで染み付いたしがない奴隷の私には、ランスロット様に縋って生きていく事しか出来ません」
するとシェリーは震えだした。
「分かったから、今から俺と隷属契約を結び直そうね」
そう言うと、ぱっと顔を明るくした。
「奴隷商人では無いのにそのような事が出来るのですか?」
うん、と頷く。
するとシェリーはすぐに起き上がり、優雅に挨拶をしてきた。
「わたくしシェリーは、改めてランスロット様の奴隷として、身も心も全て差し上げます。ですので、どうか奴隷契約をお願いします」
この子の奴隷根性を治すのには時間が掛かるな。はあ、と思いつつ、彼女の胸元に手を当て、奴隷契約実行と呟いた。そうすると、彼女の胸元に奴隷紋が浮かび上がった。
「奴隷1を獲得しました」
メッセージが出て、彼女のスキルの魔法封印が解けている事も確認できた。
新たな隷属契約は、奴隷を縛る条件の設定ができたが、勿論条件が1番緩いようにした。
主人を害そうとしない
任意に罰を与える事が出来る
この2つは外す事が出来なかったが、この2つの外す事の出来ない項目以外は全て外した。また、追加の内容を確認し、設定を行った。
奴隷から契約解除を一方的に行える
主人たる自分がこの世から居なくなったら契約を解除し、奴隷から解放する
という、シェリーに有利な条件を付け加えた。
彼女にそれを伝えた。
「名称は奴隷契約だが、君からも一方的に契約解除を行える。だから、これは奴隷契約であって、奴隷契約では無い。主従契約と思って欲しい。俺の奴隷扱いだと、成長の恩恵を受けられるからなんだ。俺は君の事を奴隷扱いしないよ。受け入れられるまでは時間が掛かるだろうが、少なくとも周りからは一般女性として見られるから、そのつもりでね」
そう言うと、俺は片膝をついた。
「俺はミス・シェリーの信頼に足る仲間として、俺のサポートをお願いしたい。改めて言う、俺の横で共に戦ってくれ。ずっと俺と一緒に生きていって欲しい。俺のパートナーとして一緒に冒険をして欲しい」
彼女の手を取った。…あれ?なんかやばい事言っちゃったか?ってまんまプロポーズやん!
彼女はそんな俺の行動に付き合ってくれた。
「わたくしシェリーは、貴方の求めに応じ、貴方の剣となり盾となりましょう。これからも宜しくお願い致します。我が主よ」
格好付けた返事に、先程のように俺は握ったままのシェリーの手を自分の口に運んでいった。シェリーは顔を赤らめていた。
次に、シェリーにステータスカードを出して貰い、カードを受け取ると偽装と呟き、彼女の奴隷の所を指定したが、きちんとグレー表示になった。
俺のステータスカードにも出来たので、ついでに名前をランスロツトからランスロットに変更した。ツをッにだ。
その後、朝食を済ませてから服屋に行き、冒険者として着る服と下着を買った。反省である。着換えの数が足らな過ぎたのだ。
次に防具屋へ行き、各々革の鎧を買ったり道具屋で回復ポーションと解毒剤、リュックを購入し、その後冒険者ギルドに赴くのであった。
宿でも夜伽の相手をする時以外は厩か、同室を許されても床の上で寝るのが当たり前だという。
俺はショックを受けた。
知らなかったとはいえ、彼女がお情けをくださいと言った事が、彼女の人生を賭けた一大勝負だったのだと今気が付いた。
そっと抱きしめて、ごめんね、ごめんね、と俺は泣いてしまった。
俺が異世界人で有る事を話し、カードを見せても驚かなかった。それがどうしたと言った感じで拍子抜けした。
「ああ、勇者様の奴隷をさせて頂くなんて、こんな事って有るんですね!今まで辛かったですが、頑張って耐えて生きてきた甲斐が有りました。ああランスロット様。私の騎士様であり勇者様。性奴隷でも妾でも何でも良いので、どうかどうか、お側にてお仕えさせて下さい。何でも致します。お慕い申し上げます」
そう言いながら手を必死に握ってくるので、デコピンを喰らわせると、ヒャイ!と呻いた。
「シェリー、君を性奴隷になんてしないよ。奴隷としても扱うつもりは無い。一人の女の子…いや、大人の女性として、レディーとして扱っていく。君は類い希な素晴らしい女性だ。だから自分の事を卑下せずに、大事にするんだ。君が素敵すぎて、俺の心臓は破裂しそうだよ」
彼女の手を俺の心臓の辺りに添える。
「これから話す事は大事な話なので、よく考えるようにしてね」
一呼吸おいてから続けた。
「まず、これから君の奴隷契約を一旦解除する。その上で、俺ともう一度契約するかどうかを判断してね」
そう言ったら、キョトンとしていて、何を言っているのかを理解できなかったようだ。俺は彼女の能力の内、魔法が封印されているのを解除する事が出来なかった。奴隷と言うよりも隷属の首輪の影響と睨んでいる。
彼女が戸惑っているので、おもむろに彼女の首輪を掴んで一言発した。
「奴隷契約解除」
と言い放った。そうすると首輪が発光し、その途端にパリンと割れ、シェリーは叫んだ。
「ええええええ!」
そして自分の首を触り、ステータスを見て今の状態を確認したようだ。俺も自分の所有奴隷からシェリーの名前が消えた事を確認したが、彼女は 泣き叫んだ。
「いやあー」
跪いて抱き付いてきた。泣かせてしまったが、シェリーの顔のあるその場所は非常にまずいんですが。刺激が…
「いやあ~!ランスロット様に捨てられる!」
俺は泣きじゃくるシェリーに戸惑った。
「捨てるわけないじゃないか。これで君を一人の女性として扱えるんだよ!」
「今更何の取り得の無い、指の先から頭まで染み付いたしがない奴隷の私には、ランスロット様に縋って生きていく事しか出来ません」
するとシェリーは震えだした。
「分かったから、今から俺と隷属契約を結び直そうね」
そう言うと、ぱっと顔を明るくした。
「奴隷商人では無いのにそのような事が出来るのですか?」
うん、と頷く。
するとシェリーはすぐに起き上がり、優雅に挨拶をしてきた。
「わたくしシェリーは、改めてランスロット様の奴隷として、身も心も全て差し上げます。ですので、どうか奴隷契約をお願いします」
この子の奴隷根性を治すのには時間が掛かるな。はあ、と思いつつ、彼女の胸元に手を当て、奴隷契約実行と呟いた。そうすると、彼女の胸元に奴隷紋が浮かび上がった。
「奴隷1を獲得しました」
メッセージが出て、彼女のスキルの魔法封印が解けている事も確認できた。
新たな隷属契約は、奴隷を縛る条件の設定ができたが、勿論条件が1番緩いようにした。
主人を害そうとしない
任意に罰を与える事が出来る
この2つは外す事が出来なかったが、この2つの外す事の出来ない項目以外は全て外した。また、追加の内容を確認し、設定を行った。
奴隷から契約解除を一方的に行える
主人たる自分がこの世から居なくなったら契約を解除し、奴隷から解放する
という、シェリーに有利な条件を付け加えた。
彼女にそれを伝えた。
「名称は奴隷契約だが、君からも一方的に契約解除を行える。だから、これは奴隷契約であって、奴隷契約では無い。主従契約と思って欲しい。俺の奴隷扱いだと、成長の恩恵を受けられるからなんだ。俺は君の事を奴隷扱いしないよ。受け入れられるまでは時間が掛かるだろうが、少なくとも周りからは一般女性として見られるから、そのつもりでね」
そう言うと、俺は片膝をついた。
「俺はミス・シェリーの信頼に足る仲間として、俺のサポートをお願いしたい。改めて言う、俺の横で共に戦ってくれ。ずっと俺と一緒に生きていって欲しい。俺のパートナーとして一緒に冒険をして欲しい」
彼女の手を取った。…あれ?なんかやばい事言っちゃったか?ってまんまプロポーズやん!
彼女はそんな俺の行動に付き合ってくれた。
「わたくしシェリーは、貴方の求めに応じ、貴方の剣となり盾となりましょう。これからも宜しくお願い致します。我が主よ」
格好付けた返事に、先程のように俺は握ったままのシェリーの手を自分の口に運んでいった。シェリーは顔を赤らめていた。
次に、シェリーにステータスカードを出して貰い、カードを受け取ると偽装と呟き、彼女の奴隷の所を指定したが、きちんとグレー表示になった。
俺のステータスカードにも出来たので、ついでに名前をランスロツトからランスロットに変更した。ツをッにだ。
その後、朝食を済ませてから服屋に行き、冒険者として着る服と下着を買った。反省である。着換えの数が足らな過ぎたのだ。
次に防具屋へ行き、各々革の鎧を買ったり道具屋で回復ポーションと解毒剤、リュックを購入し、その後冒険者ギルドに赴くのであった。
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