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第3章

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 段々周りが明るくなり、朝になってきたのがわかる。朝日が段々昇ってきたのだ。

 薄暗い明け方のなんとも言えない凛とした空気が張り詰めているそんな空気感が当夜は好きだ。

 朝日に照らされるルナは外観もそうだが、魂そのものが美しかった。

 思わず後ろから抱き締めてキスを交わす。

 ルナはとろけていた。

 少しまったりしていると周りが明るくなり、当夜はテーブルを出し、調理器具やら食材を並べる。

 皆が起きてきたので、朝食の準備を任せて昨夜の検分をしに行く。
 今回はケイトとアモネスを連れて行き、ルナは皆の護衛だ。

 一通り回るとまだ死体が2体あった。

 野営地に戻るとすっかり朝食の準備ができていた。
 実は当夜用の椅子は改良済みで、ベルト固定に改造してある。
 と言いたいところだが、紐で固定だ。

 なので、押さえ係りが不要で、今日はシャクラとレグナスがあーん当番だ。

 因みに前夜はメイド達は鉄で完全に囲った矢を弾くシェルターに入ってもらっていた。事前に打ち合わせをしており、安全を確保していた。

 食事を終えた後、荷物をまとめ帰路に着く。御者はレグナスとセレーシャだ。
 普段は一人だが、夜襲の事もあり念の為今日は二人にした。

 今はアリーヤが甘えてきていた。
 怖かったのだろう。
 抱き締めて頭を撫でて、時折尻尾をもふった。
 触るとびくんとなり面白かった。
 当夜は思う。獣人最高!
 当夜はひたすらもふってしまっていた。しまっていた。
 しまっていたのだ。モフモフモフモフ♪

 皆は寝ていて当夜がもふってしまったのを知らない。

 アリーヤが急に痙攣を起こして、治まると行きなり当夜に襲いかかり、キスをしていた。物音に気がついたシャクラが引き離した。

シャクラ「あんた私の当夜に何やってるのよ?」

ケイト「あっ!当夜様、アリーヤの尻尾を長時間触っていませんでした?」

当夜に「ああ、もふらせて貰ったよ。気持ち良かったなー」

シャクラ「何やってるのよ!それ、よりによって催淫の所作じゃない!駄目よ!」

当夜「なんだいそれは?」

ケイト「彼女きっと当夜様を好きなのね。だから尻尾を触らせていたのね。数分触っているとね、獣人族は段々淫らになっていくの。限界を超えて正気を無くしたのね。だから当夜様の体を求めたのよ。暫くすれば元に戻るけど、触ってもよいのは1日1分位かな?」

シャクラ「そんな長い時間触ってたなんて破廉恥!私という女がいながらこんな子供に何やってるのよ!駄目よ!女の体を求めるなら私の体を好きにしても良いのよ!気が付かなくてごめんね!当夜も男性だもんね」

当夜「すまない。知らなかったんだよ獣人の尻尾がそういうのだとは。アリーヤに悪い事をしてしまったな。それとなシャクラ、俺にロリコンの気はないから。俺の体が性交渉出来るとしてもアリーヤを性的な対象にはしないぞ。シャクラ達も18歳になるまでは無理かなあ。俺のいた世界じゃ淫行罪で牢屋に入れられるから、心にブレーキがかかってしまうかな。悪いけどシャクラの事を大事にしたいから、性的な事は18歳にになってちゃんと結婚するまで待って欲しいんだ」

 シャクラは不満そうに頷いてアリーヤを撫でていた。数分するとアリーヤが正気になり取り敢えず大人しく座る事とした。

 実は今回の旅はアリーヤとセレーシャが自ら希望して同行していた。危険を承知でだ。知らない街を見てみたいと言っていたのだ。

 帰路の中、当夜は考えを整理していた。やはりあの商人は黒だ。野営地を襲われたが、行き道に休憩をした野営に最適なポイントだった。休憩か野営をする場所を予め誘導されていたと考える。勿論承知であの場所を選んでおびき寄せていたのだが。

 そろそろお昼という頃、そんな思考もレグナスの悲鳴で消えた。ハッとなるとセレーシャが喉に矢を受けて血を吹き出して苦しんでいる。ルナが外に飛び出す。ケイトがセレーシャを馬車の中に引きずり込んで矢を引き抜き喉を押さえる。当夜は即ヒールを掛けてセレーシャを治し、馬車の外に出てシェルターを出す。有無を言わずセレーシャを放り込む。アリーヤは自ら入った。ケイトに護衛を任せ、三人娘に馬車の護衛をして貰い、当夜は襲ってきた賊の殲滅に入るのであった。
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