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第1章

初心者講習(午後)

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 午後からの講習は基本的な戦闘訓練からだった。
 一般的に多く使われている剣の扱い方を主に行う。自分の脚を斬らない為の扱い方や、身の守り方等で、木剣を使っての講習となる。二人一組に別れて行う事になりペアに別れたが当夜の相棒は勿論ルナだ。
 魔法メインでも結局の所、魔力が枯渇したら剣を使わざるを得ないし、魔法職でも短剣を装備するのが常識とされていると説明されて、短剣の基本的な扱い方を教えられた。

 講習の終わりは講習の申し込み順での講師との模擬戦になった。レグナス達もあっさりやられ、最後が当夜とルナだったが、その前の者は全員5合打ち合うかどうか位で負けていた。
 まず当夜の番だったが、不思議と講師の動きが良く見えて10合位打ち合い、ついに講師の腕に一撃を加えた。剣を落としたので、その首筋にぴたりと剣を当てたのだ。

 講師は驚いて両手を挙げ

講師「参ったな。お前さん何者だ?一応俺はBランクだぞ」

当夜「どうでしょうか?因みにルナは私よりも剣の腕は上ですよ」
 
 青ざめた講師が頷いてルナと向き合うが話にならなかった。
 開始と共にルナが背後に回り、首を後ろから持ち上げて剣を首筋に当てて引いて、実戦なら首を撥ねている仕種に、全員がその場に凍りついたかのように静まりかえる。
 ルナの動きは無駄が無く滑らかで美しく、女神にしか見えなかった。

 模擬戦後に総評が行われ、その間に受講証明をキューブに刻んで貰った。当夜とルナは規定でDランクだった。
    最後の模擬戦で講師を倒すと ランクD、勝てなくても一撃を加えられたらEランクスタートだったのだ。

 当然の如くなのだが当夜とルナの周りにはパーティーを組む希望者が殺到していた。
 だがしかし、既に約束があるからと、アモネス達を呼んで頭を撫でて

当夜「誘ってくれて有りがたいが、既にこの子達とパーティーを組んでいるんた。悪いね」

 そう言い打ち合わせ通りにシャクラの肩に手をまわし、仲がいいとアピールして皆を諦めさせた。その場を急いで離れたのだが、三人の特にルナに向ける視線が憧れに変わっており

シャクラ「ルナ姉様素敵です。お嫁さんにしてください!」

 そう言うと、アモネスがシャクラの頭を叩きながら

アモネス「こら、ルナ姉様は女だよ。それもこんな素晴らしいお胸をお持ちなんだよ。あ、あの姉様、どうしたらそんなに素敵なお胸になるのですか?」

 何故か胸の話しになったが、アモネスも決して小さいわけじゃないが、BカップかCカップ位だろう。
    乳首を見ないと分からないが、赤ん坊におっぱいを飲ませ易い良い大きさだなとふと思い、当夜は医者の目で見ていた事に気がついた。
『今更だよな』と思っている所に、ルナに売られたのか、ルナにからわれた筈なのがだが、真に受けた者もいたようで

ルナ「当夜様は魔法の手をお持ちですわ。当夜様に揉んで頂いたものですから、このような大きさになりましたの。当夜様に揉んで頂ければ宜しいかと」

 二人が俺の手を取り自らの胸に当てて

シャクラ「当夜さん、是非ルナさんのようにしてください。さあ揉んで下さい」

 真に受けて、本気で懇願しているので流石にルナも唖然としていたが、面白そうに眺めているだけだった。当夜は掌を全く動かさずに呆れた声で

当夜「あのね、美少女の胸に、それも相手から触るようにされて、俺も男だから嬉しいけどさ、残念ながら君達ルナにからかわれてるんだよ。俺がルナと出会った時には既にあのスタイルだったよ」

シャクラ「当夜さんのエッチ! お、男の人に胸を触られたの初めてなのに」  

 何故か二人が平手打ちを放ち、敢えて当夜は避けなかったのでパチーンと大きな音が響き、両頬に赤く掌の跡が付いた。平手打ちを放った当人達が驚いていて、謝罪してきた。そしてルナに
 
アモネス「ルナ姉様はお茶目さんなんですね」

ルナ「ふふふ。主を喜ばすのも従者の勤めですから」

 二人は既にルナの掌の上で躍らされているのだが、それでも健気にルナを姉様と慕っていたのだ。

 一旦仕切り直し、パーティー登録を行う事となったが、何故かアモネスが全員のキューブを集め、手続きを一人で行いに行ってしまった。
    パーティー名は【蒼き炎】としていた。当夜からすると、まあパーティー名なんてなんでも良いと思っていたから、ふーん程度だった。後で聞いたが、三人でパーティー申請をするのに予め考えていた名前だという。
 年齢からは仕方がないが、当夜がリーダーとしての登録になっていた。

 次に盗賊討伐の報酬を受け取りに行ったが、ランクCでの討伐依頼が出ている連中で、報酬500万、それとは別に懸賞金3500万と急にお金持ちになってしまった。パーティーでの事後依頼として貰い、当夜とルナはCランクに、アモネス達も棚ぼたでDランクに一気に上がったのだ。

 三人は驚いていて、わなわなと震えていたが、当夜の拍手一拍で意識を引き戻し、今後の話になった。

     まずは別になっている宿を揃える事とした。
 レグナス達の所は安宿で、風呂が無いと言う。お金は当夜が出すからと強引に宿を移させたが、部屋は三人でいつも一部屋なので、一部屋で大丈夫と言うので追加で一部屋を借りたのだった。

 夕食を済ませてから、当夜達の部屋に集まり、今後の事、当夜達の秘密等、色々話をする事としたのであった。
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