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第2章
第141話 謁見
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サルベル国の王都はクマーシャルよりも小さいが、それでも王都だけあって人と馬車の往来が多く、活気に溢れている。
また、事前情報だと規模も面積もクマーシャルと比べ6割位だそうだ。
もちろん王都の町に入るのはさくっと入った。
しかし、今回はニーナのおかげではなく、シャルルのおかげである。
流石に自国の姫の為、王族貴族の出入り口からあっさり入っていっただけだ。
そのまま王城に行きたいところではあったが、自国の姫が登城するのに旅の冒険者の格好のままという訳にはいかない。
勿論国難レベルの緊急時は別であるが、今回はそれこそシャルルが王都を離れてからの状況も分らないので、一旦シャルルの館に行く事にした。
また、護衛してくれていた配下の冒険者に対しては、シャルルが事前に用意していた家紋入りの書状を託して城に向かわせた。
それはシャルルが登城する先触れであり、俺の配下の護衛にお願いした。
シャルルの館に着いたがそこに高校生達の姿はなく、いたのは使用人のみであった。
シャルルとアウィンは城に行く為の服に着替えるが、俺達はどうするか?となった。
馬車の中で着るような旅路の服ではさすがにまずいとなり、冒険者活動をする時の軽装鎧などを着込む事にした。
一応女性陣はちょっとした外行きの服は何とかあったので、使用人達に手伝ってもらい、着替えていく。
とはいえ奪った城の中にあった服を少し手直ししただけだ。
着替え終わる頃に館に訪ねてくる者がいたが、何の事はない。
先触れに出した冒険者と、城からの護衛の者たちが迎えに来たのだ。
驚く程に対応が早かった。
俺たちは冒険者と城から派遣されてきた騎士や兵士達に護衛されながら城へと向かう。
あれよあれよの展開にみな黙っていた。
アイリーンもみっちゃんも景色を見るのが精一杯だった。
城に着くとそのまま中に案内され、馬車を降りてからは謁見の間に直行した。
ただ、王はそこにおらず、謁見の間の隣にある会議室に案内された。
その会議室は謁見の間だけと接しており、謁見の間からしか入れないところだった。
中には数人の者が円卓を囲んでおり、俺達の事を見ていた。
シャルルの顔を見ると中にいた壮年というか、初老の身なりの良い者がニッコリとし、シャルルはスカートを摘み挨拶をした。
「陛下、お約束通りの者達を連れて参りました。さくら達は無事でしょうか?」
俺はこの人が国王だと分かりハッとなり片膝を付いたが、手で制された。
「畏まらぬで欲しい。異世界からの来訪者、それも勇者様に畏られますと我らも困り申す。それにニーナ様にそうされると困ります。申し遅れましたが、私がこの国の国王サルベル6世です・・・」
そこから軽く自己紹介を求められ、お互いに行っていった。
また、城側は側近達がおり、御前会議の真っ最中だった。
国王はニーナに礼をした。
「剣聖様、遠路遥々ご足労いただきまして有難うございます。聞いてはいましたが、これほどきれいな御方だとは思いませなんだ。確か各国からの縁談も全て断っているとお聞きします。私はともかく、シャルルとは仲良くやってあげてくだされ」
「ああ。アタイは周りから剣聖と言われているけど、ニーナって名があるんだ。剣聖様というような柄じゃないが、心配しなくてもシャルルとは友達だぜ!それとアタイはこのレオンの妻の1人になるって決めているんだぜ」
「左様でしたか。私が後20歳も若ければ后にしとうございますな。レオン様が羨ましい」
おいニーナ!しれっと1国の国王に何を話してんだよ!
取り敢えず件の貴族派の代表が間もなく来るからと、高校生についてどうしているのかについて、腹心が説明を始めるのであった。
また、事前情報だと規模も面積もクマーシャルと比べ6割位だそうだ。
もちろん王都の町に入るのはさくっと入った。
しかし、今回はニーナのおかげではなく、シャルルのおかげである。
流石に自国の姫の為、王族貴族の出入り口からあっさり入っていっただけだ。
そのまま王城に行きたいところではあったが、自国の姫が登城するのに旅の冒険者の格好のままという訳にはいかない。
勿論国難レベルの緊急時は別であるが、今回はそれこそシャルルが王都を離れてからの状況も分らないので、一旦シャルルの館に行く事にした。
また、護衛してくれていた配下の冒険者に対しては、シャルルが事前に用意していた家紋入りの書状を託して城に向かわせた。
それはシャルルが登城する先触れであり、俺の配下の護衛にお願いした。
シャルルの館に着いたがそこに高校生達の姿はなく、いたのは使用人のみであった。
シャルルとアウィンは城に行く為の服に着替えるが、俺達はどうするか?となった。
馬車の中で着るような旅路の服ではさすがにまずいとなり、冒険者活動をする時の軽装鎧などを着込む事にした。
一応女性陣はちょっとした外行きの服は何とかあったので、使用人達に手伝ってもらい、着替えていく。
とはいえ奪った城の中にあった服を少し手直ししただけだ。
着替え終わる頃に館に訪ねてくる者がいたが、何の事はない。
先触れに出した冒険者と、城からの護衛の者たちが迎えに来たのだ。
驚く程に対応が早かった。
俺たちは冒険者と城から派遣されてきた騎士や兵士達に護衛されながら城へと向かう。
あれよあれよの展開にみな黙っていた。
アイリーンもみっちゃんも景色を見るのが精一杯だった。
城に着くとそのまま中に案内され、馬車を降りてからは謁見の間に直行した。
ただ、王はそこにおらず、謁見の間の隣にある会議室に案内された。
その会議室は謁見の間だけと接しており、謁見の間からしか入れないところだった。
中には数人の者が円卓を囲んでおり、俺達の事を見ていた。
シャルルの顔を見ると中にいた壮年というか、初老の身なりの良い者がニッコリとし、シャルルはスカートを摘み挨拶をした。
「陛下、お約束通りの者達を連れて参りました。さくら達は無事でしょうか?」
俺はこの人が国王だと分かりハッとなり片膝を付いたが、手で制された。
「畏まらぬで欲しい。異世界からの来訪者、それも勇者様に畏られますと我らも困り申す。それにニーナ様にそうされると困ります。申し遅れましたが、私がこの国の国王サルベル6世です・・・」
そこから軽く自己紹介を求められ、お互いに行っていった。
また、城側は側近達がおり、御前会議の真っ最中だった。
国王はニーナに礼をした。
「剣聖様、遠路遥々ご足労いただきまして有難うございます。聞いてはいましたが、これほどきれいな御方だとは思いませなんだ。確か各国からの縁談も全て断っているとお聞きします。私はともかく、シャルルとは仲良くやってあげてくだされ」
「ああ。アタイは周りから剣聖と言われているけど、ニーナって名があるんだ。剣聖様というような柄じゃないが、心配しなくてもシャルルとは友達だぜ!それとアタイはこのレオンの妻の1人になるって決めているんだぜ」
「左様でしたか。私が後20歳も若ければ后にしとうございますな。レオン様が羨ましい」
おいニーナ!しれっと1国の国王に何を話してんだよ!
取り敢えず件の貴族派の代表が間もなく来るからと、高校生についてどうしているのかについて、腹心が説明を始めるのであった。
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