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第1章
第23話 国境
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時は今に戻る。
元々進むスピードから焦ってはいなかったが、レオンは馬の速度から、城からの追手に対して半日位はアドバンテージがあると思っていた。
ただ、想像力や色々な通信手段については所詮は中世と舐めていた。
遠隔の通信手段が実際はあった。各町の領主の館から一斉送信が可能で、結局翌日の昼過ぎに隣町の領主を経由して手配書が送られた。その手配書にて基本的に町の入り口の門番の所で取り締まるので、レオンとアイリーンには意味をなさない。
「レオン、ごめんなさい。結局抱っこしてもらっていますよね」
「まあ、安全第一だよね。重心移動がうまくいかなくてさ。まあ、忘れよう」
アイリーンも同意した。胸を触られたのは恥ずかしかったが、レオンの股間を見てしまった。それも結果的に下着まで剥ぎ取ったのは自分なのだ。恥ずかしかったのでレオンの提案は渡りに船だった。
昼は収納に入れていた食料を、レオンが出した岩の上に座って食べていた。
「みんなどうしているかな?みッちゃん大丈夫かな?」
「無事を祈るしかないね。隣の国に入ったら友達を探そうか?勿論落ち着いて、俺達が生活する目処が立たないと無理だけど」
「良いのですか?そこまでして頂く義理はないですよね?」
「まあ俺が何処かに飛ばしたからね」
その後これから進む方向を再確認し、再び空の人になる。
お兄さんは微妙な空気の中、瑞希ちゃんを抱き抱えて飛んでいる。
さっき口を滑らせてからむすっとされとるんだよね。
「その、私の事ってどう思っているんですか?さっき落ち掛かった時になんの反応もなかったんですが?」
微妙な質問だった。
意味が分からなかった。
「お兄さんの大事な仲間かな。その、怖い思いをさせてごめん」
「そんな事じゃないのに!このあんぽんたん!もう知らないんだから!」
お願いします。誰か正解を教えて!
瑞希は異性として自分の事を見てくれているのか?不可抗力とはいえ胸やお尻を触ったのに平然としているので、スタイルについて何か一言欲しかったのだ。
例えば、瑞希ちゃんって着痩せするタイプなんだね!とか、瑞希ちゃんの胸って意外と大きいのな!等だ。
そんな事を言ってきたら、照れながらエッチーとか言ってクネクネしようと思ったのだ。そんな事を言ってくるのなら、異性として興味を持たれていると思い、安心するのだ。
そしてため息をついてから、むすっとし、殆ど口を開かなくなった。
レオンが話し掛けても、雑談は無視だった。レオンは明らかに不機嫌な瑞希に対してオロオロしていたが、ハッとなった。
「アイリーン、分かったよ。気付いてあげられなくてごめんね。女の子の日だったんだね。もっと配慮すべきだったよ」
アイリーンの顔は真っ赤になった。恥ずかしさから赤らめたのか、怒りで真っ赤になったのか?それはともあれ、更に不機嫌にしてしまう大失言だった。
「ばかー!ち、違います!レオンなんてだーいっ嫌い!あほたれー!」
「えっ?エエエエエェェ!」
俺はというと、声にならない悲鳴を上げていた。
どうしようどうしよう?違ったよ?うえーエエェェ!
この歳の子の扱い分からん!・・・
誰か教えてください!まじわかんないっす!
そんな感じの問題ではないのだが、レオンは本気でそう思っていたのであった。
元々進むスピードから焦ってはいなかったが、レオンは馬の速度から、城からの追手に対して半日位はアドバンテージがあると思っていた。
ただ、想像力や色々な通信手段については所詮は中世と舐めていた。
遠隔の通信手段が実際はあった。各町の領主の館から一斉送信が可能で、結局翌日の昼過ぎに隣町の領主を経由して手配書が送られた。その手配書にて基本的に町の入り口の門番の所で取り締まるので、レオンとアイリーンには意味をなさない。
「レオン、ごめんなさい。結局抱っこしてもらっていますよね」
「まあ、安全第一だよね。重心移動がうまくいかなくてさ。まあ、忘れよう」
アイリーンも同意した。胸を触られたのは恥ずかしかったが、レオンの股間を見てしまった。それも結果的に下着まで剥ぎ取ったのは自分なのだ。恥ずかしかったのでレオンの提案は渡りに船だった。
昼は収納に入れていた食料を、レオンが出した岩の上に座って食べていた。
「みんなどうしているかな?みッちゃん大丈夫かな?」
「無事を祈るしかないね。隣の国に入ったら友達を探そうか?勿論落ち着いて、俺達が生活する目処が立たないと無理だけど」
「良いのですか?そこまでして頂く義理はないですよね?」
「まあ俺が何処かに飛ばしたからね」
その後これから進む方向を再確認し、再び空の人になる。
お兄さんは微妙な空気の中、瑞希ちゃんを抱き抱えて飛んでいる。
さっき口を滑らせてからむすっとされとるんだよね。
「その、私の事ってどう思っているんですか?さっき落ち掛かった時になんの反応もなかったんですが?」
微妙な質問だった。
意味が分からなかった。
「お兄さんの大事な仲間かな。その、怖い思いをさせてごめん」
「そんな事じゃないのに!このあんぽんたん!もう知らないんだから!」
お願いします。誰か正解を教えて!
瑞希は異性として自分の事を見てくれているのか?不可抗力とはいえ胸やお尻を触ったのに平然としているので、スタイルについて何か一言欲しかったのだ。
例えば、瑞希ちゃんって着痩せするタイプなんだね!とか、瑞希ちゃんの胸って意外と大きいのな!等だ。
そんな事を言ってきたら、照れながらエッチーとか言ってクネクネしようと思ったのだ。そんな事を言ってくるのなら、異性として興味を持たれていると思い、安心するのだ。
そしてため息をついてから、むすっとし、殆ど口を開かなくなった。
レオンが話し掛けても、雑談は無視だった。レオンは明らかに不機嫌な瑞希に対してオロオロしていたが、ハッとなった。
「アイリーン、分かったよ。気付いてあげられなくてごめんね。女の子の日だったんだね。もっと配慮すべきだったよ」
アイリーンの顔は真っ赤になった。恥ずかしさから赤らめたのか、怒りで真っ赤になったのか?それはともあれ、更に不機嫌にしてしまう大失言だった。
「ばかー!ち、違います!レオンなんてだーいっ嫌い!あほたれー!」
「えっ?エエエエエェェ!」
俺はというと、声にならない悲鳴を上げていた。
どうしようどうしよう?違ったよ?うえーエエェェ!
この歳の子の扱い分からん!・・・
誰か教えてください!まじわかんないっす!
そんな感じの問題ではないのだが、レオンは本気でそう思っていたのであった。
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