異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow

文字の大きさ
上 下
13 / 241
第1章

第13話 冒険者登録と報酬

しおりを挟む
 受付嬢はアイリーンとタメを張れる位の顔面偏差値の持ち主だった。

 俺はおおぅ!と唸っていた。

「アイリーン、ね、猫耳だよ!ってぇ!」

「ごめんあそばせ」

 何故かアイリーンに足を踏まれちゃった。足がもつれたのかな?だが、それでもカウンターに向かい一歩踏み出し、受付嬢と向かい合った。だがアイリーンが俺を押しのけて、受付嬢の真正面に立っていた。しかも足はなぜか踏んだままだ。何故だ?怒っているのだけは分かる。

 何故だ?ひげが痛かったか?加齢臭か?いや、今の体はピチピチの18歳だからない!それともさっき降下する時に抱き合ったけど、つい股間が膨らんでしまい押し当てる形になった事か?

 違うんだよ!それは君が綺麗なのがいけないんだ!だって君のように綺麗な子と、あのように抱き合ったらどんな状況でも男なら反応するだろう!

 レオンは的外れな事を心の中で叫んでいた。

「ようこそトラスコフの町の冒険者ギルドへ。本日のご要件は?」

「これを買い取って頂きたいのですが、こちらで良いのですか?」

 アイリーンはレオンの手から背嚢をもぎ取ると魔石等の一部をカウンターに出した。

「冒険者カードをお持ちでしょうか?」

「持っていませんよ」

「魔石とドロップアイテムの買い取り及び査定は冒険者以外では出来ません。冒険者で無いのでしたら、冒険者へ登録いただければ買い取りが可能になりますが、いかがしますか?」

「じゃあ私と夫を登録してください!」

 へっ?と心の中で唸る。アイリーンさん?打ち合わせと違いますよ?確かに夫婦とした方が何かと便利だけど、違うって絶対バレますって!あかんて!
 ただの仲良しカップルの方が自然だって!

 何故アイリーンがこのように言ったのか分からないけど、お兄さんこの先どうなっても知らんよ?

「ご夫婦でしたか。それではこちらにご記入下さい」

「ごめんなさい。私達2人共読み書きが出来ません」

 そうなのだ。先程依頼が貼られている掲示板をちらっと見たが、文字が書かれているはずなのだが、読めなかった。

「それではこちらで代筆しますので・・・」


 名前、性別、年齢出身地を記載との事だった。

 出身地を聞かれ、俺が受け答えするつもりだったから打ち合わせをしていなくて焦ったんだよね。

「村って名前が有るのですか?今迄気にした事がなかったものですから、ただ村としか分からないのですが、駄目ですか?」

 可哀想な子を見る目で見られてしまった。

「たまにいらっしゃるんですよ。田舎の方とかで。じゃあこちらに来てください。能力測定をしますね」

 受付は後方の者と変わり、受け付けてくれているお姉さんに2階へ案内された。小部屋に入り、そこでまずひとつの玉に手を添える。2人共白くなった。犯罪者だと赤くなるそうだ。

 次に魔力量を測定すると、アイリーンは宮廷魔術師並、俺は測定不能との事でかなり驚かれた。
 また、得意属性を確認したが、アイリーンは水、俺はユニーク、つまり特殊だと言われた。勿体ないから王都にて一度見て貰った方が良いと言われ、王都までと、隣の国までどれ位か聞いたが、王都へは馬車で1日半、隣の国の王都迄は馬車で4日の距離だと言われた。国境自体は馬車で1日位だそうだ。

 レベルは現在12になっており、一般冒険者相当らしい。
 9迄が駆け出し
 10からが一般
 20からが中級
 30以上が上級だそうだ。

 あくまで目安だそうで、ギルドで出す依頼には推奨レベルがあり、パーティー員募集の時等に目安となるレベル、使える魔法等の条件を掲示するとの事。

 受付嬢が記載内容等を元に登録してきたカードと針を渡され、指をチクッとして血を出し、カードに垂らすと登録完了だ。

 取り敢えず、町に来る道中に倒した魔物の魔石やらを出すも、サイクロプスの魔石を見て驚き、何かの魔道具に乗せると驚いていた。

「こ、これ、上級に近い中級推奨のサイクロプスですよ!よく倒す事が出来ましたね?」

「あっはい。偶々崖の上から岩を落とし、幸運な事に頭に直撃したからなんですよ!ほら、倒した後にこれもあったんですよ!」

「魔法のブレスレットじゃないですか!これ売れば金貨500枚は下らないですよ!」

「ごめんなさい、田舎の出なので、どれ位の価値か分からないのです」

「そうですねぇ!お2人が普通に泊まるような中級宿のお部屋で1泊銀貨8枚、普通の家庭で1ヶ月生活するのに必要なお金は、この町ですと銀貨100枚から150枚と言われていますよ!」

「ご丁寧にありがとうございます!」

 その後お勧めの宿を教えて貰い、諸々で金貨51枚の分の貨幣を受け取り、ギルドを後にした。

 因みに金貨1枚は銀貨100枚だそうだ。つまり金貨51枚分を得たというのは、普通の家庭が2~3年位過ごす事が出来るだけのお金を得た事になる。日本円に換算すると、1000万円から1500万円相当だろうか?凄い・・・
しおりを挟む
感想 19

あなたにおすすめの小説

モブ高校生と愉快なカード達〜主人公は無自覚脱モブ&チート持ちだった!カードから美少女を召喚します!強いカード程1癖2癖もあり一筋縄ではない〜

KeyBow
ファンタジー
 1999年世界各地に隕石が落ち、その数年後に隕石が落ちた場所がラビリンス(迷宮)となり魔物が町に湧き出した。  各国の軍隊、日本も自衛隊によりラビリンスより外に出た魔物を駆逐した。  ラビリンスの中で魔物を倒すと稀にその個体の姿が写ったカードが落ちた。  その後、そのカードに血を掛けるとその魔物が召喚され使役できる事が判明した。  彼らは通称カーヴァント。  カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。  カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。  しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。  また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。  探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。  つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。  数を選ぶか質を選ぶかになるのだ。  月日が流れ、最初にラビリンスに入った者達の子供達が高校生〜大学生に。  彼らは二世と呼ばれ、例外なく特別な力を持っていた。  そんな中、ラビリンスに入った自衛隊員の息子である斗枡も高校生になり探索者となる。  勿論二世だ。  斗枡が持っている最大の能力はカード合成。  それは例えばゴブリンを10体合成すると10体分の力になるもカードのランクとコストは共に変わらない。  彼はその程度の認識だった。  実際は合成結果は最大でランク10の強さになるのだ。  単純な話ではないが、経験を積むとそのカーヴァントはより強力になるが、特筆すべきは合成元の生き残るカーヴァントのコストがそのままになる事だ。  つまりランク1(コスト1)の最弱扱いにも関わらず、実は伝説級であるランク10の強力な実力を持つカーヴァントを作れるチートだった。  また、探索者ギルドよりアドバイザーとして姉のような女性があてがわれる。  斗枡は平凡な容姿の為に己をモブだと思うも、周りはそうは見ず、クラスの底辺だと思っていたらトップとして周りを巻き込む事になる?  女子が自然と彼の取り巻きに!  彼はモブとしてモブではない高校生として生活を始める所から物語はスタートする。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです

飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。 だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。 勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し! そんなお話です。

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

処理中です...