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第1章
第12話 町に入る
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俺達は再出発してから15分位飛んでおり、今は町の上空にいる。
瑞希ちゃんには何があっても俺から離れるなと言ってあるし、勿論そのつもりだろう。飛んでいる時に散々話していた。逸れた時の待ち合わせ場所もだ。
降りるよと告げ、俺達はすうっと町に降りて行く。
通り沿いだが、建物と建物の間に降り立った。目立つかもだからと抱き合った状態で降りる。お互いの頬が触れている感じだ。本来だと男女のそれでドキドキするのだろうが、余裕もなく必死だ。でもお互いドキドキはしている。ただし、不安から、大丈夫かな?というアドレナリンが出る方でだ。
そしてここは異世界でまともに見る初めての町だ。王都を逃げ出す時に上空から王都の町を見てはいるが、規模はそれより小さいようだ。ただ、初めて見る建物に興奮していたが、その感想を口に出すのは後の事だ。
こちらを見ている人はいないし、通りをそっと見ると、フードをかぶっている人がちらほらいるので問題なさそうだ。喜べ!第1関門クリアだぞ!と興奮していたようで、俺は呟いていた。
今の評価は上空から見た初期評価と同じだが、城に関しては、やはり中世といった感じの内装、丁度品だったので、この町の様子もそこから予測した範囲内だった。2階建てが多く、個人の店は1階が店舗、2階が住居っぽい。
瑞希ちゃんは俺と腕を組んで歩く。
第1目的地は冒険者ギルド又は相当の役目の場所だ。正門からの人の流れを追う。門から来た人の中で、それっぽい人の後をつける。男3人女2人のパーティーのようだ。
いかにもといった感じの建物に入っていった。逆にそれっぽい者達が建物から出てくる。間違いないと俺は確信した。
そうそう、本名だと目立つかもだからと、別の名前をお互いに付けあった。
瑞希ちゃんはアイリーン
俺はレオンだ。そして俺達は恋人とするとした。恋人とするのは、アイリーンの提案だ。
名前だが、俺はゲームの登場人物から取りアイリーンと伝え、アイリーンが俺の名をレオンとしたのは、海外ドラマの登場人物から取ったそうだ。NCISの登場人物だそうだ。
今の俺は剣をぶら下げて冒険者を装っている。アイリーンもそれっぽい格好だ。
「アイリーン、あそこに行くよ」
緊張した返事が聞こえる。
お金を得る手段を講じねばならないので、避けては通れない。城を探索すれば遊んで暮らす事の出来るお金が有るはずだが、お金を稼ぐ手段がないのに大金を持っている事がバレると、トラブルに巻き込まれるのは必須となるだろう。だから、もしも冒険者ギルドのような所が有れば、そこに登録するなりして、収入を得られる手立てを確立する必要があると俺はアイリーンに伝えていた。
恐る恐るドアを開くと、そこは思い描いた場所だった。依頼が貼り出された掲示板?受付カウンターに綺麗なお姉さんがいる。カウンターには3人の受付嬢がいて、そこに何人かの冒険者が列んでいた。
眺めていても仕方がないので、取り敢えず並ぶ事にした。背中には先程出した背嚢に換金予定の魔石?とホーンラビットを倒した時に有った角、財布を入れている。勿論城の使用人の部屋に有った荷物を頂いた。
そう、怪しまれないようにする為にだ。
並んでいる時に俺はずっと観察をしていた。他の冒険者と受付嬢の受け答えを聞いていたが、それでは冒険者カードを預かりますと聞こえたから、いわゆる冒険者ギルドだと理解した。
2人で並んで待っていると、15分位で順番が回ってきたのだった。
瑞希ちゃんには何があっても俺から離れるなと言ってあるし、勿論そのつもりだろう。飛んでいる時に散々話していた。逸れた時の待ち合わせ場所もだ。
降りるよと告げ、俺達はすうっと町に降りて行く。
通り沿いだが、建物と建物の間に降り立った。目立つかもだからと抱き合った状態で降りる。お互いの頬が触れている感じだ。本来だと男女のそれでドキドキするのだろうが、余裕もなく必死だ。でもお互いドキドキはしている。ただし、不安から、大丈夫かな?というアドレナリンが出る方でだ。
そしてここは異世界でまともに見る初めての町だ。王都を逃げ出す時に上空から王都の町を見てはいるが、規模はそれより小さいようだ。ただ、初めて見る建物に興奮していたが、その感想を口に出すのは後の事だ。
こちらを見ている人はいないし、通りをそっと見ると、フードをかぶっている人がちらほらいるので問題なさそうだ。喜べ!第1関門クリアだぞ!と興奮していたようで、俺は呟いていた。
今の評価は上空から見た初期評価と同じだが、城に関しては、やはり中世といった感じの内装、丁度品だったので、この町の様子もそこから予測した範囲内だった。2階建てが多く、個人の店は1階が店舗、2階が住居っぽい。
瑞希ちゃんは俺と腕を組んで歩く。
第1目的地は冒険者ギルド又は相当の役目の場所だ。正門からの人の流れを追う。門から来た人の中で、それっぽい人の後をつける。男3人女2人のパーティーのようだ。
いかにもといった感じの建物に入っていった。逆にそれっぽい者達が建物から出てくる。間違いないと俺は確信した。
そうそう、本名だと目立つかもだからと、別の名前をお互いに付けあった。
瑞希ちゃんはアイリーン
俺はレオンだ。そして俺達は恋人とするとした。恋人とするのは、アイリーンの提案だ。
名前だが、俺はゲームの登場人物から取りアイリーンと伝え、アイリーンが俺の名をレオンとしたのは、海外ドラマの登場人物から取ったそうだ。NCISの登場人物だそうだ。
今の俺は剣をぶら下げて冒険者を装っている。アイリーンもそれっぽい格好だ。
「アイリーン、あそこに行くよ」
緊張した返事が聞こえる。
お金を得る手段を講じねばならないので、避けては通れない。城を探索すれば遊んで暮らす事の出来るお金が有るはずだが、お金を稼ぐ手段がないのに大金を持っている事がバレると、トラブルに巻き込まれるのは必須となるだろう。だから、もしも冒険者ギルドのような所が有れば、そこに登録するなりして、収入を得られる手立てを確立する必要があると俺はアイリーンに伝えていた。
恐る恐るドアを開くと、そこは思い描いた場所だった。依頼が貼り出された掲示板?受付カウンターに綺麗なお姉さんがいる。カウンターには3人の受付嬢がいて、そこに何人かの冒険者が列んでいた。
眺めていても仕方がないので、取り敢えず並ぶ事にした。背中には先程出した背嚢に換金予定の魔石?とホーンラビットを倒した時に有った角、財布を入れている。勿論城の使用人の部屋に有った荷物を頂いた。
そう、怪しまれないようにする為にだ。
並んでいる時に俺はずっと観察をしていた。他の冒険者と受付嬢の受け答えを聞いていたが、それでは冒険者カードを預かりますと聞こえたから、いわゆる冒険者ギルドだと理解した。
2人で並んで待っていると、15分位で順番が回ってきたのだった。
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