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第137話 兄貴って?

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 ギルド職員の目に止まったのはB級冒険者】パーティーラッザニア】と言う20代後半を中心に20代半ばもいるベテランパーティーだった。

「強い冒険者達だなとは思っていましたが、まさかあの変異を鎮めた方達だったとは」

「偶々ですよ。こちらには切り札があり、後1月か2月で最古のタワーを攻略予定ですから。そこである程度以上の冒険者にお願いしたい事があり、今それについての話しをしていたんですよ」

「予定?確かに貴方達を見ていると本当に攻略しそうですが、そんな方達が自分よりも下位の冒険者に何を求めていらっしゃるのでしょうか?」

「タワー内で他所から来た者達に絡まれまして。勿論蹴散らしましたけど、絡まれてトラブルになっている事案が散見されていると聞きます。で、中級の勘違い野郎が多いらしいので、そいつらより強い者が目を光らせて泣く者を減らしたいなと思うんですよ。そんな奴らにタワー攻略を邪魔されたくないんだよね」

「確かに息巻いている奴らが増えましたね。私も既に絡まれた事があります」

「俺の方でタワーに入ったのと同じかそれ以上のお金を出そうと想います。タワーに限らず勘違い野郎が格下の者をカモにするのを阻止するのに協力して欲しいんだ」

「失礼ですが、いくら貴族に名を連ねたと言ってもそれをするメリットを感じられないのですが何故ですか?」

「カモにされるやつが気の毒だ!そうだと言えれば良いけど、個人的な事ですよ。ああいった手合いを見ると殺人衝動が・・・そうなりたくない」

 皆驚いたような顔をしていた。

「あっ!冗談、冗談だから」

 イリーヌを始め、トルネア以外がジト目だ。
 ごちそうさまです。

 ゲフンゲフン。

「邪魔なんですよ。ああいった手合に絡まれるのが鬱陶しくて、誰かにシメて貰いたくて。いちいちこちらの素性を言うのもめんどくさいじゃないですか。タワーの攻略に集中したいんですよ」

「じゃあ虫除けになる護衛を引き連れたら良いと思うのですが、何故それをしないのですか?」

「それだと俺達がVIPやお貴族様、特別な人だと宣言するようなものじゃないですか。ここだと知られているから仕方がありませんが、出来れば爵位を下賜されたと知られずに町を歩きたいんです。そうするとあの手の輩を駆除するしかないんです」

「分かりました。そう言う事にしましょう」

 そこから条件等を話し合い、取り敢えず2パーティーでやり、4日交代で対処をお願いする。

 最初の番をお願いした。
 また、信用のおける冒険者を紹介して貰える事になり、反対番の手配の目処が立った。

 俺はほっとしたが、ギルドを出るとそこにツルツル頭の男達がおり、ほぼ直角に腰を曲「兄貴!すいやせんでした!」

 謝罪から入る奴等が待ち構えていたのだった。

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