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第129話 2日目

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 その日の風呂は妻達と入ったが、童貞には刺激が強かった。
 メイドをする奴隷達には普通の貴族と違い、報奨で貴族となった俺達にはメイドに体を洗ってもらったりお風呂で性的としか思えない半ばいかがわしいマッサージは不要だと伝えてある。

 聞いた話だとここはソープランドか!?といった洗い方をするのが一般的だった。
 後日これはからかわれただけだと分かったが、それをするのは自ら妾になりたいとアピールし、お手付きを期待する者のする事で、はっきりとやるなと言っておかないと1人では入れなくなる。

 風呂には並々ならぬこだわりを持って建てられたらしいが、かなり豪華で広い。
 領主の屋敷で入った風呂よりも豪華だったりする。
 ただ、この屋敷は領主様の屋敷より一回り小さいので、いかに風呂にリソースを割いたのかが分る気がする。

 寂しいが最古のタワーを攻略するか、俺とカレンが高校を卒業したはずの日まで妊娠しないようにとの配慮から各自の居室で休む。

 とはいえ早速夜這いが来た。
 予見して今晩はトルネアの部屋にて休み、俺の部屋ではトルネアが寝ていた。
 誰の部屋と代わるかは日替わりでランダムだ。

 奴隷達の気持ちは分からなくもない。
 俺に抱かれ庇護下に入り、あまつさえ子を身籠れば貴族の長子の母となるのだ。

 だが、俺はそのような事を望まないが、それをしてくる者達を罰しないようにと話はついている。

 今後の事はともかく、数日間は生き残るために必死だという事から酷い事はせず、残念でした!と1言言って終わる事になっていた。

 因みにトップバッターは領主様から派遣されたメイドさんだった。
 領主様は高齢で打ち止めなのだそうだ・・・聞きたくない話はをトルネアは目を輝かせながら翌日俺に語っていた。

 そして翌朝、魔力が回復している事を確認すると残りの欠損者を治していった。

「ふう。これで皆治ったかしら?」

「お疲れ様。一応女性陣を集めて乳房の欠損がないか確認した方が良いと思うよ。俺は執事長と話をしているから、女性だけのデリケートな話もあるだろ?」

「アロンにしては上出来な意見ね。うふふ。貴方なら見物しても誰も咎めやしないわよ」

「あのなあシルフィス、例えば胸が切り取られていたとして、例え治して貰えると分かっていても俺にそんな姿を見られたいか?」

「言われてみればそうね。じゃあ終わったら誰かに伝えて貰うわね」

 俺は広間を出ると執務室に向かう。途中見掛けた使用人に執務室にいるから、執事長に来るように伝えてとお願いした。

 部屋の机や調度品は元の持ち主が使っていたままだ。
 趣味はけばけばしく悪い。
 流石に書類は別の所に置いてあり、家の図面関連以外は領主様へ渡している。

 そう言えばトルネアの話に疑問がある。
 勿論トルネアが悪いのではないが、領主が打ち止めだとの話は多分違う。
 髪は白い物が多いが、初老というより壮年だ。
 まだまだあっちも元気そうなんだよな。

 じゃああのメイドは何者か?
 鑑定しておけば良かったがあくまでトルネアから聞いただけなのでよく分からない。

 かなりの美人のようだが、エセメイドか?

 そんな事を考えているとドアがノックされ、2人分のお茶を持った執事長が現れたのだった。


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