126 / 147
第126話 屋敷へ到着
しおりを挟む
俺達は近衛騎士団に護衛されながら町に戻ったが、そのまま報奨とされた屋敷へと向かう事になった。
「土をなお屋敷なのかな!楽しみよね!」
カレンとトルネアはウキウキしてお気軽だが、ルシアス、ミリアは無関心、イリーヌ、シルフィス、俺は今後の維持費に頭を悩めていた。
屋敷を貰えるなんてラッキー!
と言う訳にはいかないのだ。
家ではなく貴族街にある屋敷と聞いているが多分カノープス邸よりも大きいらしい。
執事やメイドさん等の使用人は勿論、屋敷を警護する傭兵や私兵を雇わなければならない。
在宅で起きている時に押し入られたら俺達が対処する事が可能だが、就寝中だと騒ぎで目を覚ますまでの間持ち堪えて貰う、つまり時間稼ぎが必要だ。
それとタワーに入っている等、不在時の対処が必要だ。
屋敷というのはそれだけで狙われるのだ。
無人の屋敷は金目の物は殆ど無いが、有人の屋敷は財産があったりするから警備は必要だ。
どうしよう・・・
アテがない・・・
「なあイリーヌ、使用人や警護要員が要るよな?カノープスさんの所より大きいらしいよね・・・」
「私も同じ事を考えていたのですが、やはり叔父様に相談するのが良いかと」
「となると奴隷か?」
「よくある事です。奴隷ならば金品を盗む事はできませんから。カノープス家の使用人の多くは奴隷ですから」
そんな話をしているとカレンに袖を引かれた。
「あれでしょうか?」
そこには典型的なザッツ貴族の屋敷といった。
「まさかこれか?・・・でかくないか!?」
「わー!大きいわ!素敵ね!」
「ここが私達の愛の巣デスか?」
「ご主人様は大丈夫かしら?」
・・・
・・・
・・・
固まったのが2名、お先真っ暗になったのはイリーヌ。
お気軽なのはトルネアとカレンだ。
ルシアスは少し心配するのみ。
そしてシルフィスとミリアは固まってしまった。
この2人は屋敷の規模を理解して口をポカーンとしていた。
馬車が門をくぐり庭へと進む。
綺麗に芝生が切り揃えられており、しっかり手入れをされている。
そして先触れを送っていたのだろうか、建物の正面玄関に使用人が勢揃い?
しかし、違和感がある。
抱きかかえられている者がおり、松葉杖に捕まっている者、目が見えない者や手足の無い者もいる。
「カノープスさんから治して欲しいって誰か聞いていました?」
「カレン、多分この屋敷の使用人となる奴隷だよ。見た感じ執事服やメイド服を着ているけど奴隷のはずだから鑑定してみて」
「そっかぁ。治した人を使用人にするのね。でも魔力足りるかしら?」
意外とカレンは冷静だったが、ちゃんと屋敷の維持に多くの使用人を必要としている事を理解しており、人員も欠損者を寄越してその者達を治療する事にしている事に驚いた様子もなかった。
3階建ての立派な屋敷の玄関に馬車が到着し、領主様が執事?の1人と1言2言話すと俺を手招きしたのだった。
「土をなお屋敷なのかな!楽しみよね!」
カレンとトルネアはウキウキしてお気軽だが、ルシアス、ミリアは無関心、イリーヌ、シルフィス、俺は今後の維持費に頭を悩めていた。
屋敷を貰えるなんてラッキー!
と言う訳にはいかないのだ。
家ではなく貴族街にある屋敷と聞いているが多分カノープス邸よりも大きいらしい。
執事やメイドさん等の使用人は勿論、屋敷を警護する傭兵や私兵を雇わなければならない。
在宅で起きている時に押し入られたら俺達が対処する事が可能だが、就寝中だと騒ぎで目を覚ますまでの間持ち堪えて貰う、つまり時間稼ぎが必要だ。
それとタワーに入っている等、不在時の対処が必要だ。
屋敷というのはそれだけで狙われるのだ。
無人の屋敷は金目の物は殆ど無いが、有人の屋敷は財産があったりするから警備は必要だ。
どうしよう・・・
アテがない・・・
「なあイリーヌ、使用人や警護要員が要るよな?カノープスさんの所より大きいらしいよね・・・」
「私も同じ事を考えていたのですが、やはり叔父様に相談するのが良いかと」
「となると奴隷か?」
「よくある事です。奴隷ならば金品を盗む事はできませんから。カノープス家の使用人の多くは奴隷ですから」
そんな話をしているとカレンに袖を引かれた。
「あれでしょうか?」
そこには典型的なザッツ貴族の屋敷といった。
「まさかこれか?・・・でかくないか!?」
「わー!大きいわ!素敵ね!」
「ここが私達の愛の巣デスか?」
「ご主人様は大丈夫かしら?」
・・・
・・・
・・・
固まったのが2名、お先真っ暗になったのはイリーヌ。
お気軽なのはトルネアとカレンだ。
ルシアスは少し心配するのみ。
そしてシルフィスとミリアは固まってしまった。
この2人は屋敷の規模を理解して口をポカーンとしていた。
馬車が門をくぐり庭へと進む。
綺麗に芝生が切り揃えられており、しっかり手入れをされている。
そして先触れを送っていたのだろうか、建物の正面玄関に使用人が勢揃い?
しかし、違和感がある。
抱きかかえられている者がおり、松葉杖に捕まっている者、目が見えない者や手足の無い者もいる。
「カノープスさんから治して欲しいって誰か聞いていました?」
「カレン、多分この屋敷の使用人となる奴隷だよ。見た感じ執事服やメイド服を着ているけど奴隷のはずだから鑑定してみて」
「そっかぁ。治した人を使用人にするのね。でも魔力足りるかしら?」
意外とカレンは冷静だったが、ちゃんと屋敷の維持に多くの使用人を必要としている事を理解しており、人員も欠損者を寄越してその者達を治療する事にしている事に驚いた様子もなかった。
3階建ての立派な屋敷の玄関に馬車が到着し、領主様が執事?の1人と1言2言話すと俺を手招きしたのだった。
12
お気に入りに追加
744
あなたにおすすめの小説

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。
アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。
両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。
両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。
テッドには、妹が3人いる。
両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。
このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。
そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。
その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。
両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。
両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…
両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが…
母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。
今日も依頼をこなして、家に帰るんだ!
この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。
お楽しみくださいね!
HOTランキング20位になりました。
皆さん、有り難う御座います。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。

無尽蔵の魔力で世界を救います~現実世界からやって来た俺は神より魔力が多いらしい~
甲賀流
ファンタジー
なんの特徴もない高校生の高橋 春陽はある時、異世界への繋がるダンジョンに迷い込んだ。なんだ……空気中に星屑みたいなのがキラキラしてるけど?これが全て魔力だって?
そしてダンジョンを突破した先には広大な異世界があり、この世界全ての魔力を行使して神や魔族に挑んでいく。
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。

異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!

元万能技術者の冒険者にして釣り人な日々
於田縫紀
ファンタジー
俺は神殿技術者だったが過労死して転生。そして冒険者となった日の夜に記憶や技能・魔法を取り戻した。しかしかつて持っていた能力や魔法の他に、釣りに必要だと神が判断した様々な技能や魔法がおまけされていた。
今世はこれらを利用してのんびり釣り、最小限に仕事をしようと思ったのだが……
(タイトルは異なりますが、カクヨム投稿中の『何でも作れる元神殿技術者の冒険者にして釣り人な日々』と同じお話です。更新が追いつくまでは毎日更新、追いついた後は隔日更新となります)

俺だけ皆の能力が見えているのか!?特別な魔法の眼を持つ俺は、その力で魔法もスキルも効率よく覚えていき、周りよりもどんどん強くなる!!
クマクマG
ファンタジー
勝手に才能無しの烙印を押されたシェイド・シュヴァイスであったが、落ち込むのも束の間、彼はあることに気が付いた。『俺が見えているのって、人の能力なのか?』
自分の特別な能力に気が付いたシェイドは、どうやれば魔法を覚えやすいのか、どんな練習をすればスキルを覚えやすいのか、彼だけには魔法とスキルの経験値が見えていた。そのため、彼は効率よく魔法もスキルも覚えていき、どんどん周りよりも強くなっていく。
最初は才能無しということで見下されていたシェイドは、そういう奴らを実力で黙らせていく。魔法が大好きなシェイドは魔法を極めんとするも、様々な困難が彼に立ちはだかる。時には挫け、時には悲しみに暮れながらも周囲の助けもあり、魔法を極める道を進んで行く。これはそんなシェイド・シュヴァイスの物語である。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる