ザ・タワー 〜俺にしかできない魔石を鑑定する能力!魔石を使っての魔法&スキル付与!この力で最強を目指す〜

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第126話 屋敷へ到着

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 俺達は近衛騎士団に護衛されながら町に戻ったが、そのまま報奨とされた屋敷へと向かう事になった。

「土をなお屋敷なのかな!楽しみよね!」

 カレンとトルネアはウキウキしてお気軽だが、ルシアス、ミリアは無関心、イリーヌ、シルフィス、俺は今後の維持費に頭を悩めていた。

 屋敷を貰えるなんてラッキー!
 と言う訳にはいかないのだ。
 家ではなく貴族街にある屋敷と聞いているが多分カノープス邸よりも大きいらしい。
 執事やメイドさん等の使用人は勿論、屋敷を警護する傭兵や私兵を雇わなければならない。

 在宅で起きている時に押し入られたら俺達が対処する事が可能だが、就寝中だと騒ぎで目を覚ますまでの間持ち堪えて貰う、つまり時間稼ぎが必要だ。

 それとタワーに入っている等、不在時の対処が必要だ。
 屋敷というのはそれだけで狙われるのだ。

 無人の屋敷は金目の物は殆ど無いが、有人の屋敷は財産があったりするから警備は必要だ。

 どうしよう・・・
 アテがない・・・

「なあイリーヌ、使用人や警護要員が要るよな?カノープスさんの所より大きいらしいよね・・・」

「私も同じ事を考えていたのですが、やはり叔父様に相談するのが良いかと」

「となると奴隷か?」

「よくある事です。奴隷ならば金品を盗む事はできませんから。カノープス家の使用人の多くは奴隷ですから」

 そんな話をしているとカレンに袖を引かれた。

「あれでしょうか?」

 そこには典型的なザッツ貴族の屋敷といった。

「まさかこれか?・・・でかくないか!?」

「わー!大きいわ!素敵ね!」

「ここが私達の愛の巣デスか?」

「ご主人様は大丈夫かしら?」

 ・・・

 ・・・

 ・・・

 固まったのが2名、お先真っ暗になったのはイリーヌ。
 お気軽なのはトルネアとカレンだ。
 ルシアスは少し心配するのみ。
 そしてシルフィスとミリアは固まってしまった。
 この2人は屋敷の規模を理解して口をポカーンとしていた。

 馬車が門をくぐり庭へと進む。
 綺麗に芝生が切り揃えられており、しっかり手入れをされている。

 そして先触れを送っていたのだろうか、建物の正面玄関に使用人が勢揃い?

 しかし、違和感がある。
 抱きかかえられている者がおり、松葉杖に捕まっている者、目が見えない者や手足の無い者もいる。

「カノープスさんから治して欲しいって誰か聞いていました?」

「カレン、多分この屋敷の使用人となる奴隷だよ。見た感じ執事服やメイド服を着ているけど奴隷のはずだから鑑定してみて」

「そっかぁ。治した人を使用人にするのね。でも魔力足りるかしら?」

 意外とカレンは冷静だったが、ちゃんと屋敷の維持に多くの使用人を必要としている事を理解しており、人員も欠損者を寄越してその者達を治療する事にしている事に驚いた様子もなかった。

 3階建ての立派な屋敷の玄関に馬車が到着し、領主様が執事?の1人と1言2言話すと俺を手招きしたのだった。


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