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第124話 侍女の覚悟@侍女視点

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 ミラは泣いていた。
 あの日王妃様を庇い刺客を倒したが2人共大怪我をした。
 王妃様の治療と、自分に対しては命を繋ぐ為の応急的な治療のみが行われた所で城にいた治療師の魔力が切れた。

 その後外部の治療院に運ばれたが右胸には酷い切り傷が残った。
 それでも治療師からは乳首は無傷だから赤子に吸わせる事は可能だと太鼓判を押された。

 だが、傷を見た王妃様の狼狽え振りから結婚を諦めた。

 好きな人がいた。
 現在の近衛騎士団団長で、知り合った時は小隊長になったばかりだった。
 いち早く異変に気が付き駆け付けて共に賊を倒した後に惹かれていった。

 しかし、胸の傷について城にいるメイド達のひそひそ話が聞こえてくる。
 あんな胸を見たら初夜の床で離縁を告げられるだろう!と。

 共に戦った若い騎士に惹かれた。
 時折見掛けたりし、ちょっと抜けていて放っておけないタイプだが、隊の新人騎士に対し面倒見が良い所を見掛けたりし気になっていた。

 そんな折いきなりプロポーズをされた。
 しかし、メイド達の言葉に飲まれてしまっており、理由も告げず断った。
 しかしそこからつきまとうかのように時折プロポーズをしてくる。

「デートもした事のない殿方からいきなりプロポーズされても困ります・・・」

 そんなやり取りがかれこれ10年だ。

 聞けば縁談や下級貴族の娘からの逆プロポーズをにべもなく断っていると聞く。

 本当は受けたい。
 しかし胸の傷について話もしていないし、初夜の床で嫌われたくない。
 そうなると女として惨めこの上ない。

【あんな胸じゃ勃つ物も勃たないわよね】
【普通の男なら萎えるわよね】
 等の話に耳を傾けてしまった後、男が怖くなった。

 王妃様が異世界人を召喚した詫びに自らを性奴隷にと申し出た。
 私が猛烈に反対したのもあるが、処女以外抱く気はないとあの6人の妻を持つ変態は言ってのけた。

 理由はともかく王妃様が見も知らぬ下賤な男に股を広げる事は阻止した。

 しかし・・・今度は私に白羽の矢が立った。
 私が未婚と知ったからかあの男は王妃様を詫で受け取る替わりに侍女の私を所望したと。

 今晩奴の前で肌を晒さないといけない。
 仕方がない。
 幼い頃私を救ってくれた王妃様に最後の奉仕をする時が来た。
 やはり部屋に呼ばれた。

 そして部屋に着くと彼とその妻達がおり、妻達の目の前で私を陵辱するらしい。

 やれるものならやってみなさい!
 どうせ萎えて最後まで出来なくてよ!
 妻達の前で恥を晒すと良いわ!

 やはり脱げと言われたが、スカートを脱ごうとしたら止められた。
 着衣のままやりたがる変態がいると聞いたわ。
 又は自ら脱がす事に悦びを感じる変態ね。
 淫乱メイドのカーシャが言っていたわね。

 いきなり来たわ。
 胸をがっつくなんて。
 キスもしないでいきなり胸を揉みしだ・・・・こないわ。
 あれ?なんだか胸から何かが入ってくる。

 ああん!気持ち良いわ。
 不覚。
 ゴットハンドの持ち主なのね。
 きっとあの6人は彼の手業の虜になったりして毒牙に掛かったのね。

 私は王妃様の代わりに彼に捧げられし供物。
 願がわくばせめて優しく接して欲しい・・・

 あれっ!?

 もう1度胸を触ってきたけど、あの不思議な感覚が・・・・ああん!はしたない声をあげてしまった・・・

 そして何故かスキルを付与され、更に王妃様を含め皆演技だったと言われ私の頭は混乱の極みに陥ったの。

 そして王妃様の愛を感じていたのだけれども、私がパニックになっているといつの間にか部屋には私1人。

 やがて王妃様が現れたわ。

「貴女の今日の業務はもう終わりですわ。明日の夕方までね。この部屋をお使いなさい。今日は私の古い友人として招いているから侍女ではなく1人の女性としてね。この後貴女宛に客人が1人来るわ。丁重に対応する事を薦めるわ」

 意味の分からない事を告げると王妃様は部屋を出ていったの。
 私は追い掛けようとしたのだけれども、歩哨の姫騎士に客人が来るから待つようにと言われ・・・
 部屋の外には出してもらえなかったわ・・・何が始まるの?・・・
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