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第112話 いざ王都へ
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カノープス邸へ戻ると、直ぐにカノープス一家との夕食タイムだった。
奥様は俺達の事をそれはそれは英雄の如く称えたりしており、最後はそんな俺達の力を見抜き、支援してきたカノープスさんに対する絶賛で終わった。
どんな絶賛だっかと言うと、そんな俺達を支援した夫の慧眼に対してで、最後はご馳走さまでしたといった感じで夫婦仲はとても宜しかった。
カノープスさんの奥さんは、この世界でのお手本になるような良妻と言われる優しい女性で、常に夫を立て、陰日向に尽くしている。
お陰でカノープスさんは妻に過程を任せて仕事に専念できる感じで、皆羨ましがっており、俺がカノープスさんと話していると俺の妻達は皆奥さんと夫婦円満の秘訣を教えて貰っている感じだ。
幸いカノープス邸は無傷だった。
いつの間にか用意されている謁見時に着る服を渡され、明日はそれを着るようにと言われた。
どう見ても似合わない。
中二病を患っているとしか思えないデザインで、貴族のボンボンが着るようなのだ。
あからさまに嫌そうな顔をすると、義務だからと諦めるようにイリーヌに言われ、カレンからはボソッと「中二病ね!」
そんな事を言われていた。
そして翌日、どう見ても俺は皆さんから生暖かい目で見られているが、イリーヌはうっとりとした目で見ているからイリーヌだけは許そう!
カレンは吹き出しそうになっているのを必死に堪えている。
「アロン、に、似合っているぷっ!わよ」
今プッ!となったな!ちくしょう!
下級貴族のお坊っちゃまが着そうなけばけばしいのだ。
服を着ているんじゃなくて、服に着られているって皆が言いたいのは分かるんだけどさ。
トルネアはあからさまに笑っている。
後でお仕置きだな。
俺の顔を見る度に笑っている。
でも、俺の大事な女性達はザッツお姫様!といった感じで、どこに出しても恥ずかしくない淑女の格好だ。
貴族の子女が着る外行きの服を着ている。
玄関先で俺は皆の格好に見惚れていて、なんでこの世界の女は谷間を強調したドレスを着るのかなぁとしょうもない事を考えていた。
そうしていると領主一行が到着して、俺達は用意された馬車へと乗り込む。
俺達への配慮から大型の乗り合い馬車だったが、クッションを大量に入れてあり、気を使っているのが分かる。
そして3時間半位しか掛からないのだが、1時間半で俺は悲鳴をあげていた。
この世界に来て直ぐにムランジェ山の町に来てからはずっと町の中だけで過ごしており、今回初めて町の外に出るのでウキウキしていて、初めは外の景色を楽しんでいた。
しかし、直ぐに代わり映えのない草原に飽きてしまった。
そして1時間位は何とか耐えたが、お尻が痛い。
ひたすら痛い。
とにかく痛い。
短時間の移動だと気にしていなかったと言うか、町中は舗装されており馬車はあまり跳ねない。
しかし、街道は違う。
所々舗装されてはいるが、ごく一部だ。
ぬかるみや地形的な要因で舗装せざるを得ない箇所のみだ。
石を踏むと馬車が揺れ、ダイレクトにお尻にクルのだ!
慣れない俺とカレンがお尻の痛みに唸っている以外特にイベントもなく、淡々と進んでいた。
そして概ね予定通りに進み、やがて王都が見えた時の俺とカレンの安堵というか、喜びようは語るまでもないのだった。
奥様は俺達の事をそれはそれは英雄の如く称えたりしており、最後はそんな俺達の力を見抜き、支援してきたカノープスさんに対する絶賛で終わった。
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ひたすら痛い。
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