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第110話 再会

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 イリーヌと2人きりでお風呂なんて初めてだ。
 お互いに体を洗い合い、異常がないか確認し合った。

 皆がいないからイリーヌが気絶した後の事がよく分からないので気にはなるがどうにもならない。
 まだ3時間は帰らないはずなので、ゆっくりと風呂に入りイリーヌとイチャイチャする。

 魔物を駆除しに行っている皆さんごめんなさい。
 長風呂をするつもりだったけど、3日間何も食べていないから当然お腹が鳴る訳で、その、やり掛けていたんだけど、はっとなり初めてはここじゃない!となり慌てて風呂を出て用意された食事を食べる。

 まだ体力が落ちており、食事の後は部屋で横になっている。
 ステータスを見ようとしたが頭が痛くなり断念した。
 ただ、感覚的に魔力は全回復しているが、体力はかなり落ちている。

 幸い部屋は本来の姿になっており、シルフィスが俺の胸元に寄り添う形で横になっている。

 取り敢えず現状をメイドさんに教えて貰った。

 新しく出来たタワーにより町は混乱を極め、一旦立ち入り規制が掛けられた。

 最古のタワーに入っていた上級冒険者が中に入ると決まり、丁度タワーが崩れ始めた時に規制線を解除して向かっていたそうだ。

 結局タワーが崩れ、瓦礫となったが何故そうなったのか不明だと。

 今は町中に逃げ潜んでいる魔物の駆逐が優先され今日安全宣言が出される見込みだと言う。

 カレン達は名乗れなかった。
 理由はタワーのコアを取り出せないからだ。
 俺のストレージに入っているからだ。

 皆が夕方に戻るとなると、報告は明日だな。
 シルフィスと、領主にどのように報告したものかと話し合っていたが、シルフィスが眠そうにしていたので話を打ち切り寝る事にした。
 実際は領主の方には伝わっており、メイドさんが知らなかったのは正式な発表がされていないからだ。

 メイドさんに皆が帰ってきたり緊急時は起こすようにお願いした。

 1時間程でメイドさんに起こされ体を起こすと皆が部屋に入ってきた。

 全員無事である事が確認できたので俺は涙が出て来た。
 勿論再会を喜んだり、積もる話もあるのだが、先ずはその後の顛末を知らねばならなかった。

 どうやら最初にタワーから出たのが強力な魔物で、俺達がタワーに入ってからはゴブリン程度しか出てこなかったと言う。

 また、シルフィスが気絶した後の事も伝えられたが、皆タワーが崩壊した後の爆風により吹き飛ばされ軽い怪我を負った程度だった。

 そして先程カレンによるアルマゲドンにて隠れ潜んでいた魔物の駆逐が終わった。

 最後は3棟が崩壊したが、領主が補填するからと使用したそうだ。
 1つは貴族の屋敷だったそうで、屋敷が半壊したが命には変えられないほで逆恨みはないはず。はずだよね?

 そして俺の意識が戻り次第領主の所に行く事になっており、シルフィスと2人動きやすい服に着替え、用意された馬車にてコアを見せに向かうのだった。
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