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第99話 御開帳

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 カレンは息を切らせていたのだが。それはアルマゲドンを使った影響だった。

 魔力の補正値分は残るので魔力枯渇寸前ではないが、大魔力放出の影響だ。

 フラフラしながらも、先に死に掛けている者の所へ歩いていた。

 ボスはもういない。
 アルマゲドンを放った直後1分程意識が朦朧としており、気が付いたらエフェクトが発生していた。

 シルフィスはミリアの所に向かっていた。
 トルネアとルシアスは体が分断されておりどう見ても死んでいる。

 幸いシルフィスが生きているから魔力を分けてもらえば死者蘇生の魔法を使える。

 イリーヌとミリアは唸っており生きているようだ。
 1番近くにいたアロンは酷かった。
 下半身が半ば千切れており、下腹部がない。
 脚が皮1枚で繋がっている。
 戦闘服の繋目からざくっとやられたか、服を羽織っていただけか前がちゃんと止められていなかったか。

 辛うじて生きている。
 カレンは涙を浮かべながらアロンの体に触れ、欠損修復を行った。
 ズボンが破れており、破れている部分の体が持っていかれた形だった。

 欠損修復はあくまで肉体に対して働くので、服の無い場所は復元された肉体が丸見えになる。
 なのでアロンの股間がニョキニョキと再生され、勃っているのをモロにカレンは見てしまった。

 うわー!男の人のってこんななんだ!聞いているのと違うわ!?と真っ赤になりながらも生き死にについてはもう大丈夫だと判断し、御開帳のままイリーヌを回復する為にアロンを放置して向かった。

 幸い頭を打った為に気絶しただけなので回復魔法で回復した。

 シルフィスもミリアの回復を終え、ミリアは直ぐに動く事ができており、取り敢えずトルネアとルシアスの死体を治療して行く。

 並行してシルフィスはカレンに魔力を譲渡していく。

 動いていない分、トルネアとルシアスの血はもう出ていないのでアロン程酷くなく、死んだとは言えカレンにて死者蘇生のをすれは大丈夫だというのもあり悲壮感はなかった。

 トルネア、ルシアスの順に死者蘇生を行ったが、即時に起き上がっており、自分が死んだ事を認識していなく、何があったのか聞かされて驚いていた。

 皆起き出し、まだ気絶しているアロンの周りに集まった。

 じゃんけんが行われ、勝利したミリアが顔を真っ赤にしながら膝枕をしている。

 トルネアが不思議そうにアロンの股間をツンツンしていた。

「これは何なのデスか?女にはついていないのデス!」

 トルネアの質問に皆困っていた。 
 頼むからこっちを見ないで!状態で皆目を合わさなかった。
 しかし、隣りにいたカレンの袖を引き質問していた。

 皆がご愁傷さまと言った目でみていたが、皆アロンの股間をガン見だった。

 トルネアは幼い頃に父親を亡くし、母親と妹と暮らしており、そもそも男性に免疫がなかった。
 体の違いも分からず、初めて見る男の股間に恥ずかしがる事もなく不思議そうにしていた。

 それが何の為にあるのか本当に知らなかった。
 
「あのねトルネア、男の人と女の人はね、子供を作る為に体の作りが違うの。これは男性が女性に子種を送り出す為にあるの」

「どうやって子種を送り出すのデスか?」

 カレンはまじめに答えたが、皆真っ赤だ。

 イリーヌもこれがそうなのだな!奴隷商で見せられたのとはまた違うのだなと、品評会になっており皆当人が気絶しているのを良い事に興味本位でツンツンしていた。

 アロンは困った。
 目が覚めたものの、どう見てもトルネアに性教育をしており、時折大事な所をツンツンされていたりと起きるタイミングを失した。

 しかもスースーしているから、絶賛御開帳なうだろう。

 人のや幼き日に見た父親のと比べ始めていたので取り敢えず目覚めをアピールし始めた。

 ううう!とアロンが呻いたので女性陣は慌ててハンカチを股間に掛けたのだった。
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