ザ・タワー 〜俺にしかできない魔石を鑑定する能力!魔石を使っての魔法&スキル付与!この力で最強を目指す〜

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第79話 タワーを進もう

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 子爵が帰った後、侯爵さんからスキル付与をする時の金額について最低でも付与は魔石の10倍の金額を貰っても罰は当たらないと言われた。

 取り敢えず1週間程でどれ程の魔石が集まるか分からないが、その時に集まっている魔石を持って城に行く事になった。

 王都へは朝出れば夕方には着く。
 最初のタワーがある為、この町が国の中で1番人口が多い。

 付与の為の店や住居を購入する話については一旦保留となった。
 子爵の件はともかく、侯爵さんにも宿や暮らしから脱却したいのと、スキル屋を始めたい旨と住居を買いたい事を話した。

 カノープスさんと話をしたが、登城をするので、町に戻ってからとなった。

 侯爵さんはイリーヌの兄がした事を知っていたが、イリーヌがどうなったかについてまでは知らなかったようだ。

 イリーヌだけれどもやはり普段騎士として振る舞う姿を見ているが、カノープスさんの所で初めて間近で見たあのメイド服がしっくり来ている。
 良いなあ・・・

 そして今は16階層に来ている。
 今日から本格的にタワー攻略に乗り出すからだ。

 侯爵さんの話だとタワーは最到達階層記録を更新するだけでも大騒ぎになるが、もしも攻略したのならば英雄とされるのだとか。

 俺にだけ言ってきたのは聖女とも言われる王女を褒美として与えられる程だと、それも側室としてであり大公として厚遇される!とおだてられた。

 皆俺の事を何だと思うのか?
 美人を宛てがい、あんな事やこんな事をされたら俺は女に現を抜かす下半身のダラシない奴と思われているんだよな?
 まあ良い。御しやすい奴と思われ、侮られている方が良い。

 結局宿は城に向かうまで今の宿を延長する事に決めた。
 いや、カレンが宿は延長で良いよね!と1言言うと皆頷く。

 カレンは最初俺以外と中々話が出来なかったようだが、空気の読めないトルネアが妙にカレンに色々話し掛けていて、やがて打ち解けてくると段々皆を引っ張るようになってきていた。

 で、気が付いたら俺は女性陣の後ろをついていく存在になっていた。

 大きな財布を俺が握り、小さな財布をカレンが持つ感じだ。

 俺が基本方針を決め、それを達成する為の手段や方策を仕切るのがカレン、参謀がルシアスだ。

 イリーヌは騎士だし、ミリアは竜人族だからか少しずれていて、トルネアとは少し違うがムードメーカーだ。

 まだまだ皆を救った恩人として上位の立場が拭えないが、少なくともカレンからは同郷の仲間?友達?の距離感にある。

 でも一応俺の彼女だ。
 いや、皆そうだ。
 特にミリアが俺に心酔し、最初は唾を吐き掛ける勢いで男嫌いだったが、今ではボディータッチが多く女性としてのアピールが激しい。
 我慢しなきゃだけど、谷間を強調し過ぎだし、チラ見しないで触っても良いのよとからかってくる・・・

 竜人族とヒューマンは子をなせるらしい・・・

 それはともかく、16階層を進んでいるのだが、俺は彼女達の事で頭が一杯だ。

 いつの間にか俺が殿として進んでおり、ミリアがメインアタッカーとなりシルフィスが俺の前を歩き皆のフォローと、戦闘を指揮している。

 俺いらないんじゃないか?と思う・・・

 そんなふうに思っていたが、17階層はメインアタッカーがイリーヌで、指揮はトルネアが行っている。

 因みにルシアスはマッピング担当で、中央で誰かが必ず側にいてマッピングに集中している。
 もっともマップは買える分の階層を全て買っており(やはり女性陣がいつの間にか買っていた)、追記や修正をしていた。

 異変がなければ20階層まで雑魚しか出ない。
 コボルトの上位種とかホーンラビットの上位種とか。

 そうそう、ずっと不思議なのは女性陣が戦闘中に発する掛け声だ。
【はあああー!】
 なのだ。
【そりゃああー!】や【食らいなさい!】とかではなく、【はあああー】なのだ。

 なんで【はああああ!】なのかな?


 俺?
 聞いちゃう?
【うりゃあああ!】
【とやああああ】

 とかじゃないんだ。
【フェエエ!】
 だ。

 先輩に注意されまくったけど、先輩の顔も名前も覚えていない。

 俺は至って真面目なのだが、間が抜けるのだそうだ。
 所見だとずっこけるか怒るらしい。
 ふざけとんのか!と。

 でも女性陣が斬り結び、汗が垂れているのって輝いていて素敵だ。

 今日は20階層まで行き、明日ボスだな。
 で、21階層からはマップが急に広くなるようだ。
 そんな訳で今日は女性陣のお尻を眺めじゃなく、戦闘を観察して過ごす日になりそうだった。
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