ザ・タワー 〜俺にしかできない魔石を鑑定する能力!魔石を使っての魔法&スキル付与!この力で最強を目指す〜

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65話 2回目のモンスターパーティー

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 魔物部屋は相変わらずだった。
 皆に部屋の作りを覚えて貰い、箱を開けるのをイリーヌに任せ、他は唯一魔物が湧かなかったコーナに退避する。

 魔物が湧き出したら暫くは皆の攻撃魔法や物理攻撃で凌ぎ、カレンのアルマゲドンで終わらせる計画だ。
 
 皆に場所を指し示しながら計画とどのように魔物が出てきたかを伝えたりした。

 で、実行に移す時が来て、イリーヌが宝箱を開けるカウントダウンを始めた。
 それに合わせてシルフィスが魔法の詠唱に入った。

 魔法スキルは詠唱不要だが、純然たる魔法は詠唱がいる。
 また、同じ魔法なら詠唱魔法の方が威力があるとの事だ。

「アロン、いつでも行けるわ!」

 カレンはようやく俺の事をアロンと言うようになった。

【英雄】というと、【ひでお】はなく、【ヒーロー】の意味で発していると聞こえるはずで、トラブルの元なのでやめてもらった。

「命大事にで行こう!カレンが頼りだから!」

 俺は1人で何とかしたけど、誰にも死んで欲しくない。
 カレンの準備が完了したので剣を掲げ、イリーヌに続行を知らせる。

 そしてカウントダウンを終えると、イリーヌは部屋の真ん中に鎮座するトレジャーボックスに手を当て、自分に言い聞かせるかのように頷くと一気に開けた。

 そして中にある物を取り出すと一気に駆けて俺のところに来た。
 俺はイリーヌから渡された物をしまうと身構えた。

 以前と同じで、トレジャーボックスから中身を取り出すとけたたましくアラームが鳴り響いた。

「来るぞ!」

 俺はこの中で1番背が高いのもあり、後方から頭上を警戒している。

 下段のワーウルフが一歩前に出ると、中段から湧き出した奴らが地面に降り、全体が1歩前に出る。
 そして上段の奴らが壁から出始めた。
 
「ア、アルマゲドン!」

「ちょっと待て!まだ早い!」

 カレンが恐怖からまだ2/3しか出ていないのにアルマゲドンを発動した。

 ドドドドドドと天井から赤く焼けた岩が現れると、次々とワーウルフに襲い掛かり押し潰していく。 

 ワーウルフが死ぬとターゲットにした岩も消え失せ、魔石等が残された。

 しかし、残り3割程、つまり100体程のワーウルフが牙を向いた。

「あっ!あっ!その、ご、ごめんなさい!私、私・・・」

「カレン後だ。皆死物狂いで倒せ!俺はこれを1人でやった!この人数なら大丈夫だ!」

「アロン行きますわ!ライジングストーム!」

 シルフィスは魔法、皆それぞれスキルを使う。

「カレンはミナモンで突いて!それで魔力が回復するから!」

「ワオーーン!」

 吠えながらワーウルフが次から次へと襲い掛かってくる。ミネアは正面、イリーヌが左に行ったので俺は右に行くが、カレンは肩で息をしている。
 恐らくアルマゲドンで消耗したのだろう。

 トルネアが庇い、ルシアスも庇いつつスキルで倒していく。

 俺もフラガラッハを振り次々にワーウルフを切り裂く。
 3人は外へ外へと広がり、互いが当たらない位置にて戦い始めた。

 俺はビンビンに興奮していた。
 数が多いので、時折足をがぶりと噛まれたりする。


「おらおらおらおらおらああああああぁぁぁ!」

「ハーアッ!」

「そ~れ!」

 三者三様で戦い、徐々に押し始め、半数を倒すと俺は盛大に転けた。

 魔石を踏んだのだ。

 カレンも復活して戦線に加わったので、トルネアも続く。
 そして俺以外にもミネアも転けてしまい、はっとなったシルフィスが風魔法を中心部に出し、魔石を外周に追いやった。

「せいやー!」

 カレンの薙刀が格好良すぎる件・・・

 俺は見惚れてしまい、首筋に致命傷を貰う。

 返り討ちにし、即時に回復魔法を使う。

 あかん。ダサいやろ俺。

 しかし、美少女剣士のイリーヌがカバーしてくれた。

「油断大敵!貸1つね!」

 俺は苦笑しつつ、イリーヌの背後から斬り掛かった奴を始末した。

「返したぞ!」

 イリーヌが残念だ!といった顔をした。

 しかし、そこからは押していたが、シルフィスが長い詠唱時間を必要とする魔法で、風の刃が100枚ほど乱れ舞うルミナスカッターなるのを発動した。
 魔法が残ったワーウルフの殆どを駆逐して行き、最後の1体がエフェクトに消え決着した。
 多少の怪我だけで、勿論全員無事だった。
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