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第56話 見える!
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皆の魔力を合計すると1100を超える。
タワーに行っていたカレンが回復しきっていないが、特にシルフィスの魔力が全回復しているので、数回の欠損修復を行える。
トップバッターを誰にするかくじ引きだな。
いや、ミネアが最初か。
両目が見えないのを何とかしたい。
皆に1度は行えるし焦らなくても良い。
部位毎ななのか、1度使うと全ての欠損が治るのか、やってみないと分からない。
それと彼女達の顔の傷はどうなんだ?欠損修復で治るのか?
俺が考えに耽っているとふと顔に息が掛かっている気がした。
目を開けるとそこにはカレンの顔があり、俺は驚いた。
慌てて椅子から立ち上がろうとして、後ろにあった棚に頭を打ち付けてしまい倒れてしまった。
ぷにっ。
右手に柔らかな感触と、唇に柔らかな感触が。
目を開けるとカレンを押し倒していた。
すると積極的に下を絡めたキスをし、背中に腕を回し・・・なんて事を妄想し始めていたが。
「アロン?大丈夫ですか?」
実際は頭をしこたま打ち付けて悶絶していた。
女に囲まれていてしかもウエルカムにも関わらず手を出せない事から、悶々としているのか?
「ちょっと考え事をしていたんだ。えっと、カレンはステータスを見たり補正を魔力に振ってみたか?」
「えっ?あっ!魔力が100を超えてるわ!」
「だろ。より、ミネアの目から始めるか。シルフィス、ミネアの魔力をカレンに送って。一応魔力切れにだけは気を付けてな」
「アロン、何をしようとしているのですか?」
「何って?カレンの魔力が100を超えたから君らの欠損修復に決まってんだろ。ミネアは目が見えないから最優先だけどな」
「もう出来るの?」
「ただ、初めてだから一度で全部なのか1箇所なのか分からないけど、先ずはやらないと先に進まないから」
シルフィスは頷いたので、俺はミネアの手を取りシルフィスの隣に座らせ、向かいにカレンが座るようにした。
するとシルフィス、カレン、ミネアの3人がリング状になり魔力がミネアからカレンに注がれるのが分かる。
魔力が十分に譲渡されたのか、3人の手は離れた。
そしてカレンはミネアの前に座り、その手を顔に当てた。
「じゃあ行くね。欠損修復・・・えっと、部位を指定しなきゃだわ。右眼、左眼だわ」
「よし、補正を入れたらミネアの魔力は200超えだから右、左の順で行こうか。先ずは右眼で、ちゃんと見えるのを確認だな」
「分かったわ」
カレンは俺に指示を求めてきた。
「右眼の欠損修復行きます!」
ミネアは体を固くしてドキドキしているようだ。
カレンの手がほんのり明るってホワワンといった感じになったが、数秒で終わった。
今はトルネアは俺に寄りかかる形で見入り、全員固唾をのんで見守る。
幸いな事に何故ミネアから先にするのかについては、眼を強調したからか誰からも何も言ってこなかった。
皆が見守る中、カレンが手を離すと恐る恐るミネアは右眼を開けた。
すると涙が滴った。
「見、見えます!はっきりと見えます!あああああ!見えます!うああああああん・・・」
ミネアが泣いて抱き着いた。
そっと頭を撫でるが、それをしたのはカレンだ。
どうせなら俺に抱きついてくれよ。
「感激するのは良いが、まだ後がつかえているからささっと左眼も行こうか」
先程のようにシルフィスがミネアから魔力をカレンに渡す。
そして左眼も修復し、検証を兼ねてシルフィスからカレンに魔力を渡し、もう1度欠損修復を試みるが出来なかった。
「ミネアごめんね。欠損修復では顔の傷までは治せなかったの」
ミネアは大粒の涙を流してカレンに抱きついた。
「謝る事等全くないわ。眼が見えるようになっただけでも十分よ。カレンは綺麗ね!」
そしてちらっと俺を見てため息をついた。
ちょっと待て!そのため息は・・・な、なんだよ?
「ミネア、どうしたの?」
「いや、その、私は期待をし過ぎたようだ」
「期待?」
「その、アロン様が普通だなって・・・」
ミネアの1言に皆が笑い出した。
「確かにアロン様の見た目は普通だけど悪くはないわよ」byシルフィス
「人は外観じゃなく、中身だぞ!そんな愛嬌がある顔をした主殿が好きだぞ!」byイリーヌ
「美男は3日で飽きるけど、そうでなはない男性は飽きないと言いますし、私はこの顔のアロン様が好きですわ」byルシアス
「アロン様、黒髪が格好良いです!」byトルネア
「私は英雄様らしい顔が好きです」
byカレン
俺は途中から普通の顔レッテルと、フォローされていないフォロー内容に項垂れており、皆が何を言っていたか頭に入って来なかったのであった。
タワーに行っていたカレンが回復しきっていないが、特にシルフィスの魔力が全回復しているので、数回の欠損修復を行える。
トップバッターを誰にするかくじ引きだな。
いや、ミネアが最初か。
両目が見えないのを何とかしたい。
皆に1度は行えるし焦らなくても良い。
部位毎ななのか、1度使うと全ての欠損が治るのか、やってみないと分からない。
それと彼女達の顔の傷はどうなんだ?欠損修復で治るのか?
俺が考えに耽っているとふと顔に息が掛かっている気がした。
目を開けるとそこにはカレンの顔があり、俺は驚いた。
慌てて椅子から立ち上がろうとして、後ろにあった棚に頭を打ち付けてしまい倒れてしまった。
ぷにっ。
右手に柔らかな感触と、唇に柔らかな感触が。
目を開けるとカレンを押し倒していた。
すると積極的に下を絡めたキスをし、背中に腕を回し・・・なんて事を妄想し始めていたが。
「アロン?大丈夫ですか?」
実際は頭をしこたま打ち付けて悶絶していた。
女に囲まれていてしかもウエルカムにも関わらず手を出せない事から、悶々としているのか?
「ちょっと考え事をしていたんだ。えっと、カレンはステータスを見たり補正を魔力に振ってみたか?」
「えっ?あっ!魔力が100を超えてるわ!」
「だろ。より、ミネアの目から始めるか。シルフィス、ミネアの魔力をカレンに送って。一応魔力切れにだけは気を付けてな」
「アロン、何をしようとしているのですか?」
「何って?カレンの魔力が100を超えたから君らの欠損修復に決まってんだろ。ミネアは目が見えないから最優先だけどな」
「もう出来るの?」
「ただ、初めてだから一度で全部なのか1箇所なのか分からないけど、先ずはやらないと先に進まないから」
シルフィスは頷いたので、俺はミネアの手を取りシルフィスの隣に座らせ、向かいにカレンが座るようにした。
するとシルフィス、カレン、ミネアの3人がリング状になり魔力がミネアからカレンに注がれるのが分かる。
魔力が十分に譲渡されたのか、3人の手は離れた。
そしてカレンはミネアの前に座り、その手を顔に当てた。
「じゃあ行くね。欠損修復・・・えっと、部位を指定しなきゃだわ。右眼、左眼だわ」
「よし、補正を入れたらミネアの魔力は200超えだから右、左の順で行こうか。先ずは右眼で、ちゃんと見えるのを確認だな」
「分かったわ」
カレンは俺に指示を求めてきた。
「右眼の欠損修復行きます!」
ミネアは体を固くしてドキドキしているようだ。
カレンの手がほんのり明るってホワワンといった感じになったが、数秒で終わった。
今はトルネアは俺に寄りかかる形で見入り、全員固唾をのんで見守る。
幸いな事に何故ミネアから先にするのかについては、眼を強調したからか誰からも何も言ってこなかった。
皆が見守る中、カレンが手を離すと恐る恐るミネアは右眼を開けた。
すると涙が滴った。
「見、見えます!はっきりと見えます!あああああ!見えます!うああああああん・・・」
ミネアが泣いて抱き着いた。
そっと頭を撫でるが、それをしたのはカレンだ。
どうせなら俺に抱きついてくれよ。
「感激するのは良いが、まだ後がつかえているからささっと左眼も行こうか」
先程のようにシルフィスがミネアから魔力をカレンに渡す。
そして左眼も修復し、検証を兼ねてシルフィスからカレンに魔力を渡し、もう1度欠損修復を試みるが出来なかった。
「ミネアごめんね。欠損修復では顔の傷までは治せなかったの」
ミネアは大粒の涙を流してカレンに抱きついた。
「謝る事等全くないわ。眼が見えるようになっただけでも十分よ。カレンは綺麗ね!」
そしてちらっと俺を見てため息をついた。
ちょっと待て!そのため息は・・・な、なんだよ?
「ミネア、どうしたの?」
「いや、その、私は期待をし過ぎたようだ」
「期待?」
「その、アロン様が普通だなって・・・」
ミネアの1言に皆が笑い出した。
「確かにアロン様の見た目は普通だけど悪くはないわよ」byシルフィス
「人は外観じゃなく、中身だぞ!そんな愛嬌がある顔をした主殿が好きだぞ!」byイリーヌ
「美男は3日で飽きるけど、そうでなはない男性は飽きないと言いますし、私はこの顔のアロン様が好きですわ」byルシアス
「アロン様、黒髪が格好良いです!」byトルネア
「私は英雄様らしい顔が好きです」
byカレン
俺は途中から普通の顔レッテルと、フォローされていないフォロー内容に項垂れており、皆が何を言っていたか頭に入って来なかったのであった。
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