ザ・タワー 〜俺にしかできない魔石を鑑定する能力!魔石を使っての魔法&スキル付与!この力で最強を目指す〜

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第54話 4人のチュートリアル戦

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【カレン視点】

 アロン様、いえ、英雄様は同郷の者と言うだけで私を助けてくれたの。

 様付けで呼ぶと嫌がられるからアロンと言う事になったのだけれども、ニックネームなら確かに様付けは要らないから受け入れたの。

 英雄様からのアドバイスだと、ミナモンは強力だけど、今日はタワーに入るかボス戦まで使わずにショートソードを身に付けようと言われてショートソードを渡されたわ。

 恥ずかしかったけど、剣帯を着けてくれたの!と言うか、ルシアスはトルネアちゃんの世話で手が話せないから英雄様にしてもらったの。 

 お顔がお股のところだから恥ずかしかったわ。
 それとミナモンは目立つからタワーの中に入るまでは出さないようにと2度、3度と言われたの。

 なのでショートソードを使い、戦闘に不慣れな私をシルフィスがアドバイスをくれる形で戦うの。

 不思議ね・・・
 聞いてはいたけれども、魔物を倒すと霧散して魔石やたまにアイテムを残すと言っていたけど、実際に見るのとは違うのね。

 英雄様によると、通常出る魔物しか出なければ3人の出番はないって言うのよね。

 用を足している時に現れるとか、変なミスをする以外で出番が来る魔物が出るというのは、異常事態だとギルドの人にも確認したっていうのよね。

 もしもボスが想定外の強さだったらとっととアルマゲドンを発動するようにと言われたの。

 イリーヌの事があるからと念を押されたのよね。

 でもね、サクサクと来ていて、フロアボスと言うのも道中の魔物も聞いていた通りで、ドロップした魔石もフロアボスは色付きね。

 殆どはミナモンで突いて終わったの。ミナモンは手放しても【来て!】と発すると手元に来るの。
 だから狭くて使えなかったら床に落としてショートソードや、懐のナイフで戦うと良いよと有り難いアドバイスを貰っていたし、背後からの援護もあるので安心して戦えたの。

 そしてサクッとボス部屋というのに来て、勢いのまま突入する事にしたわ。

 中に入ると扉が閉まったのだけれども、でも・・・嫌な感じがするの。

 ボスが顕現する時の光が聞いているのより遥かに大きいの。

 シルフィスとトルネアちゃんを見ると震えていたの。
 やっぱりおかしいわ。
 アルマゲドンの準備ね。ドアのあったあたりの壁際に下がり、4人が固まるようにしたの。

 それで、顕現が終わると同時にアルマゲドンを放ったわ。
 あの魔物はタイタンと言う映画とかで見るような巨人ね。
 雷をまとわりつかせていて、こちらを向いてドラミングを始めたわ。

 そして拳に雷を集め、こちらに放とうとして上を向いたわ。
 そこには溶けたり燃える岩石が多数浮かんでいて、一気に襲い掛かったの。

 不思議と熱は来ないけど、必死に顔や体を庇うも、岩石は容赦なくタイタンを打ち付けて腕を飛ばし、足を潰したりし、やがて体が燃え始めたけど、ふと溶岩が消えると横たわったタイタンが数秒?のエフェクトに消えていったわ。

「か、カレン!私達は生きているのですね!?す、凄いです」

 ミネアは目が見えないので不思議がっていたが、シルフィスとトルネアちゃんはポカーンとしていたの。
 私が辛そうにしているとシルフィスが魔力を分けてくれたのでかなり楽になったの。

 そしてテニスボールより少し大きい魔石と宝箱があったわ。
 カバンに魔石を入れたのだけれども、中にはブーツが4人分あったので、念の為、1人が1つずつ取り出したの。

 それとボスに取り巻きがいたようで、直径1cm程の魔石が落ちていたのと、メイスのような武器も落ちていたわ。

 それと箱の中には紙があり

 チュートリアルボス撃破最短記録更新証明。
 特別にスキルを1つ授ける。
 この箱を破壊すると得られる。

 英雄様から聞いていたのと同じ内容で、箱を壊したら魔石が出たわ。

「他に落ちている物はないかしら?」

 シルフィスとトルネアちゃんが頷く。

「ミネアさん、終わったので英雄様のところに向かいましょうか!」

 ミネアが2人を運ぶ。

「カレン、ソロソロ英雄様からアロンに変えないと本人を前にして英雄様と出てしまうと思うよ?」

「そ、そうね。じゃあアロンの下に行きましょうか!」

 そうしてカレンの初タワーは終わったのである。

【カレン視点終わり】
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