ザ・タワー 〜俺にしかできない魔石を鑑定する能力!魔石を使っての魔法&スキル付与!この力で最強を目指す〜

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第50話 奴隷を3人購入

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 ガチャリとドアの開く音に中にいる奴隷達はハッとなった。

 ついに処分されるのかと。
 性的奉仕を拒否し、性行為を強要されたならば自害するとし、隷属の首輪の自殺禁止の呪詛に抗う力を持っていた。
 そこに奴隷商が来た。
 竜族の女は2人の仲間を庇うように見えない目で扉を睨む。

 正確には仲間ではない。
 同じ部屋に押し込まれた似た境遇の共通点があり、部屋の仲間だ。
 3人の共通点は犯されたら主を殺し、それにより死ぬ!だ。
 
「この者達にございます」

 先に入ってきたのは片腕の無い女騎士だ。
 気配でなんとなく分かる。
 次に男と、女が3人。
 残念ながら奴隷でハーレムを築くクソ野郎だ。

 食いちぎってやる!
 純潔を奪おうとするならば、食いちぎり綺麗な体のまま逝ってやる!

 おかしい・・・女の1人からは奴隷の気配がしない。

「手前から竜人族、エルフ、ドワーフにございます。3人共魔力が多い種族でございます」

 ・
 ・
 ・

 俺は酷い状態を覚悟していたが、甘かったと言わざるを得なかった。
 竜人族の女が腕を広げて背後の者を庇っている?
 目より上が酷い火傷で髪もない。
 俺と同じ位の背丈で、スタイルは良さそう。
 尻尾が目を引く。

 その後ろには両脚のないエルフがおり、顔に酷い傷がある。 
 額~左眼~首元に傷があり、胸からは男か女か分からない。
 首にもきずがあるから、体にもあるのだろう。

 そしてドワーフだが、右腕がない。それと左脚もだ。

「この人達はとういった経緯で奴隷になったのですか?」

「3人は全てバラバラな所で奴隷になっておりますが、戦争で負けた側に徴兵されており、捕まり奴隷に。ただ、戦で酷い怪我を負い、犯罪奴隷なのに性的奉仕を拒絶し、純潔を失ったならば、その時の相手を殺して自らも死ぬと言い張っていて、こちらも売れずに困っておりまして」

「面談が出来るか?それと幾らだ?」

「構いませんが、1人につき金貨200枚になります」

「君達は魔力が多い方なのか?」

 答えない。
 まあ良い。奴隷としたら安い方だろう。それに直感が買え!と唸っているので、直感を信じた。

「3人まとめて貰おうか」

 カレンが涙を流し、俺の袖を引っ張っていた。

 取り敢えずルシアスに3人が着られる服や履物を買いに行かせた。
 俺は奴隷商へお金を払い、主人の変更手続きをした。

 奴隷商は大層喜んでいたが、3人は釈然としないようだった。

「俺が冒険者パーティーオリオンのリーダーで君らを買ったアロンだ。詳しく話すのは宿に行ってからだが、温かな食事とちゃんとした寝床がある。俺は奴隷とエッチはしない。その為に君等を買った訳じゃない。いずれ買い戻しをさせてやるが、君等を買った目的は魔力タンクだ。悪いが魔力譲渡に適したスキル持ちがいなかった、舌を絡めての魔力譲渡を俺にして貰う」

「フッ。流石にこんな醜女は抱こうとも思わないか」

 竜人族が自嘲した。

 そうこうしていると、ルシアスが来たので取り敢えず着替えさせた。
 会議室?を貸してもらい、俺は外で待機だ。

 俺はそうだと思い出し、魔石の鑑定をする。
 魔石大を鑑定していなかった。
 鑑定をあげたのを忘れていて、無駄だと思い込み、今朝買った魔石(大)の鑑定をしていなかったなと気が付いたのだ。

 5階層(ケルベロス)の魔石・・・
 魔法スキル オールキュア【全ての異常状態を回復させる】

 本日買った魔石・・・
 ミラージュ【数秒間気配を伴った分身を出せる】

 むむむ。流石魔石(大)だな。
 考えに耽っていると着替えが済んだので、俺はカレンと買い物をしてから帰る事にし、ルシアスに3人を託して宿に向かわせた。

 竜人族にエルフを背負わせ、ドワーフはイリーヌが背負う。

 ルシアスは竜人族と腕を組み誘導していく。

 奴隷商の話だと、今回仕入れたのは先日戦があった時の分で、10人ほど引き取った中の奴隷で、来週辺りには処分を考えざるを得なかったらしい。

 今朝意地を張らず、素直に股を開く覚悟をしろと伝えたところだそうだ。
 このままだと近々処分をせざるを得ないと。
 内容が酷い。
 体の自由を奪い、貴族の子息の筆下ろしに使われ、更に人を殺す練習をさせるのに使われるぞと脅していたのだと。

 勿論嘘だが、心を折る為の仕込みだそうだ。
 また、本当に今なら食いちぎるかもだから、気をつけるように警告さえしていた。
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