ザ・タワー 〜俺にしかできない魔石を鑑定する能力!魔石を使っての魔法&スキル付与!この力で最強を目指す〜

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第38話 魔力譲渡

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 スキル付与が終わったので食堂へ夕食を食べに来た。
 少し早いのもあり、食堂は貸切状態だ。

 イリーヌの元気を引き出すのに、食事を高いのにしてもらったり、スイーツを追加注文した。

 外出から戻った時にこっそり頼んでおいたので、勿論サプライズでだ。

「主殿、間違った料理が運ばれて来たようだが大丈夫なのだろうか?」

 コース料理が出て来た為、料理の出され方が想定と違う事からイリーヌが聞いてきた。

 前菜が運ばれてきたから疑問に感じたようだ。

「俺が頼んだので間違いないから遠慮せずに食べようよ」

 ルシアスはイリーヌにコース料理について教えられながら、イリーヌが食べるのを手伝っていた。

 店の人に話してあるが、片腕になってしまった者がいるからと、肉は予め一口サイズに切って貰っている。

 メインの肉はミノタウロスの霜降りだそうで、高級店でしかお目に掛かれない一品だ。
 ミディアムに焼かれたステーキは肉汁がかなり出ており、食欲をそそる。

 霜降りだけあってとろけるように柔らかい。

「うめぇ!うほっ!」

 イリーヌは片腕なりに上品に食べている。
 背筋がピンと伸びており、流石貴族令嬢だ。

「主殿?これはミノタウロスの霜降りではないだろうか?」

「よくわかったね、流石貴族令嬢だね」

「宿代と合わない気がするのだが!?」

「折角の高級店だから、柔らけえ肉を食べたくなったからね。あっ?肉苦手だったか?」

「勿論好きですし、貴族といえど時折しか食べない物なのだ・・・」

「まあまあ、気にしないで。賊を討ったお金で財布は大丈夫だ。それに暫くはこういう事もないかもだから」

 ルシアスは察したのでギュッとイリーヌの腕を掴んでいた。
 イリーヌもはっとなり、目尻に涙が浮かんでいる。

 そして〆はアイスクリームだった。
 まさかこの世界でと思ったが、氷魔法を使える者がいれば作れる。

 イリーヌは食べた事があるようだが、ルシアスは驚いてふわー!となっていた。

「こ、これはす、凄いです!このような甘味があるとは知りませんでした」

「主殿は食べ慣れておられるのだな」

「ああ。ルシアスがいるから作ろうと思えば材料が有れば俺でも作れるぞ」

 2人が顔を見合わせて驚いていた。

 2人が幸せそうにしているのを見て、高かったけど良かったなとほっこりした。

 部屋に戻ると俺は出掛けていたのもあり、軽く風呂に入りに行っていた。

 部屋に戻ると違和感があった。

 ベッドとベッドの間がなくなっている?

「ただいま~」

「お帰りなさいませ!」

 2人は寝間着に着替えていたが、ボタンがきちんと留められておらず胸元が開け、乳首がぎりぎり見えない。
 2人共スタイル抜群で色っぽい。
 スキル付与の関係で乳首まで見ているし、魔石を押し込むのにガッツリ触っているのだが見えそうで見えない方がドキドキし御開帳したくなる。

 俺は吸い寄せられるようにその魅惑的な谷間に手を近付けると徐ろに胸元を触った。

 先ずはルシアス、続いてイリーヌのボタンを掛けていく。

「2人共だらしないぞ!」

「あのう・・・いいです・・・」

 ルシアスがいじけている。
 多分お色気作戦だろう。

 そう言えば俺は第2職業の事とか、もしも奴隷とセックスをするとチートを失う事を言えなかった。
 言おうとするも俺の意地やら矜持やら、そんな言葉に置き換わる。

 紙にも書けずセックスしたいが、チートを失うからする訳にいかない旨を伝えられずにいる。

 ものは試しに嘘をついてみる事にした。

「俺が君達の伽を受け入れないのは、ゾーイを殺した時に呪いを掛けられたからだ。ルシアスが俺の奴隷となると分かったから、命と引き換えに限られた条件を付けての呪いを発動できたんだ。それは奴隷の女性器に俺の男性器を挿入すると、俺の子種では子が作れなくなる。直ぐには分からないけど、地味に死活問題なんだ!それで奴隷とは体の関係になれないと言ったんだぞ!」

 おっ!本当の事は言えないが、嘘なら言える!

 と思ったのだが、シュミレーションしてこんな感じに話すつもりがやはり言えなかった。

「いくらセクシーに振る舞っても俺は奴隷とは一線を越えないからな。でも、王都に奴隷契約を破棄でき る奴がいる以上、奴隷契約のスキルがあるはずだ。俺は君達を必ず解放してやる!その時は・・・」

「その時は?」

「抱く!」

「主殿?今のはちょっと残念だぞ!ここはもう少し気の利いた事を言わないとルシアスに嫌われるぞ!」

「ルシアスは良いけど君は?」

「私はこんな体だ。妾にでもして貰えれば幸いだぞ」

「確かこの世界には欠損部位を復元する手立てがあるんだよな?」

「国に1人いるそうですが、金貨数万枚を必要とすると聞きます」

「よし!俺はルシアスとイリーヌを娶りたい!勿論奴隷じゃなくなってからで、更に愛想を尽かされなければだ。魔石を集めよう!奴隷契約と欠損修復のスキルが欲しい!その為にはお金がいる!だから頑張ろう!」

 2人はキョトンとしていたが文句を言われなかったぞ!
 しれっとハーレム宣言をしたのにもだ。

「よし!イリーヌ、ルシアスは知っているがカノープスさんに店を開きたいと伝えたが、俺は付与師をしようと思う。その為に魔石を沢山集めたい。タワーに入りつつ毎日市場の魔石屋を回り、付与可能な魔石を集めたい。明日教えるからイリーヌも手伝って欲しいんだ」

「あ、主殿!私達の為に!イリーヌは主殿に身請けされ幸せです!」

「私は1年もすれば奴隷から解放されます。ですが、イリーヌはアロン様がスキルを得るのが早道ですわね。アロン様の為にも私達は頑張ります!」

 俺がどさくさに紛れて言った事はスルーされたな。気が付かなかったか?次の秘密を言おう。

「もう1つ秘密を打ち明ける。これは絶対に他言は無用でな。俺は魔力を糧にパラメーターを増やす事が可能だ。寝起きにタワーに入る前に回復する程度と、寝る前に魔力切れを起こさないぎりぎりまで魔力を譲渡して欲しい。だから朝晩は口付けを頼みたい」

 2人は直ぐに了承した。
 また、どのような仕組みで上げているのかと、可能なら2人のもやりたいと伝えた。

 ・
 ・
 ・

 その頃天界では1人の神がアッテンボローを見ていた。

「どうやら奴隷には手を出さないのね。それじゃあ賭けは誰と最初にやるかよね。ソロソロ他のプレイヤーと接触する所かしら。丁度1人いるわね・・・」
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