異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜

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第172話 屋敷が囲まれた

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 魔王の眷属となった者の魂は魔王と紐付いており、運命を共にする事になる。つまり魔王が死んだ事により眷属となった者も皆死んだのだ。

 この国の国王も死に、国王の直接の子も死に絶えた。
 存命している王族は、最早前王の娘であるアイリーンだけだった。
 セルカッツが屋敷に戻った直後に騎士団が屋敷を囲み、重鎮たちが屋敷に歩み出してきた。

 慌てて応対したセルカッツとダイランド侯爵にいきなり平伏したのだ。

「セルカッツ殿とお見受けする。アイリーン王女殿下に至急お目通り願いたい!カッコの存亡に関わる大事でございます!」

「ちなみにあの兵たちは?」

「はっ!女帝にとお迎えに参りました儀仗兵にございます!」

「と、とりあえず座って話をしませんか?こちらも混乱してますから。危害を加えるような感じがないから、アイリーンを呼んできます。誰か、応接室に案内してくれ!父様、暫く話を聞いてあげてください」

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 使節としてきたのは摂政だった。

 アイリーンが来て詳しく話を聞くと、魔王が死んだ時、何人かが死んだ。その中に国王や王子の全てがいたようだ。
 アイリーンはまだ正式に王位継承の放棄の手続きが終わっておらず(手続きの途中)、他の王女は既に嫁いだ時に放棄が終わっていた。
 つまり第1継承権をアイリーンが持ち、第2以降がいない。

 女王にと懇願するがアイリーンは嫌だと断る。

「私では国を守れません。お断りします。しかし、我が夫のセルカッツならば適任でしょう。それで皆が承知するならば、私が王権を引き継ぎ、セルカッツに譲渡して私は王妃となりましょう!」

 夫のセルカッツを国王にし、自分が王妃ならとセルカッツに投げたが、セルカッツはゲームで魔王が死んだあとの展開を知らず、唖然としていた。

  アイリーンは外に出ると、騎士たちに向かって力強く宣言をした。

「私の愛しい夫であるセルカッツが、この国を再建してくれることを信じています。彼は勇敢で賢明な指導者です。私は彼の側に立って、王妃として支える覚悟です。私には国を治める力がありませんが、協力はできます!また、皆も力を貸してください!」

  彼女の断りの言葉に、騎士たちは戸惑いながらも彼女の決意を受け入れた。
 アイリーンの信念と愛情に触れ、彼らは彼女とセルカッツの選択を尊重することを決めた。

  そして、その日からセルカッツは新たな国王として即位し、アイリーンは彼の王妃となる。
 2人は共に、国を再建し、平和と繁栄をもたらすために努力し、彼らの結束とリーダーシップは国民の信頼を得ていくだろう。

  結果として、この国は魔王の脅威から解放され、新たな時代が幕を開けとなる。

 国王が死んだりと混乱したが、アイリーンとセルカッツの統治により、国は再び栄え、人々は安らぎと希望を見出すことができると、新国王の即位に住民たちは安堵した。 それから数年後、この国はかつてないほどの繁栄を遂げ、アイリーンとセルカッツの統治は永く語り継がれることになると、摂政も確信した。

 ウルナを始め、セルカッツの妻達は傑物揃いで、支えとなるだろう。
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