異世界の約束:追放者の再興〜外れギフト【光】を授り侯爵家を追い出されたけど本当はチート持ちなので幸せに生きて見返してやります!〜

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第156話 タイタン登場

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 真っ先に魔物の群れに突っ込んでいったのは、全身鎧を着たイザベルだった。彼女はタンク役を買って出て、魔物の攻撃を盾で受け止めた。鎧は魔物の牙や爪を跳ね返し、剣は肉や骨を切り裂いた。
 護衛騎士団の中に入るも極めて目立つ存在だったが、それが気にならなかった。

 「お主も中々やるでござるな。しかし拙者の方が強いようでござるな」

 等と魔物を斬るたびに勇ましく言い、騎士たちに勇気を与えた。

 和装美人で刀使いのヨルミクルは、敵の隙を見逃さなかった。彼女は敵の動きを読んで、先手を取った。魔力を帯びた刀身は魔物の皮膚や鎧を容易に切り裂き、首や腕や足を切り落として血しぶきを上げた。魔物の死体を踏み越えて、次の敵に向かった。

「さすがセルカッツ様の妻でござるな!」

 イザベルに褒められたが、彼女は謙虚に答えた。

「いえいえ、私はまだ修行が足りません。貴女こそセルカッツ様の横に立つに相応しい戦いぶりではないですか?」 と敬意を表した。

 オールラウンドで強いセルカッツは、どの魔物よりも遥かに強かった。彼は剣と盾を使って、魔物を一撃で倒していく。攻撃を見切ってカウンターを繰り出したり心臓や頭を貫いて即死させた。魔法も使えたが、今は剣で十分だと思った。
 護衛騎士団の中に入って行き、リーダー的な存在として、いや指揮をしながら戦っており、魔物の動きを見極めて、皆に指示を出していく。
 魔物の数や種類を把握し、瞬時に作戦を立てていく。

 チームセルカッツは魔物と戦いながら護衛騎士団の中に割って入り、戦闘の主役になっていった。護衛騎士団はその力に驚愕するも、仲間として歓迎され余裕が出たタイミングで隊長はセルカッツに声をかけた。

「おお、君は・・・助かる!出身はどこでしたかな?」

「バリラン王国のダイランド侯爵家長男だ。今はアルカン王国に居を構えているという。彼女達は俺の妻だが皆強いぞ」

「セルカッツ殿は確かアルカン王国の英雄だろう?今年の新人戦を総なめしたそうだな」

「そうだ。今は妻となったが、一部は対戦相手として戦った仲だ。だが、それは過去のことだ。今は愛する妻だ」

「そうか。それにしても、君の妻たちは美しいな。そして強い。君は幸せ者だな」

「ありがとう。俺は妻に恵まれた。だから、彼女たちを守るためにも、この戦いに参加する」

「そうか。それはありがたい。君たちの力があれば、この戦いに勝てるかもしれない」

「そうだな。では、一緒に戦おう」

 セルカッツと隊長は握手をした。彼らは魔物との戦いに再び向かった。

 数で押してくる中級の魔物をセルカッツ達が押し返してさっと倒す。
 そして騎士達は大勢を整えたがその時、空から轟音が響きわたった。

  セルカッツ達は空を見上げた。 そこには何条もの雷が光っていた。 その先には怒りに吠える巨人・・・タイタンがいた。 雷を放って帯電するとセルカッツを敵とみなし、手に握った雷を投げ付けてきた。セルカッツ達は雷を避けるために、慌てて散らばった。タイタンは雷を次々と放って、セルカッツ達を狙った。タイタンは魔物の王であり、最強の敵だった。セルカッツ達はタイタンとの戦いに備えて、気を引き締めた。彼らはタイタンに挑むために、力を合わせた。
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