69 / 173
第69話 セルカッツVSタニス
しおりを挟む
俺が闘技場に戻った時、丁度アルテイシアが戦っていた。
ただ、動きに精彩を欠き、一方的な防戦となり追い込まれていた。
アルテイシアが一度距離を取る。
俺は司会の傍に行き、コルニアの治療具合を伝えた。
あのオカマはコルニアの様子を見て倒れていた気がする。
「ここでコルニア選手の情報が入りました。セルカッツ選手が医療室に連れて行き、治療の結果、命に別状はなく腕の接合も無事に終わったとの事!我らの誇る治療士達の優秀さが証明されました!」
そこからのアルテイシアは水を得た魚の如く敏捷な動きで、相手の武器を絡め取り地面に上で押さえ込み決着した。
続いてベスト8の座を掴む戦いだ。
俺とタニスだ。
遂に同門対決。
このトーナメント戦の組み合わせは作為的に作られているとしか思えない。
それはともかく、タニス相手に油断はできないが、怪我はさせたくない。
タニスは両手剣だ。
近接スキルで何故か両手剣が生えたんだよな。
無手の格闘では間違いなく俺に勝てない。
そこで総合ではスキルが生えた両手剣で挑む事にしたのだ。
開始の合図と共にタニスは駆けた。
髪を揺らしながら駆けていたが、剣の間合いに入る直前に跳躍し、両手に持つ剣を2本共俺目掛けて投擲してきた。
何かを仕掛けて来るとは思ったが、大胆な作戦に出た。
俺は剣で2本の剣を弾いたが、タニスが眼前に迫っており、ショルダーアタックを食らった。
咄嗟に腕をクロスさせてガードしたが、驚いた事に左腕が折れた。
正直舐めすぎた。
倒すにしろ、少しは見せ場を作ってやろうと思って先手を打たせたが、俺が教えていないやり方で攻めてきた。
それに予想外のダメージだ。
しかし、俺の方も火が着いた。
彼女の眼前に剣を投げる。
えっ?と戸惑い剣に手を伸ばす。
意識が剣に向いており、視界というか、意識の外から背後に回り込み、首に手を掛ける。
グッと締め付けた。
暴れて振り解こうとするも、彼女よりも俺の力が上なので、それは叶わず数秒で落ちた。
落ちている剣を拾い、その首筋に刃を添え決着した。
取り敢えず活を入れタニスを目覚めさせたが、タニスは自分の身に何が起こったか直ぐには理解できなかった。
俺はタニスに手を差し伸べると手を握ってきたので、ぐいっと引っ張り立たせた。
「私・・・負けたんだ・・・」
その目には涙があった。
俺はそっとその涙を手で拭い、それから己の腕に手を回してリカバリーを掛ける。
すると痛みが引き、骨が繋がったのだと分かる。
肩を回し、腕を確かめるとタニスが質問をしてきた。
「腕・・・どうしたのよ?」
「タニスの一撃をくらいポッキリと折れたんだよ。流石にアレは効いたぞ!成長したな!」
「私の一撃って届いたんだ?」
「ははは。油断したのもあるけど、タニスの力を見誤ったようだ。アルテイシアに魔法を食らった次にダメージが入ったよ!」
すると俺の勝利宣言がされ、俺のベスト8入が決まった。
ただ、動きに精彩を欠き、一方的な防戦となり追い込まれていた。
アルテイシアが一度距離を取る。
俺は司会の傍に行き、コルニアの治療具合を伝えた。
あのオカマはコルニアの様子を見て倒れていた気がする。
「ここでコルニア選手の情報が入りました。セルカッツ選手が医療室に連れて行き、治療の結果、命に別状はなく腕の接合も無事に終わったとの事!我らの誇る治療士達の優秀さが証明されました!」
そこからのアルテイシアは水を得た魚の如く敏捷な動きで、相手の武器を絡め取り地面に上で押さえ込み決着した。
続いてベスト8の座を掴む戦いだ。
俺とタニスだ。
遂に同門対決。
このトーナメント戦の組み合わせは作為的に作られているとしか思えない。
それはともかく、タニス相手に油断はできないが、怪我はさせたくない。
タニスは両手剣だ。
近接スキルで何故か両手剣が生えたんだよな。
無手の格闘では間違いなく俺に勝てない。
そこで総合ではスキルが生えた両手剣で挑む事にしたのだ。
開始の合図と共にタニスは駆けた。
髪を揺らしながら駆けていたが、剣の間合いに入る直前に跳躍し、両手に持つ剣を2本共俺目掛けて投擲してきた。
何かを仕掛けて来るとは思ったが、大胆な作戦に出た。
俺は剣で2本の剣を弾いたが、タニスが眼前に迫っており、ショルダーアタックを食らった。
咄嗟に腕をクロスさせてガードしたが、驚いた事に左腕が折れた。
正直舐めすぎた。
倒すにしろ、少しは見せ場を作ってやろうと思って先手を打たせたが、俺が教えていないやり方で攻めてきた。
それに予想外のダメージだ。
しかし、俺の方も火が着いた。
彼女の眼前に剣を投げる。
えっ?と戸惑い剣に手を伸ばす。
意識が剣に向いており、視界というか、意識の外から背後に回り込み、首に手を掛ける。
グッと締め付けた。
暴れて振り解こうとするも、彼女よりも俺の力が上なので、それは叶わず数秒で落ちた。
落ちている剣を拾い、その首筋に刃を添え決着した。
取り敢えず活を入れタニスを目覚めさせたが、タニスは自分の身に何が起こったか直ぐには理解できなかった。
俺はタニスに手を差し伸べると手を握ってきたので、ぐいっと引っ張り立たせた。
「私・・・負けたんだ・・・」
その目には涙があった。
俺はそっとその涙を手で拭い、それから己の腕に手を回してリカバリーを掛ける。
すると痛みが引き、骨が繋がったのだと分かる。
肩を回し、腕を確かめるとタニスが質問をしてきた。
「腕・・・どうしたのよ?」
「タニスの一撃をくらいポッキリと折れたんだよ。流石にアレは効いたぞ!成長したな!」
「私の一撃って届いたんだ?」
「ははは。油断したのもあるけど、タニスの力を見誤ったようだ。アルテイシアに魔法を食らった次にダメージが入ったよ!」
すると俺の勝利宣言がされ、俺のベスト8入が決まった。
12
お気に入りに追加
219
あなたにおすすめの小説
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
ざまぁから始まるモブの成り上がり!〜現実とゲームは違うのだよ!〜
KeyBow
ファンタジー
カクヨムで異世界もの週間ランク70位!
VRMMORゲームの大会のネタ副賞の異世界転生は本物だった!しかもモブスタート!?
副賞は異世界転移権。ネタ特典だと思ったが、何故かリアル異世界に転移した。これは無双の予感?いえ一般人のモブとしてスタートでした!!
ある女神の妨害工作により本来出会える仲間は冒頭で死亡・・・
ゲームとリアルの違いに戸惑いつつも、メインヒロインとの出会いがあるのか?あるよね?と主人公は思うのだが・・・
しかし主人公はそんな妨害をゲーム知識で切り抜け、無双していく!
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる