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第62話 エキシビションマッチ
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決勝戦が始まるも、タニスが1人中央へと向かった。
黒き薔薇の方も思うところがあるようだが、何も言わずミルギナンが出て来た。
2人は握手を交わす。
場違いな事をしているし、俺がしたかった作戦は使えない。
俺は開幕ダッシュで速攻を決めたかった。
ギフトの力で姿を眩ませてアルテイシアの背後に周り込み、その首筋に剣を突きつけたかった。
しかし・・・4人に止められた。
暴動が起こり兼ねないからまともに組み合い、力でねじ伏せないと観客が騒ぐと。
確かにそうだ。
ただ勝てば良いという訳ではないのだ。
で、作戦が決まらないまま時間が来て、行き当たりばったりとなった。
そしてネイリスもタニスに続き進み出た。
はあ・・・と唸るも同じくナイフ使いの子が相対する。
俺は大仰に武器をメイヤに預けると2人の間を進む。
するとアルテイシアも武器を斧使いに預け、歩み寄る。
「提案なんだが、この2人とそちらの2人の戦いが終わったら開戦とはいかないか?」
「貴族の人でなしのようですが、偶然私も同じ提案をしようとしておりました。それでは決勝戦前のエキシビションと言う事で宜しくて?」
「ああ」
・
・
・
司会に手を振り、呼び寄せてエキシビションの話をした。
すると了承し、観客にリベンジマッチの2戦を行い、その後決勝戦開始と告げた。
会場はこの2組の戦いを覚えており、拍手喝采で受け入れられた。
タニスと相手のナイフ使いであるスメイルとがじゃんけんをし、ナイフ使い同士が先に戦う事になった。
結果、ネイリスが負け、通算イーブンとなった。
相手の技量の方が上で、更に実戦経験もそうだ。
ネタ技に引っ掛かったが、流石に同じ轍を踏む事はない。
30合ほどの激しい攻防だったが、最後は足技をくらい、転がされて決着した。
タニスはというと、5分ほどの戦いを制した。
今回は両手剣で挑み、魔法により身体能力を向上させたのもあるが、終始こちらの間合いで戦い、相手の疲労を蓄積させていった。
最後は剣を軸にし、回転しながらのトリッキーな蹴り技を繰り出し、見事に顎を蹴り抜いた。
「くっ、強いな。まさか2度も負けるとはな!結婚してくれ!」
へっ?
と、俺は唸る。
「残念ですが私はセルカッツ様の女。そうね、セルカッツ様を倒したのなら貴方に靡くわ!」
「この決勝は確かお主等の奴隷から解放を賭けていたのだったな。そういう事か。奴隷解放されたのなら我妻になるのだな。アルテイシア、勝つぞ!」
勘違いをしているし、更にやる気を引き出しているが、あれはどうすんのさ!と言いたいが、タニスは満更でもなさそうだった。
そうしてまだ肩で息をしている4人はそのままに、改めて決勝戦が始まった。
黒き薔薇の方も思うところがあるようだが、何も言わずミルギナンが出て来た。
2人は握手を交わす。
場違いな事をしているし、俺がしたかった作戦は使えない。
俺は開幕ダッシュで速攻を決めたかった。
ギフトの力で姿を眩ませてアルテイシアの背後に周り込み、その首筋に剣を突きつけたかった。
しかし・・・4人に止められた。
暴動が起こり兼ねないからまともに組み合い、力でねじ伏せないと観客が騒ぐと。
確かにそうだ。
ただ勝てば良いという訳ではないのだ。
で、作戦が決まらないまま時間が来て、行き当たりばったりとなった。
そしてネイリスもタニスに続き進み出た。
はあ・・・と唸るも同じくナイフ使いの子が相対する。
俺は大仰に武器をメイヤに預けると2人の間を進む。
するとアルテイシアも武器を斧使いに預け、歩み寄る。
「提案なんだが、この2人とそちらの2人の戦いが終わったら開戦とはいかないか?」
「貴族の人でなしのようですが、偶然私も同じ提案をしようとしておりました。それでは決勝戦前のエキシビションと言う事で宜しくて?」
「ああ」
・
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・
司会に手を振り、呼び寄せてエキシビションの話をした。
すると了承し、観客にリベンジマッチの2戦を行い、その後決勝戦開始と告げた。
会場はこの2組の戦いを覚えており、拍手喝采で受け入れられた。
タニスと相手のナイフ使いであるスメイルとがじゃんけんをし、ナイフ使い同士が先に戦う事になった。
結果、ネイリスが負け、通算イーブンとなった。
相手の技量の方が上で、更に実戦経験もそうだ。
ネタ技に引っ掛かったが、流石に同じ轍を踏む事はない。
30合ほどの激しい攻防だったが、最後は足技をくらい、転がされて決着した。
タニスはというと、5分ほどの戦いを制した。
今回は両手剣で挑み、魔法により身体能力を向上させたのもあるが、終始こちらの間合いで戦い、相手の疲労を蓄積させていった。
最後は剣を軸にし、回転しながらのトリッキーな蹴り技を繰り出し、見事に顎を蹴り抜いた。
「くっ、強いな。まさか2度も負けるとはな!結婚してくれ!」
へっ?
と、俺は唸る。
「残念ですが私はセルカッツ様の女。そうね、セルカッツ様を倒したのなら貴方に靡くわ!」
「この決勝は確かお主等の奴隷から解放を賭けていたのだったな。そういう事か。奴隷解放されたのなら我妻になるのだな。アルテイシア、勝つぞ!」
勘違いをしているし、更にやる気を引き出しているが、あれはどうすんのさ!と言いたいが、タニスは満更でもなさそうだった。
そうしてまだ肩で息をしている4人はそのままに、改めて決勝戦が始まった。
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