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第52話 ヨルミクルとの邂逅
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いよいよ俺の番だ。
メイヤ、ハーニャ、タニスの3人キスをして送り出してくれた。
勿論アルテイシアから見えるように。
これはメイヤが考えた事だ。
キスと言っても軽く唇が触れるキスで、地球でもライトキスを挨拶代わりにする国はある。
そんな感じであり、恋人がするキスとはまた違う。
仲が良く、3人からキスをした感をアピールしたいのだと言う。
しかしな、メイヤよ!アルテイシアからしたら俺がキスを強要した事になっているだろう。
つまり逆効果だぞ。
まあキスをされて送り出されるのは悪くないが、君達忘れてやしないか?闘技場の反対側にいるアルテイシアが見えるのなら、多くの観客にも見えているって事を。
だからヒューヒューと茶化したり、女性からの悲鳴混じりの声が聞こえた。
俺は中央に向かっている。
「セルカッツ様、勝利を!」
3人がハモり背中越しに声援を送ってくれた。
俺はそれを背中で受け腕を上げ、手のひらをヒラヒラと振りながら歩いて行く。
「さあて、4人が頑張ったし、アルテイシアの所はキッチリ4人優勝したから、俺も勝たなきゃな。さあ俺を楽しませてくれよ!」
そう呟きながら向かっていたが、対戦相手も向かって来ている。
確か名前はヨルミクル。
何処かで聞いたような名だな。
どこだったっけかな?
当たり前か。
準決勝は同時にやっていたから、勝ち名乗りが耳に入っていたはずだもんな。
何だか和風美人って感じで、木剣じゃなくて木刀だな?しかもあれは太刀だ。
正直戦い振りは知らない。
何せ隣で戦っていたから、視界の中に入っていたとしてもそれだけだと正直記憶には残らない。
薄紫のロングヘア。
これが黒髪なら完璧だろう。
ただ1つ言えるのは美人さんだが、目の周りの傷が酷い。
多分今から明るい部屋でベッド・インしたとしても、萎えてしまい繋がれないレベルだ。
それとそれを差し引いても日本人か?と思わせる顔付きには興味を持つ。
しかも和装に近い。
女なのに袴だったりする。
正直初めて見たかも。
勿論アニメとかではあるけど、確か東の国のひとつに、倭の国があったな。
日本に似た非日本か。
「貴様何を人の顔を見ている?」
「対戦相手を観察しては駄目かい?その服で蹴りを出すとどうなるかとか、戦術を立てるのに相手を知るのは大事だよ。その身なりだと東にある倭の国の方かな?でも、こんな美人に怨嗟の視線を送られる覚えがないんだけどね。目が見えないのに、俺が君を見ていたとよく分かったね」
「ぬかせ!しらを切るならそれもよかろう。これで言う事を聞かせてやる!目が見えぬとも心の眼は見開いている!」
「本当に身に覚えがないんだけどね!」
「やはりしらを切るか。ならばこの試合、賭けをしようではないか!?」
「お金なら俺が1位で、君が2位になる事に手持ちのお金の半分は賭けたから数年は遊べるだけは稼げるよ!だから別にお金はいらないな」
「私が勝ったら、貴殿が騙して奴隷にしたミジックルを開放して欲しい!」
「賭けで何かを求めるなら、何を差し出す?」
「負ければ私が奴隷になるならば、受けて貰えまいか?」
「ミジックルは恋人か?なら趣味が悪すぎる。見た目の問題じゃなく、下衆だって意味だ」
「違う。あ奴に私を抱くような意気地はあるまい。初夜の日に私の裸体を見て抱けるのは、時間を掛けて愛を育んで来た相手、又は変態か余程肝が座っているような者であろう」
「盲目の君にミジックルと釣り合うだけの価値があるのか?それに言っちゃなんだが、君程の者がなぜそこまでする?怪我がどうのとは別に君は身持ちは良いのだろう?何故だ?」
「私が分家の人間で、彼が本家の人間だからだ。貴殿は受けないだろうが、賭けではなくミジックルを奴隷にする代わりに、私を奴隷にして欲しい位だ」
「君は彼の護衛か?」
「そんな生易しいものではない。彼は私の顔を見れなかったが、私に課せられた使命は本家の為に彼の子を身籠る事でもある」
「あいつに君は勿体ないし、ミジックルと君を交換はしない。言い方が悪いが君の方が価値は何倍もあるが、彼を野放しにすれば多くの女性が泣きを見るだろう。分かった。賭けを受けよう。刀で見事奪い返して見せろ!」
「かたじけない。しかし良いのか?貴殿は伯爵家の1つを敵に回すのだぞ?」
「高々伯爵家に対し、侯爵家の者程度なら手を出せないだろう。あれで伯爵家の子息だなんて世も末だな。君もお守りは大変だったんだろうな」
審判と少し話をし、タニスを呼んで契約をした。
メイヤ、ハーニャ、タニスの3人キスをして送り出してくれた。
勿論アルテイシアから見えるように。
これはメイヤが考えた事だ。
キスと言っても軽く唇が触れるキスで、地球でもライトキスを挨拶代わりにする国はある。
そんな感じであり、恋人がするキスとはまた違う。
仲が良く、3人からキスをした感をアピールしたいのだと言う。
しかしな、メイヤよ!アルテイシアからしたら俺がキスを強要した事になっているだろう。
つまり逆効果だぞ。
まあキスをされて送り出されるのは悪くないが、君達忘れてやしないか?闘技場の反対側にいるアルテイシアが見えるのなら、多くの観客にも見えているって事を。
だからヒューヒューと茶化したり、女性からの悲鳴混じりの声が聞こえた。
俺は中央に向かっている。
「セルカッツ様、勝利を!」
3人がハモり背中越しに声援を送ってくれた。
俺はそれを背中で受け腕を上げ、手のひらをヒラヒラと振りながら歩いて行く。
「さあて、4人が頑張ったし、アルテイシアの所はキッチリ4人優勝したから、俺も勝たなきゃな。さあ俺を楽しませてくれよ!」
そう呟きながら向かっていたが、対戦相手も向かって来ている。
確か名前はヨルミクル。
何処かで聞いたような名だな。
どこだったっけかな?
当たり前か。
準決勝は同時にやっていたから、勝ち名乗りが耳に入っていたはずだもんな。
何だか和風美人って感じで、木剣じゃなくて木刀だな?しかもあれは太刀だ。
正直戦い振りは知らない。
何せ隣で戦っていたから、視界の中に入っていたとしてもそれだけだと正直記憶には残らない。
薄紫のロングヘア。
これが黒髪なら完璧だろう。
ただ1つ言えるのは美人さんだが、目の周りの傷が酷い。
多分今から明るい部屋でベッド・インしたとしても、萎えてしまい繋がれないレベルだ。
それとそれを差し引いても日本人か?と思わせる顔付きには興味を持つ。
しかも和装に近い。
女なのに袴だったりする。
正直初めて見たかも。
勿論アニメとかではあるけど、確か東の国のひとつに、倭の国があったな。
日本に似た非日本か。
「貴様何を人の顔を見ている?」
「対戦相手を観察しては駄目かい?その服で蹴りを出すとどうなるかとか、戦術を立てるのに相手を知るのは大事だよ。その身なりだと東にある倭の国の方かな?でも、こんな美人に怨嗟の視線を送られる覚えがないんだけどね。目が見えないのに、俺が君を見ていたとよく分かったね」
「ぬかせ!しらを切るならそれもよかろう。これで言う事を聞かせてやる!目が見えぬとも心の眼は見開いている!」
「本当に身に覚えがないんだけどね!」
「やはりしらを切るか。ならばこの試合、賭けをしようではないか!?」
「お金なら俺が1位で、君が2位になる事に手持ちのお金の半分は賭けたから数年は遊べるだけは稼げるよ!だから別にお金はいらないな」
「私が勝ったら、貴殿が騙して奴隷にしたミジックルを開放して欲しい!」
「賭けで何かを求めるなら、何を差し出す?」
「負ければ私が奴隷になるならば、受けて貰えまいか?」
「ミジックルは恋人か?なら趣味が悪すぎる。見た目の問題じゃなく、下衆だって意味だ」
「違う。あ奴に私を抱くような意気地はあるまい。初夜の日に私の裸体を見て抱けるのは、時間を掛けて愛を育んで来た相手、又は変態か余程肝が座っているような者であろう」
「盲目の君にミジックルと釣り合うだけの価値があるのか?それに言っちゃなんだが、君程の者がなぜそこまでする?怪我がどうのとは別に君は身持ちは良いのだろう?何故だ?」
「私が分家の人間で、彼が本家の人間だからだ。貴殿は受けないだろうが、賭けではなくミジックルを奴隷にする代わりに、私を奴隷にして欲しい位だ」
「君は彼の護衛か?」
「そんな生易しいものではない。彼は私の顔を見れなかったが、私に課せられた使命は本家の為に彼の子を身籠る事でもある」
「あいつに君は勿体ないし、ミジックルと君を交換はしない。言い方が悪いが君の方が価値は何倍もあるが、彼を野放しにすれば多くの女性が泣きを見るだろう。分かった。賭けを受けよう。刀で見事奪い返して見せろ!」
「かたじけない。しかし良いのか?貴殿は伯爵家の1つを敵に回すのだぞ?」
「高々伯爵家に対し、侯爵家の者程度なら手を出せないだろう。あれで伯爵家の子息だなんて世も末だな。君もお守りは大変だったんだろうな」
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