43 / 173
第43話 ウルナさんの覚悟と決勝開始
しおりを挟む
朝の目覚めは最悪の気分だった。
この感覚には覚えがある!そう、2日酔いだ。
何故だ?飲んだ覚えはない。
取り敢えず・・・トイレに駆け込みリバース。
この体はまだアルコールに慣れていない。
真っ青な顔で部屋に戻ると4人が心配そうにしていた。
「だ、大丈夫ですか?」
「気持ち悪いんだ。み、水を・・・ふう。多分これは2日酔いなんだけど、俺は酒を頼んでいないはずだよな?」
「あの、ウルナさん達が頼んだのを間違ってセル様の前に置いてしまったようです」
そう言う事か・・・
「朝食はいらないから、先に食べて来ると良いよ。俺は出発時間まで寝ているよ」
4人は申し訳なさそうに朝食へ。
俺は前世の知識を総動員するも2日酔いを治す方法は思い付かなかった。
水をとにかく飲もう。
ウップス。
タプタプだな。
薄めたりして体外に排出するのが1番だったかな?昔先輩に2日酔いになったらとにかく水を飲めと言われたからね。
トン、トン、トン、トン・・・
「どうぞ」
ウルナさんが来た。
昨日の様子が心配で訪ねてきたようだ。
ウルナさんはネイリスの付き人としているから来れたんだ。
「セルカッツ様、大丈夫ですか?私達がお酒を頼んだばかりに申し訳ありません。その、これを」
何やら薬を渡してきた。
「この町の人なら誰しも知っている薬になります。非常に不味いのが難点ですが、昼には回復すると
思います」
「後で飲むのでその辺に置いておいて下さい。今は飲む気がしませんから」
俺は弱々しく返事をする。
最悪の気分だ。
しかし、いきなり誰かが覆いかぶさって来て、直後に口付けをされた。
口付けをされたかと思うと、非常に不味い何かが流し込まれ、更に口付けをしている者の口から液体が流された。
そしてその者の口が離れると、俺の口を手で押さえ、背中に手が回された。
すると身体を起こされたのだが、ウルナさんがグラスの水を手に持つ。
「無理にでも飲んで下さい」
俺は言われるがままにゴクリと飲み込んだが、死ぬほど不味い。
ウルナさんはグラスの水を口に含むと俺にキスをしてきた。
そして俺の口の中へウルナさんの口に含んだ水を流し込んで来た。
やはりゴクリと飲み込む。
「セルカッツ様、突然申し訳ありません。このような賎しい女に唇を奪われたのは不本意だと思いますが、これで昼からの試合に間に合うと思います。不敬罪で死を賜わるなり、犯すなり等をされる覚悟です」
「ありがとうございます。薬を飲ませてくれたんですね。ウルナさんが賎しい訳無いですし、それにウルナさんのような美人にこんな事をされてご褒美としか思えません。犯すなんてしませんから、自分を大事にして貞操は結婚するまで守ってください」
いつの間にか4人が戻っており、ウルナさんが何をしていたか見ていたようで驚いていた。
ウォーミングアップをしないとだからと4人とウルナさんは出発し、俺は付き人だけが側にいるようにして貰い、ギリギリまで寝ていた。
決勝に出る選手が入場する時間ギリギリで出発したが、会場に着くと司会がオロオロしていた。
まさかのメインとなる剣部門の選手が来ないからだ。
何と俺に詰め寄って来た。
「くっさっ!貴方まさかお酒を飲んだの?馬鹿じゃないの?」
「宿の人が間違って俺に酒を持ってきて、知らずに飲んだんだよ!文句なら間違って酒を出した宿の人に言ってくれ!」
「貴方戦えるのかしら?」
「薬を飲んだから大丈夫だ。昼には回復するさ」
司会の人がスタッフを呼び何かを指示していた。
「みなさーん!お待たせしましたぁー!待ちに待った新人戦の武器別もいよいよ決勝よ!みんなちゃんと選手へ応援したかしら!?【賭けの事】では先ずは槍よ!・・・」
メイヤと対戦相手の紹介がされて行く。
何故か途中からオネエ口調だが、気にしては行けないのだろう。
因みに逞しい男だ。
相手は騎士見習いで、 屈強そうな前途有望な若者といった感じで、如何にも兵士といった雰囲気がある。
決勝は闘技場の全ての仕切りが外され、400mトラック程の広さで、向かい合う2人も30mは離れている?
お互い開始の号令と共に中央へと駆け出したのだった。
戦う2人は既に身構えており、開始の合図を待っている。
「それでは両者構え!開始いいぃい!」
2人共開始の号令と共に中央へと駆け出したのだった。
この感覚には覚えがある!そう、2日酔いだ。
何故だ?飲んだ覚えはない。
取り敢えず・・・トイレに駆け込みリバース。
この体はまだアルコールに慣れていない。
真っ青な顔で部屋に戻ると4人が心配そうにしていた。
「だ、大丈夫ですか?」
「気持ち悪いんだ。み、水を・・・ふう。多分これは2日酔いなんだけど、俺は酒を頼んでいないはずだよな?」
「あの、ウルナさん達が頼んだのを間違ってセル様の前に置いてしまったようです」
そう言う事か・・・
「朝食はいらないから、先に食べて来ると良いよ。俺は出発時間まで寝ているよ」
4人は申し訳なさそうに朝食へ。
俺は前世の知識を総動員するも2日酔いを治す方法は思い付かなかった。
水をとにかく飲もう。
ウップス。
タプタプだな。
薄めたりして体外に排出するのが1番だったかな?昔先輩に2日酔いになったらとにかく水を飲めと言われたからね。
トン、トン、トン、トン・・・
「どうぞ」
ウルナさんが来た。
昨日の様子が心配で訪ねてきたようだ。
ウルナさんはネイリスの付き人としているから来れたんだ。
「セルカッツ様、大丈夫ですか?私達がお酒を頼んだばかりに申し訳ありません。その、これを」
何やら薬を渡してきた。
「この町の人なら誰しも知っている薬になります。非常に不味いのが難点ですが、昼には回復すると
思います」
「後で飲むのでその辺に置いておいて下さい。今は飲む気がしませんから」
俺は弱々しく返事をする。
最悪の気分だ。
しかし、いきなり誰かが覆いかぶさって来て、直後に口付けをされた。
口付けをされたかと思うと、非常に不味い何かが流し込まれ、更に口付けをしている者の口から液体が流された。
そしてその者の口が離れると、俺の口を手で押さえ、背中に手が回された。
すると身体を起こされたのだが、ウルナさんがグラスの水を手に持つ。
「無理にでも飲んで下さい」
俺は言われるがままにゴクリと飲み込んだが、死ぬほど不味い。
ウルナさんはグラスの水を口に含むと俺にキスをしてきた。
そして俺の口の中へウルナさんの口に含んだ水を流し込んで来た。
やはりゴクリと飲み込む。
「セルカッツ様、突然申し訳ありません。このような賎しい女に唇を奪われたのは不本意だと思いますが、これで昼からの試合に間に合うと思います。不敬罪で死を賜わるなり、犯すなり等をされる覚悟です」
「ありがとうございます。薬を飲ませてくれたんですね。ウルナさんが賎しい訳無いですし、それにウルナさんのような美人にこんな事をされてご褒美としか思えません。犯すなんてしませんから、自分を大事にして貞操は結婚するまで守ってください」
いつの間にか4人が戻っており、ウルナさんが何をしていたか見ていたようで驚いていた。
ウォーミングアップをしないとだからと4人とウルナさんは出発し、俺は付き人だけが側にいるようにして貰い、ギリギリまで寝ていた。
決勝に出る選手が入場する時間ギリギリで出発したが、会場に着くと司会がオロオロしていた。
まさかのメインとなる剣部門の選手が来ないからだ。
何と俺に詰め寄って来た。
「くっさっ!貴方まさかお酒を飲んだの?馬鹿じゃないの?」
「宿の人が間違って俺に酒を持ってきて、知らずに飲んだんだよ!文句なら間違って酒を出した宿の人に言ってくれ!」
「貴方戦えるのかしら?」
「薬を飲んだから大丈夫だ。昼には回復するさ」
司会の人がスタッフを呼び何かを指示していた。
「みなさーん!お待たせしましたぁー!待ちに待った新人戦の武器別もいよいよ決勝よ!みんなちゃんと選手へ応援したかしら!?【賭けの事】では先ずは槍よ!・・・」
メイヤと対戦相手の紹介がされて行く。
何故か途中からオネエ口調だが、気にしては行けないのだろう。
因みに逞しい男だ。
相手は騎士見習いで、 屈強そうな前途有望な若者といった感じで、如何にも兵士といった雰囲気がある。
決勝は闘技場の全ての仕切りが外され、400mトラック程の広さで、向かい合う2人も30mは離れている?
お互い開始の号令と共に中央へと駆け出したのだった。
戦う2人は既に身構えており、開始の合図を待っている。
「それでは両者構え!開始いいぃい!」
2人共開始の号令と共に中央へと駆け出したのだった。
32
お気に入りに追加
220
あなたにおすすめの小説
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる