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第35話 ハーニャ戦
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次はハーニャの出番だ。
相手はエルフの男。
フンッ!と一瞥したのみで、眼中にない感じだ。
自信満々でもしも何か言ったのならば、相手が悪かったな!優勝するのは俺様さ!といった所だろうか。
それもありハーニャの機嫌が悪い。
後でなだめてやらなきゃな。
むすっとしており相手を見ない。
メイヤ、タニス、ハーニャの3人の中で1番怖いのはこのハーニャだ。
タニスはこの体格に似合わずツンデレさんだし、メイヤはイエスマンだ。
この薄幸美人の冷ややかな視線が1番怖かったりする。
眼力で人を殺せられるのじゃないか?と思うほどだ。
でもものすごく優しい子なんだよ!
弓矢を持った8人がずらりと並んでおり、司会の掛け声と共に1射目を行い、ハーニャと対戦相手はちゃんと当った。
・
・
・
2射目以降が行われ他は決着したが、ハーニャのところだけはまだだった。
今は10射目が終わり、お互い引く事はない。
会場にざわめきが起こる。
はっきり言って的に当たるようには見えないのがハーニャの見た目だ。
しかし、優勝候補筆頭のエルフと互角だ。
相手の表情は真剣そのものだ。
最早なめても良い相手ではないと理解したのだろう。
「生意気な!ソロソロ諦め給え!」
ハーニャは冷たい目を向けるだけだ。
「雑魚」
1言言ったのみで、エルフの白い顔が赤くなる・・・青臭いな。
ハーニャとの舌戦に負けたようだ。
まあ、この時点で勝敗は決したと言っても良いだろう。
しかし、11射目は判定できなかった。
何せ2人共中心に当たったからだ。
的の精度が良くないのでミリ単位の計測が出来ないので、明らかに差が付くまで行う。
しかし司会の反応は俺の予想とは違った。
「何と両者譲らない!では距離を増やしましょう!両者後ろに下がって!3射練習をした後に始めるよお!」
これまでに射た事のない距離だ。
相手はほぼ中心に当たるも、ハーニャは1射目は上を掠め、2射目は中心線のやや外。
俺の方を向くハーニャに俺はニコリと頷く。
スキルを使って良いかとの確認のはずだが、各々の判断で使うように言ってあったんだけどな。
3射目は多分狙い通りに少し上目に当たり、一瞬ニコッとしたな。
対戦相手はまだかまだかと待ち遠しくしている。
「お待たせしました。これより再開しまあす!それでは!開始ぃ!」
ハーニャの目の色が一瞬変わったが、それはスキルを使ったからだ。
ヒューン・・・パシュっ!
見事に両者共的の中心付近に当った。
流石に十字線の交差部分には無理だろうと誰しも思っただろう。
中心から約直径20cm間隔で的の大きさは60Cm四方だ。
結果は一方の矢は中心線のやや内側だった。
もう一方は中心線の線上だった。
つまり中心線の内側の者が勝ちだ。
遠目では中々分からないし、俺も距離があり判別がつかない。
だが、矢を放った者がまず自分の的を確認し、その後相手の的を確認する。
審判も同じ事をするが、どちらが勝ったか審判の声を聞くまでもなかった。
エルフが震えながら膝を付き、更に手を前に付いたからだ。
そう、ハーニャの方が的に近かったんだ。
「ば、馬鹿な!里でも期待の星と有望視された弓豪の私がこんな小娘に負けただなんて!くそう!」
「弓豪如きで弓聖に勝てる訳がないでしょう。修行をやり直しなさい」
余程腹に据えかねていたのか、普段温厚な彼女が毒づいた。
「勝者、氷艶の魔眼所属ハーニャ!」
勝利宣言の後お辞儀をしたハーニャが俺の方に来た。
「うふふ。私の弓はどうでした?」
「流石だね!いくらスキルがあるからとは言え、この短期間でよくここまでになれたね!」
俺がハーニャの頭を撫でると、彼女は嬉しそうにしていた。
次はメイス部門で、その次はいよいよタニスだ。
相手はエルフの男。
フンッ!と一瞥したのみで、眼中にない感じだ。
自信満々でもしも何か言ったのならば、相手が悪かったな!優勝するのは俺様さ!といった所だろうか。
それもありハーニャの機嫌が悪い。
後でなだめてやらなきゃな。
むすっとしており相手を見ない。
メイヤ、タニス、ハーニャの3人の中で1番怖いのはこのハーニャだ。
タニスはこの体格に似合わずツンデレさんだし、メイヤはイエスマンだ。
この薄幸美人の冷ややかな視線が1番怖かったりする。
眼力で人を殺せられるのじゃないか?と思うほどだ。
でもものすごく優しい子なんだよ!
弓矢を持った8人がずらりと並んでおり、司会の掛け声と共に1射目を行い、ハーニャと対戦相手はちゃんと当った。
・
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・
2射目以降が行われ他は決着したが、ハーニャのところだけはまだだった。
今は10射目が終わり、お互い引く事はない。
会場にざわめきが起こる。
はっきり言って的に当たるようには見えないのがハーニャの見た目だ。
しかし、優勝候補筆頭のエルフと互角だ。
相手の表情は真剣そのものだ。
最早なめても良い相手ではないと理解したのだろう。
「生意気な!ソロソロ諦め給え!」
ハーニャは冷たい目を向けるだけだ。
「雑魚」
1言言ったのみで、エルフの白い顔が赤くなる・・・青臭いな。
ハーニャとの舌戦に負けたようだ。
まあ、この時点で勝敗は決したと言っても良いだろう。
しかし、11射目は判定できなかった。
何せ2人共中心に当たったからだ。
的の精度が良くないのでミリ単位の計測が出来ないので、明らかに差が付くまで行う。
しかし司会の反応は俺の予想とは違った。
「何と両者譲らない!では距離を増やしましょう!両者後ろに下がって!3射練習をした後に始めるよお!」
これまでに射た事のない距離だ。
相手はほぼ中心に当たるも、ハーニャは1射目は上を掠め、2射目は中心線のやや外。
俺の方を向くハーニャに俺はニコリと頷く。
スキルを使って良いかとの確認のはずだが、各々の判断で使うように言ってあったんだけどな。
3射目は多分狙い通りに少し上目に当たり、一瞬ニコッとしたな。
対戦相手はまだかまだかと待ち遠しくしている。
「お待たせしました。これより再開しまあす!それでは!開始ぃ!」
ハーニャの目の色が一瞬変わったが、それはスキルを使ったからだ。
ヒューン・・・パシュっ!
見事に両者共的の中心付近に当った。
流石に十字線の交差部分には無理だろうと誰しも思っただろう。
中心から約直径20cm間隔で的の大きさは60Cm四方だ。
結果は一方の矢は中心線のやや内側だった。
もう一方は中心線の線上だった。
つまり中心線の内側の者が勝ちだ。
遠目では中々分からないし、俺も距離があり判別がつかない。
だが、矢を放った者がまず自分の的を確認し、その後相手の的を確認する。
審判も同じ事をするが、どちらが勝ったか審判の声を聞くまでもなかった。
エルフが震えながら膝を付き、更に手を前に付いたからだ。
そう、ハーニャの方が的に近かったんだ。
「ば、馬鹿な!里でも期待の星と有望視された弓豪の私がこんな小娘に負けただなんて!くそう!」
「弓豪如きで弓聖に勝てる訳がないでしょう。修行をやり直しなさい」
余程腹に据えかねていたのか、普段温厚な彼女が毒づいた。
「勝者、氷艶の魔眼所属ハーニャ!」
勝利宣言の後お辞儀をしたハーニャが俺の方に来た。
「うふふ。私の弓はどうでした?」
「流石だね!いくらスキルがあるからとは言え、この短期間でよくここまでになれたね!」
俺がハーニャの頭を撫でると、彼女は嬉しそうにしていた。
次はメイス部門で、その次はいよいよタニスだ。
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