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第24話 魔物との戦い
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俺はふと我に返ったので、先程体を差し出すと言った女性を見ると、皆と一緒に魔物に刃を入れ、魔石等を取り出していた。
大人の色気に少しクラクラしたが、体を差し出すと言われ、その服では隠しきれないスタイルが頭から離れなかった。
勿論一瞬の気の迷いだから、立場を利用して床を共にするような事はしない。
しかし、何故かメイヤに足を踏まれた。
きっと周りをよく見ていなかったのだろう?
「ごめんあそばせ」
余所余所しく一言のみだ。
タニスが僕に当たる。
「あらあら、おモテです事」
「男の人って胸好きよね。スケベよね」
何故かハーニャからも責められる。
確かにちらりと見たよ!
あの胸で迫られたら誰だって一瞬見るよ!
勿論もう1度断るよ。
多分3人がお礼か対価として魔物の解体をするように伝えたんだと思う。
こんなイベントは聞いた事がない。
闘技大会自体に参加したのは2度しかないから偶々かもだけどね。
ただ、3人の様子から不機嫌なのは分かる。
薬草採取者達が魔石の抜き取りと討伐証明部位である耳を切り落としたのを受け取った。
「皆さん魔石の抜き取りお疲れ様でした。これにて皆さんから私達へのお礼は受け取りましたので、恩を感じる必要は無いですよ!」
「でも・・・」
お色気のあるおねえさんは何故か言い掛けて引き下がったな。
俺は3人に対応を任せ、何か有った時のフォローに回っていた。
今の彼女達に不足しているのは俺からの指示が無くても決断して実行する決断力だ。
でもね、首にある奴隷の証たる紋様が俺に決定権がある、つまり奴隷の主人と見られる訳で。
そうなると、見目麗しい女の奴隷を3人も引き連れていると言うのは貴族かかなりの金持ちと見られる。
あの女性達の今の目は獲物を狙う猛禽類や肉食系の如く、俺の女になり安定した生活をと思う重たい視線だ。
ちょっと良い関係になれなくもないのだろうけど、3人の視線が痛いので薬草採取をしている女性達から逃げるようにその場を離れた。
メイヤとハーニャが俺の腕を掴むと言うか、腕を組んでグイグイと森の方へと引っ張る。
「危なかったな。あと5分俺達があそこに着くのが遅れたらあの人達は大変な目に遭っていたよな!助けられて良かった!」
「それだけですか?」
「他に何かある?」
「いえ。あの女の胸をチラチラと見られていたので、お持ち帰りされるのかと思いまして」
グサッ!
うん、少し考えたよ?ほんの少し。
ただ、肉食系のそれを感じて踏みとどまったよ。
「ああ。あの人達はそこまでの事をしなければならない恩義を俺達に感じたんだなあってさ。胸じゃなくて顔を見ていたんだよ。いや、正確には表情かな。大丈夫、立場に付け入って抱いたりなんてしないから」
ジト目をされる。
「なら良いんです。(誰かを抱きたくなったらまずは私達を選んで欲しいのに他の女を見るなんて!もう!)」
メイヤの返答はよく聞こえなかった。注()の部分
「誰がどうしたって?」
「なんでもないです!」
まあ何でもないなら良いか。
「よし、もうすぐ森だから気を・・・」
咄嗟に隣りにいたタニスを突き飛ばし、剣で魔物が放った何かを払い除けた。
それは粗末な作りの棍棒だった。
次にオークが数匹出て来た。
豚顔の2足歩行のファンタジー世界ではよく出るあの魔物だ。
成体では大きな個体で身長は140Cmほど、体重は60kgほどになるはずだ。
膂力はゴブリンの倍、ホブゴブリンとほぼ同等だ。
知力が低くゲームでは推奨レベルが20と言われていた。
20だと基本的に複数を相手に出来ハーニャとタニスのレベルだと1対1だとやや上回るが、複数を相手にするのは荷が重いというのが現状での初期評価だ。
「タニスとハーニャは2人で当たれ!メイヤは無理しない範囲で頼む。上位種が出たら俺がやるか撤退だ!行くぞ!」
「「「ハイ!」」」
今日の俺は宝剣を身に着けている。
別段ダイランド家の宝剣はただの豪華絢爛な飾りの剣ではない。
宝石が柄や鍔に散りばめられているが、これらは決して飾りではない。
希少なミスリルの剣なのだが、規模的に宝石や魔石との相性が良い。
柄の中心に魔石が付けられており、その周りにエメラルドやオパールが散りばめられている。
魔力を込めると斬れ味が増し、斬り裂くための力に補正が入る。
概ねレベル10ほどのアドバンテージとなる剣だ。
ただ、あくまで剣の性能であり、自身の力が増している訳ではないので、慣れきってしまうと普通の剣で戦う時に支障が出る。
だが、今の俺のレベルだと大変有難い。
また国境を超えてからの旅の道中に3人にはそれぞれにあった武器を買い与えている。
大体初心者を脱する頃に買うランクの武器だ。
雑な振りの棍棒を躱しつつ手首を斬り落とし無力化していく。
走りながら袈裟斬りにしたりもするが、10匹以上の群れが出たので手早く浅く斬りつけメイヤにトドメを任せた。
程なくして群が片付いたが、戦闘の音から先程の女性が駆け付けてきた。
「ウルナさんだっけ?危ないから下がった方が良いよ」
「いえ、この辺にはゴブリン位しか出ません。オークがこの数年現れたとは聞いた事がないので伝えに来ました」
それだけを告げて仲間の所へ戻り、慌てて引き上げようとしているのが分かった。
そうしていると、バキバキと枝か何かが折れる音が、森の方から聞こえてきたのだった。
大人の色気に少しクラクラしたが、体を差し出すと言われ、その服では隠しきれないスタイルが頭から離れなかった。
勿論一瞬の気の迷いだから、立場を利用して床を共にするような事はしない。
しかし、何故かメイヤに足を踏まれた。
きっと周りをよく見ていなかったのだろう?
「ごめんあそばせ」
余所余所しく一言のみだ。
タニスが僕に当たる。
「あらあら、おモテです事」
「男の人って胸好きよね。スケベよね」
何故かハーニャからも責められる。
確かにちらりと見たよ!
あの胸で迫られたら誰だって一瞬見るよ!
勿論もう1度断るよ。
多分3人がお礼か対価として魔物の解体をするように伝えたんだと思う。
こんなイベントは聞いた事がない。
闘技大会自体に参加したのは2度しかないから偶々かもだけどね。
ただ、3人の様子から不機嫌なのは分かる。
薬草採取者達が魔石の抜き取りと討伐証明部位である耳を切り落としたのを受け取った。
「皆さん魔石の抜き取りお疲れ様でした。これにて皆さんから私達へのお礼は受け取りましたので、恩を感じる必要は無いですよ!」
「でも・・・」
お色気のあるおねえさんは何故か言い掛けて引き下がったな。
俺は3人に対応を任せ、何か有った時のフォローに回っていた。
今の彼女達に不足しているのは俺からの指示が無くても決断して実行する決断力だ。
でもね、首にある奴隷の証たる紋様が俺に決定権がある、つまり奴隷の主人と見られる訳で。
そうなると、見目麗しい女の奴隷を3人も引き連れていると言うのは貴族かかなりの金持ちと見られる。
あの女性達の今の目は獲物を狙う猛禽類や肉食系の如く、俺の女になり安定した生活をと思う重たい視線だ。
ちょっと良い関係になれなくもないのだろうけど、3人の視線が痛いので薬草採取をしている女性達から逃げるようにその場を離れた。
メイヤとハーニャが俺の腕を掴むと言うか、腕を組んでグイグイと森の方へと引っ張る。
「危なかったな。あと5分俺達があそこに着くのが遅れたらあの人達は大変な目に遭っていたよな!助けられて良かった!」
「それだけですか?」
「他に何かある?」
「いえ。あの女の胸をチラチラと見られていたので、お持ち帰りされるのかと思いまして」
グサッ!
うん、少し考えたよ?ほんの少し。
ただ、肉食系のそれを感じて踏みとどまったよ。
「ああ。あの人達はそこまでの事をしなければならない恩義を俺達に感じたんだなあってさ。胸じゃなくて顔を見ていたんだよ。いや、正確には表情かな。大丈夫、立場に付け入って抱いたりなんてしないから」
ジト目をされる。
「なら良いんです。(誰かを抱きたくなったらまずは私達を選んで欲しいのに他の女を見るなんて!もう!)」
メイヤの返答はよく聞こえなかった。注()の部分
「誰がどうしたって?」
「なんでもないです!」
まあ何でもないなら良いか。
「よし、もうすぐ森だから気を・・・」
咄嗟に隣りにいたタニスを突き飛ばし、剣で魔物が放った何かを払い除けた。
それは粗末な作りの棍棒だった。
次にオークが数匹出て来た。
豚顔の2足歩行のファンタジー世界ではよく出るあの魔物だ。
成体では大きな個体で身長は140Cmほど、体重は60kgほどになるはずだ。
膂力はゴブリンの倍、ホブゴブリンとほぼ同等だ。
知力が低くゲームでは推奨レベルが20と言われていた。
20だと基本的に複数を相手に出来ハーニャとタニスのレベルだと1対1だとやや上回るが、複数を相手にするのは荷が重いというのが現状での初期評価だ。
「タニスとハーニャは2人で当たれ!メイヤは無理しない範囲で頼む。上位種が出たら俺がやるか撤退だ!行くぞ!」
「「「ハイ!」」」
今日の俺は宝剣を身に着けている。
別段ダイランド家の宝剣はただの豪華絢爛な飾りの剣ではない。
宝石が柄や鍔に散りばめられているが、これらは決して飾りではない。
希少なミスリルの剣なのだが、規模的に宝石や魔石との相性が良い。
柄の中心に魔石が付けられており、その周りにエメラルドやオパールが散りばめられている。
魔力を込めると斬れ味が増し、斬り裂くための力に補正が入る。
概ねレベル10ほどのアドバンテージとなる剣だ。
ただ、あくまで剣の性能であり、自身の力が増している訳ではないので、慣れきってしまうと普通の剣で戦う時に支障が出る。
だが、今の俺のレベルだと大変有難い。
また国境を超えてからの旅の道中に3人にはそれぞれにあった武器を買い与えている。
大体初心者を脱する頃に買うランクの武器だ。
雑な振りの棍棒を躱しつつ手首を斬り落とし無力化していく。
走りながら袈裟斬りにしたりもするが、10匹以上の群れが出たので手早く浅く斬りつけメイヤにトドメを任せた。
程なくして群が片付いたが、戦闘の音から先程の女性が駆け付けてきた。
「ウルナさんだっけ?危ないから下がった方が良いよ」
「いえ、この辺にはゴブリン位しか出ません。オークがこの数年現れたとは聞いた事がないので伝えに来ました」
それだけを告げて仲間の所へ戻り、慌てて引き上げようとしているのが分かった。
そうしていると、バキバキと枝か何かが折れる音が、森の方から聞こえてきたのだった。
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