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序章 奴隷編

準々決勝決勝

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 朝の目覚めと共に体の状態を確かめたが、きのうの疲れはすっかり無くなっていた。まずは日課のランニングを行い、次に馬の世話をし、その後軽く練習をする。試合に備えたウォーミングアップ代わりだ。

 今はベスト8まで来ている。
 因みに決勝トーナメントは殺しもありだ。

 いつものように過ごし、いつものように送り出される。

 大輔も慣れてきていて、闘技場の入り口で待機するのも欠伸をするくらいになってきた。ストレッチしたり屈伸したりと戦いに挑む準備運動をしていたりする。

 扉が開き、反対からは対戦者が向かってくる。

 今回は丸い小さな縦にロングソードとオーソドックスな剣闘士だ。

 ようやく正統派な剣士のお出ましだ。

 大輔より握り拳一つ小さいこの世界では普通の身長の者で、20歳前後の若者だ。

 今までにいないタイプだった。

 始めの合図で試合開始だが、大輔が礼をすると礼を返してきた。

 また、剣先を合わせる礼儀を行っていた。

 古くからある儀礼に従っていた。

 意外な対応に思う所は有ったが珍しく大輔から仕掛けた。
 袈裟掛けに軽く斬りつけるも剣で受け止められ火花が散る。

 相手も打ち込んで来るが、大輔は剣で受け止める。ちなみに盾はお互いに左腕に着けている。

 フェイントを交えたり、鍔迫り合いになったりする。

 互角に打ち合っていて会場は打ち合いに魅入っていて剣と剣が当たるガキーンと言う音が鳴り響く。

 既に30合は打ち合い、拮抗状態で、2人共肩で息をしている。

 大輔は一旦距離を置き駆け出し始めた。

 そしてブラピジャンプを敢行する。

 しかし読まれていて盾で止められ、蹴りを入れられた。

 大輔は吹き飛ばされ、剣を落とした。また手を付いた所にダイスがあり、拾い即投げた。69だった。

 大輔は腰に提げた鞭を取り出して距離を置き、手の甲を打ち付けて剣を落とさせる。間伐入れず鞭を剣に絡ませ、剣を飛ばした。

 観客席に飛んで行き、客の股に刺さる。
 その不幸な客は泡を吹いて倒れた。

 2人は盾を捨て肉弾戦に切り替える。

 何故か殴り合いになり、泥臭くなってきたのでブーイングが湧き上がる。

 剣の打ち合いから一転泥臭くなってきたのに怒ったのだ。

 そんな状態も終わりを告げる。

 又もやダイスを拾いダイスを振る。25

 大輔は組手を始める。
 押し合いになるが、相手がダイスを踏んで一瞬驚きで体が強張った。

 一瞬の隙をつき、内股を仕掛け、見事に決まった。気持ち良い位見事に決まり、寝技に移る。

 縦四方固め状態になり、やがて相手が落ちた。

 大輔は剣を拾い首筋に剣を当て、司会に

「見ての通り俺の勝ちだ」

 司会が大輔の勝利宣言をする。


 大輔はその場で座り込み、ダイスを拾う。

 疲れて立てなくなっていた。

 座の者が肩を貸してくれて闘技場を後にし、治療後部屋に戻る。怪我は治ったが、服や鎧は血まみれなのでケイトがその様子を見て震えていた。

「すまない。またまた汚れてしまった。けど勝ったから」

 ケイトが鎧はよいからと労ってくれた。ヘトヘトで直ぐに湯浴みに行き、綺麗にしてからベッドへ横になり、ケイトによらるマッサージと、いつものように過ごし、明日のトーマス戦に備えるのであった。
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