ざまぁから始まるモブの成り上がり!〜現実とゲームは違うのだよ!〜

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第2章

第107話 捜索へ

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 レイラとシスティーナに言われたのだが、現在の俺の立場というのは城の中を走ったりするのはNGなのだと。堂々と余裕を持って行動して欲しいと。結局の所俺がこの国を救った者というのを、少なくとも城にいる者は知っているからだ。また、食事の時に話し合ったのだがスラナシスカについては俺の冒険者パーティーの一員として登録する等と、受肉した女神である事を伏せ、人として接するとなった。システィーナは戦えないが、今後の事を考えて俺の冒険者パーティーの一員として登録する事になった。

 一つには政治的な意図である。本日か明日くらいに隣国の使者がシスティーナを王子の側室に差し出せと迎えに来るのだそうだ。なので結婚を焦ったのだと。
 勿論脅迫的な外交でその美貌から何年も前から差し出せと言われており、今回は最後通牒だった。しかも薹が立った女を引き取ってやるからありがたく思え的な感じで、拒絶した場合攻め込むようで、戦の準備をしているそうだ。国力が3割こちらが低い。

 但し、人妻を差し出せと言う程ではなく、手垢の付いた女はいらんとの処女厨だった。ただ、今回は怒り狂って何をするか分からないと言う。

 なのでなるべく早く抱いてやってくれと国王夫妻に真剣に言われた。しかも皆の前でだ。システィーナは真っ赤だ。今後の事を考えて、システィーナも一緒に旅立つ事になりそうだ。なのでパワーレベリングを考えている。ステータスは見えなくなったが、先程スラナシスカが結婚宣言し、俺が頷かざるを得ない状況で頷くと婚姻が成立した。そして勝手にジョブが覇者に変わった事が分かるが、ステータスが見えなくなりジョブの詳細が見えない。更にこの先に覇王のジョブが待っているらしい。

 気になる。その条件と力が。

 そして今から町を探索する事になった。問題は探している者の顔が分からない。他にもやりたい事等が多々有る。レベルが上がっているのでポイントを振り分けたかった。だが生まれ変わった?仲間、いや、来世を誓った筈の愛しき者?を探さねばだ。名前も顔も何も知らない。ただ、夢で見た。しかし、それは記憶にない前世の記憶だと理解しているし、顔も違うだろう。最優先事項として必ず探さねばならない相手だと理解していた。

 また、スラナシスカが元々着ていたスーツだと目立ってしまうので、システィーナが乗馬用の服を着させてくれていた。

 天界ではボディーラインがくっきり出るパワードスーツを着ていた。便利なのは、裸になってから念じれば装着し、脱ぎたいと念じれば消える。一種の異空間収納に入るのだ。但し着ているだけで魔力を消費し、短時間しか着る事が出来ない。但し脱ぎたいと念じればスーツが消えるというのは、当たり前だがスーツが消えれば裸になってしまう。しかもトニーはスラナシスカとの間に不完全なパスを構築したに過ぎず、その為スーツを維持するのに満足行くだけの魔力量が得られない。

 そうして現地人の格好をしたスラナシスカを連れて町を彷徨く事になり二手に、いや、三手に別かれた。

 システィーナを城に残す。連絡役と情報収集、国王への配慮だ。1人残せば俺が戻り次第、連絡役から確実に国王からの伝言が伝わる。それと、どちらかが探し人を発見しても入れ違いになる恐れも減る。

 また、隣国の挙動が気になるのでキャサリンを名目上護衛として残した。

 話をし、結局俺、スラナシスカで一組、レイラとアイハが一組だ。そうして町に繰り出すのであったが、レイラアイハ組は表の町を、俺は裏の町、つまり下町とに別れて探す事にしたのであった。
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