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第2章
第100話 時間の牢獄の囚われ人2
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俺は城の中を徘徊していた。
「ケケケケケケくはははは」
そんな俺の周りには愛する女性が纏わりついている。俺の気が狂ったのを見て泣いていたのだ。
もうどれ位経過しただろうか?
1年?2年?
絶望に打ちひしがれて、精神崩壊した時もある。
だが、日付が変わるとリセットされ、ベッドに突っ伏していて、目の前にシスティーナがいる状況に戻る。
また、精神崩壊したとしても突っ伏していた時の状態になり、ハッとなる。
前回の記憶がない時は恐らく心が壊れているのだろ。
システィーナ達と会話もネタ切れだ。生い立ちから色々なぶっちゃけ話をベッドの上で聞いてきた。
体も隅々まで知り尽くした。
ふと思うのだが、俺何やってんだよ!?
気が付いたらシスティーナのお腹で泣いていた。
システィーナにプロポーズしてから添い寝をお願いした。
まだあった。初めてのパターンが。
このベッドでシスティーナを抱かなかった事は無いからだ。1人になる時は自室に引き籠もっていた。添い寝をお願いした時は全て自室だった。
ぼうっと所在なさげにボンヤリと天井を眺めていた。何故今まで気が付かなかったのか?天井に気になる染み?いや、歪み?が揺らいでいる。
そう、これまではうつ伏せになり、システィーナ相手に腰を振っていて、果てるとそのまま抱き着いて、つまりシスティーナに覆い被さる形で寝ていたから天井を見る事が無かったのだ。
「なあシスティーナ、あれ何かおかしくないか?」
「何の事なの?」
「ほら、天井に染み見たいのが揺れていないか?目の錯覚かな?」
「あっ!?何あれ?あんなの昨日は無かったわね」
俺は起き上がると天井に手を伸ばした。しかし手が届かない。
脚立を取ってくると早速染みを触るが、どうやら裂け目があり、手を突っ込むと異空間?の感覚がする。
心が踊った。これは今迄になかった事象だったからだ。
裂け目を調べたいが、脚立一脚だけだと心許ない。いや、天板に立っていたらバランスを崩し倒れて顎の骨を砕いてしまった。
注)脚立の天板に立つのは大変危険な行為です。多くの会社で禁止されている不安全行動になりますので、サイズの大きい物を選ぶ必要が有ります。
ヒールを掛けた後、反省から6尺位の脚立を2脚と板を持ってきてウマ足場を作る。脚立を2脚立てて、天板の次の高さの足に板を差し込みそこに乗った。もう一脚欲しかったが見付かったのは2脚のみだった。
そして裂け目に手を差し込み強引に押し開いた。するとそこに何者かが居た。
人1人が余裕で通れるまで広げると裂け目が震えだし、嫌な予感がした。すると収縮を開始したのだ。慌てて裂け目に半身を突っ込むと、その者の体を掴んで強引に引っ張った。
間一髪だった。その者の足が裂け目から出た途端に裂け目が消えた。丁度日付が変わった時の事だ。
慌てて引き抜いたものだから、勢い余ってしまい、脚立ごと倒れてしまい体をしこたま打ち付けた。また、引っ張って裂け目から引き抜いている途中に、何かが唇に触れた。その者の唇が触れたのだと知るのは後の事だ。
引き抜いた者ともつれ合い、その様子を見ていたシスティーナがキャッと短く悲鳴を上げた。
トニーは覆い被さられている者を退けようと押したが、柔らかな感触が手に伝わる。ついついモミモミする。これはどう考えても胸だ。つまりこれは女性だ。柔らかいが張りのある至高の感触。若い女性だろう。甘く心地よい匂いもする。そしてその髪が鼻孔をくすぐる。
「ソロソロ揉むのを止めてもらえないだろうか?君は確かおっぱい星人だったか?」
慌ててその場を飛び退く。
その甘美な声には聞き覚えがあった。
トニーは涙を流した。
目の前の女性はトニーより5Cm程低いが大柄な女性だが、スラッとしていてスタイル抜群だ。栗色の肩までの髪と、優しそうな柔らかな顔立ち。丸顔で可愛らしい系の美女だ。虫も殺せぬ優しい雰囲気がするが、その性質は真逆で苛烈だ。しかし、その見た目を最大限に利用して潜入していた。猫をかぶっていると人畜無害に思われる感じだった。
着ているのはボディーラインがはっきり分かる戦闘用のスーツだ。かなりエロいのだ。システィーナはその格好に顔を赤らめた。
彼女はトニーを立たせると、ニッコリと微笑んだ。トニーもその天使の微笑みに相好を崩すが、いきなりトニーを睨み付けるたと思うと平手打ちをした。
「遅いぞ!全く!777回も掛かりおって!パチンコじゃないのだぞ!よくも私の元で何度も何度も乳繰り合ってくれたな!見せ付けおってからに!」
「あのう?貴女様は?」
「私は女神スラナシスカだ」
「女神様なのですね!初めまして。システィーナと申します」
「分かっておる。この阿呆のお陰で性感帯やらホクロの位置までな」
「どういう事なのですか?」
「おいおい話してやろう。トニー、残りの3人を集めるのだ。集まってから話をして修羅場を作ってやろう!そんな顔をするな。冗談だ。私は君達に助けて貰わねばならぬのだ」
取り敢えずシスティーナとトニーはスラナシスカに気圧され、レイラ、アイハ、キャサリンを叩き起こしに向かったのだった。
・・・・・・・・・・・・・
100話に突入しました!引き続き宜しくお願いします!
作者からのお願いです。
もし面白いと感じて頂ければブクマにて応援して頂けると励みになります!
宜しくお願いします!
「ケケケケケケくはははは」
そんな俺の周りには愛する女性が纏わりついている。俺の気が狂ったのを見て泣いていたのだ。
もうどれ位経過しただろうか?
1年?2年?
絶望に打ちひしがれて、精神崩壊した時もある。
だが、日付が変わるとリセットされ、ベッドに突っ伏していて、目の前にシスティーナがいる状況に戻る。
また、精神崩壊したとしても突っ伏していた時の状態になり、ハッとなる。
前回の記憶がない時は恐らく心が壊れているのだろ。
システィーナ達と会話もネタ切れだ。生い立ちから色々なぶっちゃけ話をベッドの上で聞いてきた。
体も隅々まで知り尽くした。
ふと思うのだが、俺何やってんだよ!?
気が付いたらシスティーナのお腹で泣いていた。
システィーナにプロポーズしてから添い寝をお願いした。
まだあった。初めてのパターンが。
このベッドでシスティーナを抱かなかった事は無いからだ。1人になる時は自室に引き籠もっていた。添い寝をお願いした時は全て自室だった。
ぼうっと所在なさげにボンヤリと天井を眺めていた。何故今まで気が付かなかったのか?天井に気になる染み?いや、歪み?が揺らいでいる。
そう、これまではうつ伏せになり、システィーナ相手に腰を振っていて、果てるとそのまま抱き着いて、つまりシスティーナに覆い被さる形で寝ていたから天井を見る事が無かったのだ。
「なあシスティーナ、あれ何かおかしくないか?」
「何の事なの?」
「ほら、天井に染み見たいのが揺れていないか?目の錯覚かな?」
「あっ!?何あれ?あんなの昨日は無かったわね」
俺は起き上がると天井に手を伸ばした。しかし手が届かない。
脚立を取ってくると早速染みを触るが、どうやら裂け目があり、手を突っ込むと異空間?の感覚がする。
心が踊った。これは今迄になかった事象だったからだ。
裂け目を調べたいが、脚立一脚だけだと心許ない。いや、天板に立っていたらバランスを崩し倒れて顎の骨を砕いてしまった。
注)脚立の天板に立つのは大変危険な行為です。多くの会社で禁止されている不安全行動になりますので、サイズの大きい物を選ぶ必要が有ります。
ヒールを掛けた後、反省から6尺位の脚立を2脚と板を持ってきてウマ足場を作る。脚立を2脚立てて、天板の次の高さの足に板を差し込みそこに乗った。もう一脚欲しかったが見付かったのは2脚のみだった。
そして裂け目に手を差し込み強引に押し開いた。するとそこに何者かが居た。
人1人が余裕で通れるまで広げると裂け目が震えだし、嫌な予感がした。すると収縮を開始したのだ。慌てて裂け目に半身を突っ込むと、その者の体を掴んで強引に引っ張った。
間一髪だった。その者の足が裂け目から出た途端に裂け目が消えた。丁度日付が変わった時の事だ。
慌てて引き抜いたものだから、勢い余ってしまい、脚立ごと倒れてしまい体をしこたま打ち付けた。また、引っ張って裂け目から引き抜いている途中に、何かが唇に触れた。その者の唇が触れたのだと知るのは後の事だ。
引き抜いた者ともつれ合い、その様子を見ていたシスティーナがキャッと短く悲鳴を上げた。
トニーは覆い被さられている者を退けようと押したが、柔らかな感触が手に伝わる。ついついモミモミする。これはどう考えても胸だ。つまりこれは女性だ。柔らかいが張りのある至高の感触。若い女性だろう。甘く心地よい匂いもする。そしてその髪が鼻孔をくすぐる。
「ソロソロ揉むのを止めてもらえないだろうか?君は確かおっぱい星人だったか?」
慌ててその場を飛び退く。
その甘美な声には聞き覚えがあった。
トニーは涙を流した。
目の前の女性はトニーより5Cm程低いが大柄な女性だが、スラッとしていてスタイル抜群だ。栗色の肩までの髪と、優しそうな柔らかな顔立ち。丸顔で可愛らしい系の美女だ。虫も殺せぬ優しい雰囲気がするが、その性質は真逆で苛烈だ。しかし、その見た目を最大限に利用して潜入していた。猫をかぶっていると人畜無害に思われる感じだった。
着ているのはボディーラインがはっきり分かる戦闘用のスーツだ。かなりエロいのだ。システィーナはその格好に顔を赤らめた。
彼女はトニーを立たせると、ニッコリと微笑んだ。トニーもその天使の微笑みに相好を崩すが、いきなりトニーを睨み付けるたと思うと平手打ちをした。
「遅いぞ!全く!777回も掛かりおって!パチンコじゃないのだぞ!よくも私の元で何度も何度も乳繰り合ってくれたな!見せ付けおってからに!」
「あのう?貴女様は?」
「私は女神スラナシスカだ」
「女神様なのですね!初めまして。システィーナと申します」
「分かっておる。この阿呆のお陰で性感帯やらホクロの位置までな」
「どういう事なのですか?」
「おいおい話してやろう。トニー、残りの3人を集めるのだ。集まってから話をして修羅場を作ってやろう!そんな顔をするな。冗談だ。私は君達に助けて貰わねばならぬのだ」
取り敢えずシスティーナとトニーはスラナシスカに気圧され、レイラ、アイハ、キャサリンを叩き起こしに向かったのだった。
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