ざまぁから始まるモブの成り上がり!〜現実とゲームは違うのだよ!〜

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第2章

第93話 システィーナとの再会

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 3人は戦闘態勢でトニーがコアを収納に入れるのを見守っていた。トニーに背中を向ける形で3人が三角形を作る感じで身構える中、トニーはカウントダウンしていた。

「・・・3、2、1、今」

 するとトニーはコアを収納に入れた。コアが消えるとやり直し前と同じようにダンジョンが消え去り、視界が戻ると4人は町の中にいた。

 そこには日常が有った。身構えている3人が恥ずかしくなる位に、町の中を普通に市民が歩いている。

 周りは警戒の兵士がいて、突然ダンジョンの入り口が消えたので戸惑っていた。

 トニーは姫騎士達が警護をしている建物に向かうと、入り口にいた兵に出撃体制を取るように伝え、中に入る。

 警護の者達はトニー達を見て予測より早い為かかなり驚いていたが、どうぞとシスティーナの所へ案内された。

 そしてシスティーナの姿を見るとトニーは駆け出し、システィーナに抱き着き、いきなりキスをした。

 突然の事にシスティーナは驚き、膝に力が入らなくなり、トニーに体を預ける形になった。そして嬉しくて涙が溢れた。

「システィーナ!システィーナ!愛している。生きている!生きているよ!ああああああ!結婚してくれ!」

 状況がよく分からなかったが、突然プロポーズされ、ついはいと返事をしてから泣いた。

 少しして落ち着いてからアイハとレイラも抱き寄せた。

「勿論レイラもアイハも俺の妻になってくれ!君達の要望通り結婚しよう!」

 その様子を見ていたスラナシスカは貸しよ!と呟いていた。
 トニーの奥手さがもどかしく、潜在意識にプロポーズしなきゃ!と強烈に思うように働きかけたのだ。そしてプロポーズの後、城へ急がなきゃ!と働きかけたのだ。

 3人共、トニーの突然の行動に驚きつつも、受諾すると伝えた。

 そして正気に戻ったトニーは自分が何をし、それについて受託された事にえっ!?となったが、はっとなった。

「皆城へ急ぐぞ。城から魔物が湧き出す前に対処しよう!」

 トニーはプロポーズについて先送りにする事にした。つまり取り敢えず逃げる事にしたのだ。

 キャサリンが姫騎士団の隊長に進言し、システィーナを守りながら城へ急ぐ事になった。

 城に着くも、異変が感じられるもまだ魔者が湧き出てはいなかった。

 トニーはシスティーナに城の入口に結界を張るようにお願いし、護衛を残して城の中に入った。

 城の中に入りシスティーナを見て頷き、結界を発動した事を確認してすぐに異変に気が付いた。金属の当たる音や怒声に悲鳴、叫び声が聞こえたのだ。

 トニーは駆け出した。慌てて他の者達が続く。

 謁見の間に入ろうとしたが、トニーはレイラに襟首を掴まれ、後ろに引っ張られた。するとトニーの首のあったところを剣が1振りされた。

 レイラとキャサリンの2人で片腕ずつ切り落とし、アイハの魔法にて首を刎ねた。

 ゴブリンジェネラルだった。

 謁見の間に入ると多くの兵が倒れており、多くの魔者が兵の一団を取囲み、兵の数が減りつつある。トニー達はその先の部屋から来る魔物の相手をし、姫騎士達が兵を囲んでいる魔物と戦い始めたのであった。
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