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第2章
第87話 邂逅
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トニーはジェネラルの背後に回るとその首を一気に刎ねた。するとシスティーナの体を穢していたジェネラルは霧散して消えていった。
トニーはシスティーナを抱きしめ、泣き叫んだ。
するとトニーの周りにドサッ!ドサッ!と何もない空間から女性が次々と落ちてきた。そしてそのうちの1人がトニーにぶつかった。
「くぅ!まさか貴女が!やられた!」
トニーはこの場にシスティーナの遺体を残せないので収納に入れて、その女性に向き合った。本能が告げた。システィーナの為にも今は彼女の事が優先すると。
あり得なかった。神々しい女性達がそこにいたからだ。人ではないとひと目で分かった。
その女性達は魔物と戦い始めたが、「そんな、力が!」と唸り次々に魔物に組み伏せられ、犯され始めようとしていた。レイラ、アイハ、キャサリンが助けていった。
トニーもぶつかった女性を取り敢えず守っており、先程現れた女性達を一箇所に集め、レイラ達に守るよう伝えた。
「あんた達は何者だ?」
「君はトニー、いや篠木 弓弦だね?」
「おい、待て!なんで誰にも話していない名が今そこで出る?」
「私が君の担当官のスラナシスカだ。召喚された君を見守ってきた」
スラナシスカはトニーの胸元にあるペンダントを掴み状態を確認した。
「まだチャンスはあるね。トニー君、やり直す前に元凶を把握し、やり直した時に対処するんだ。だからまだそれを使うな。先程の女性と再び会いたいだろう?」
トニーにペンダントを返した。
「何なんだよこれは?」
「一度だけだけどやり直しができる。使った後に意識が戻るとそれは砕け散る。ただ強く願うだけだ。何をする為にやり直したいかをだ。その為に国王経由でそれを君に渡した」
「俺はシスティーナが生きていて欲しい。その為なら何でもする!」
「可能だよ。但し、それをした後に私に報告をしろ。しなければ同じ事を繰り返し、次はもうない。私は女神の1人だ」
「あんたのいう事を聞くよ。何をすれば良い?」
トニーはその存在感に気圧された。
他にも6人の女神がいて、スラナシスカが説明をしていったが、他の6人は狼狽えていた。
スラナシスカの話はこのような内容だ。
天界にある転移を司る部署へ、内偵捜査の為に公安のような所から派遣されたと。途端に残りの者も私もだとなり、証拠を出していた。先日の賭けも、スラナシスカは内偵対象に賭けを持ち掛けるように伝えて賭けさせるようにいわれ、この6人に話を持ち掛けた。
この6人は6人で、不正をする元締から話を持ち掛けられたら、話に乗って賭けをし、その次の時に元締めを現行犯で捕らえると言われていたと話した。尻尾を中々掴ませないから、貴女には囮をお願いすると。
6人は他に潜入捜査をしている者がいるとは知らなかった。
トニーがスラナシスカにお願いされたのは元凶を調査し、やり直し後スラナシスカを呼び出し、元凶についてと今から言う事を告げて欲しいと。
首謀者はターミスで、賭けをした6人の女神はハメられた監察官だと。それらを話してくれたら、天界を押さえるし、そうしないとトニー達が殺されると。それと自分がトニーの言う事を信じる為と、呼び出すのに必要な符号。
スラナシスカ達はジュータスクを逮捕したが、その身をターミスに引き渡しに行った時にハメられたと漸く分かった。
スラナシスカは6人については、先日の名誉挽回の機会を与える為に、6人を引き連れてジュータスクを逮捕せよと言われたのだ。しかし、ジュータスクを引き渡した時に、先日の規則違反により力を剥奪し、人界に落とすと言われ落とされたのだと。その為にわざわざ軽微な規則違反をさせあい、賞罰を与えていた。6人とスラナシスカには潜入捜査の為にする事だから、実際の評価には響かないと誓うと言われ信じていた。実際は人界に落とす為の布石だったのだ。人界に落とす時のタミースが発した最後の言葉が脳裏に浮かぶ。結界に閉じ込められ、下界に落ちるまでの間に悔しがる顔を見る為にわざわざ話していたのだ。この世界にさらなる悲劇を与え、担当神がもっと強い勇者をと望む時、己がこの世界の担当神を支配できる。スラナシスカ達と勇者トニーはその為の贄として必要で、ジュータスクはスケープゴートとして全ての罪を被ってもらう。実行は今だが、自分が着任前から傀儡にしてきたジュータスクを、いよいよ使うのだと。
スラナシスカはトニーに信じられないかもだがと伝え、この脅威を乗り切り、首謀者を捕えた暁には褒美を与えると伝えた。トニーに首輪を渡したのはスラナシスカの秘策だった。ジュータスクが黒幕ではない事は分かっていたが、影で操っている者の正体が掴めなかったのだ。ターミスよりも古い者が内偵対象だった。まさか内偵を依頼してきた人物が首謀者とは思わなかったのだ。
トニーはスラナシスカの話に嘘偽りが無いと理解できていた。導き手の能力でもある。それとシスティーナと再び会える為にもスラナシスカを助けなければならないと魂が感じていたのだ。
トニー達は女神達を守りつつ、城へ向かう。尤も半ば崩壊していて、魔物が湧き続けている。スラナシスカによると、城に何かがあると。首謀者を捉えても、異常事態の発生源をなんとかしないと駄目だと。それを確かめる為に1番怪しい城へ向かうと言われたのであった。
トニーはシスティーナを抱きしめ、泣き叫んだ。
するとトニーの周りにドサッ!ドサッ!と何もない空間から女性が次々と落ちてきた。そしてそのうちの1人がトニーにぶつかった。
「くぅ!まさか貴女が!やられた!」
トニーはこの場にシスティーナの遺体を残せないので収納に入れて、その女性に向き合った。本能が告げた。システィーナの為にも今は彼女の事が優先すると。
あり得なかった。神々しい女性達がそこにいたからだ。人ではないとひと目で分かった。
その女性達は魔物と戦い始めたが、「そんな、力が!」と唸り次々に魔物に組み伏せられ、犯され始めようとしていた。レイラ、アイハ、キャサリンが助けていった。
トニーもぶつかった女性を取り敢えず守っており、先程現れた女性達を一箇所に集め、レイラ達に守るよう伝えた。
「あんた達は何者だ?」
「君はトニー、いや篠木 弓弦だね?」
「おい、待て!なんで誰にも話していない名が今そこで出る?」
「私が君の担当官のスラナシスカだ。召喚された君を見守ってきた」
スラナシスカはトニーの胸元にあるペンダントを掴み状態を確認した。
「まだチャンスはあるね。トニー君、やり直す前に元凶を把握し、やり直した時に対処するんだ。だからまだそれを使うな。先程の女性と再び会いたいだろう?」
トニーにペンダントを返した。
「何なんだよこれは?」
「一度だけだけどやり直しができる。使った後に意識が戻るとそれは砕け散る。ただ強く願うだけだ。何をする為にやり直したいかをだ。その為に国王経由でそれを君に渡した」
「俺はシスティーナが生きていて欲しい。その為なら何でもする!」
「可能だよ。但し、それをした後に私に報告をしろ。しなければ同じ事を繰り返し、次はもうない。私は女神の1人だ」
「あんたのいう事を聞くよ。何をすれば良い?」
トニーはその存在感に気圧された。
他にも6人の女神がいて、スラナシスカが説明をしていったが、他の6人は狼狽えていた。
スラナシスカの話はこのような内容だ。
天界にある転移を司る部署へ、内偵捜査の為に公安のような所から派遣されたと。途端に残りの者も私もだとなり、証拠を出していた。先日の賭けも、スラナシスカは内偵対象に賭けを持ち掛けるように伝えて賭けさせるようにいわれ、この6人に話を持ち掛けた。
この6人は6人で、不正をする元締から話を持ち掛けられたら、話に乗って賭けをし、その次の時に元締めを現行犯で捕らえると言われていたと話した。尻尾を中々掴ませないから、貴女には囮をお願いすると。
6人は他に潜入捜査をしている者がいるとは知らなかった。
トニーがスラナシスカにお願いされたのは元凶を調査し、やり直し後スラナシスカを呼び出し、元凶についてと今から言う事を告げて欲しいと。
首謀者はターミスで、賭けをした6人の女神はハメられた監察官だと。それらを話してくれたら、天界を押さえるし、そうしないとトニー達が殺されると。それと自分がトニーの言う事を信じる為と、呼び出すのに必要な符号。
スラナシスカ達はジュータスクを逮捕したが、その身をターミスに引き渡しに行った時にハメられたと漸く分かった。
スラナシスカは6人については、先日の名誉挽回の機会を与える為に、6人を引き連れてジュータスクを逮捕せよと言われたのだ。しかし、ジュータスクを引き渡した時に、先日の規則違反により力を剥奪し、人界に落とすと言われ落とされたのだと。その為にわざわざ軽微な規則違反をさせあい、賞罰を与えていた。6人とスラナシスカには潜入捜査の為にする事だから、実際の評価には響かないと誓うと言われ信じていた。実際は人界に落とす為の布石だったのだ。人界に落とす時のタミースが発した最後の言葉が脳裏に浮かぶ。結界に閉じ込められ、下界に落ちるまでの間に悔しがる顔を見る為にわざわざ話していたのだ。この世界にさらなる悲劇を与え、担当神がもっと強い勇者をと望む時、己がこの世界の担当神を支配できる。スラナシスカ達と勇者トニーはその為の贄として必要で、ジュータスクはスケープゴートとして全ての罪を被ってもらう。実行は今だが、自分が着任前から傀儡にしてきたジュータスクを、いよいよ使うのだと。
スラナシスカはトニーに信じられないかもだがと伝え、この脅威を乗り切り、首謀者を捕えた暁には褒美を与えると伝えた。トニーに首輪を渡したのはスラナシスカの秘策だった。ジュータスクが黒幕ではない事は分かっていたが、影で操っている者の正体が掴めなかったのだ。ターミスよりも古い者が内偵対象だった。まさか内偵を依頼してきた人物が首謀者とは思わなかったのだ。
トニーはスラナシスカの話に嘘偽りが無いと理解できていた。導き手の能力でもある。それとシスティーナと再び会える為にもスラナシスカを助けなければならないと魂が感じていたのだ。
トニー達は女神達を守りつつ、城へ向かう。尤も半ば崩壊していて、魔物が湧き続けている。スラナシスカによると、城に何かがあると。首謀者を捉えても、異常事態の発生源をなんとかしないと駄目だと。それを確かめる為に1番怪しい城へ向かうと言われたのであった。
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