ざまぁから始まるモブの成り上がり!〜現実とゲームは違うのだよ!〜

KeyBow

文字の大きさ
上 下
73 / 117
第2章

第73話 再びコア

しおりを挟む
 王都には先触れを出していた事も有り、1時間程前に騎士団の迎えが有った。合流した時にドアを開けてきた騎士はプンスカだった。因みに付き合うに当たり、4人で話し合い決めた事がある。それは公の場を除き、名前は各々トニー、システィーナ、レイラ、アイハと呼び捨てだと。

「姫様!無事でよかったですぅ!もう酷いですよぉ!冒険者を護衛にして私達を置いてきぼりだなんてぇ!」

 声から女のようだ。兜をかぶっているから顔はよくわからないが、声や喋り方から若いのかな。

「悪かったわ。もうしないから。ね。」

「本当ですね!次やったら姫様とはいえお仕置きが待っていますからね!」

「こらキャサリン、姫様を困らずでない。姫様、姫騎士団200名にて護衛の任に着きます」

「頼むわね・・・」

「すげー!女騎士団っているんだ!皆女だ!」

「先に入ったのが副団長で、後から来たのが団長よ。副団長は剣の腕ならレイラと良い勝負が出来るわ。団長より強いの。でも性格がね・・・」


「あぁ・・・残念さん?」

「なのよ。あの子達は私の親衛隊なの」

「置いてきちゃったんだ?」

「ええ。面倒くさいのよ。何より時間が惜しかったのよね」

「立場があるとは思うけどさ、流石に親衛隊を置いてきたのは可哀想かな。謝ってあげた方が良いような?」

「いいのよ。いつもの事だから」

 俺はジト目をした。

「は、反省しているのよ。でも今回だけは本当に時間が無かったの」

「因みにシスティーナって腕っぷしは?」

「まるで無いわよ。でもね、矢は当たらないのよ。だからメイドに扮して町に行っていたの」

「これからは護衛を付けようね。影の人以外でだよ」

「知っていたの?」

「ほら、あの時もアースウォールの上から様子を伺っていた人がいたからさ」

「流石に私が見込んだだけはあるわね。いつもちらちらと胸ばかり気にしていると思っていたけど、気の所為かしら?」

 俺はオロオロとしてしまった。気付かれていたのかと・・・確かにたまにチラ見はしていたけど、ガン見はしていない筈!?筈だぞ?

「システィーナ、トニーが困っていますよ。年頃の男の子がシスティーナの胸に興味を持たない方が心配よ」

「今更よ。そんなの皆知っているでしょ。ほら、前を歩いているとお尻に視線を感じない?気が付いていないと思っているのよ」

 ?おかしい。俺は尻は見ないぞ?脚なら見るが。これはハッタリだな!

「レイラ、ちょっと待て!俺は脚は見ても、尻は見ないぞ?適当な事を言っているだろう?お前ら俺をからかって楽しんでいるだろ?そんなに見られたいのならガン見してやるぞ!」

 3人はヒィーと唸りながら胸を隠すようにしていた。

「ほらレイラ、トニーが怒るって言ったじゃない。他の男共より胸を見ている時間は短いのだからからかっちゃ駄目よ!メっ!」

「あっ!システィーナ、ひっどーい!」

 どうやら俺のおっぱいガン見疑惑は晴れたようだ。見てるけど。

 よし!乗り切った。

「トニー、危なかったわねぇ。システィーナの胸をガン見していたのがバレなくて良かったね」
 
「なんで分かったんだろうね。こっそり見ていたのにさ」

「フフフ」

 俺はやられた!と思った。アイハの誘導尋問に引っ掛かった。

「やっぱりトニーは胸ばかり見ていたのね」

「胸を見て何が悪い?それとも公然の場でモミモミされたいの?されたいならやるぞー」

「キャートニーが乱心したー」

 賑やかな馬車の様子に姫騎士団のメンバーは羨ましがっていた。

 そうこうしていると、無事に王都に着き、一路城へまっしぐらだった。

 城に着くとそのまま会議室に通され、国王夫妻に出迎えられた。

「お久し振りです陛下」

「トニー君、いずれ義理の息子となるのだろう?今のように身内だけの場で堅苦しい挨拶はいらないぞ」

「しかし、家臣の方々が・・・」

「こ奴らも主と同じで堅苦しい挨拶のいらぬ者達だ。堅苦しく挨拶をするのは謁見の間にいる時のみだ。疲れている所悪いが、早速ダンジョンコアを見せて欲しい」

「はい。陛下。それではここで良いですか?」

 ドサッ!そこに先日のと瓜二つのコアを出した。

 7名いた家臣一同が見て回る。

「聞いてはいましたが、先日のと同じですな」

「トニーよ。そなたに子爵の爵位を授ける。但し、領地は無い故男爵を飛ばす」

「えっと。それってどれ位偉いんですか?」

 皆の呆れ顔と、ジト目が痛かった・・・
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク 普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。 だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。 洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。 ------ この子のおかげで作家デビューできました ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが

最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした

服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜 大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。  目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!  そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。  まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!  魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」 その天使の言葉は善意からなのか? 異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか? そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。 ただし、その扱いが難しいものだった。 転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。 基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。 ○○○「これは私とのラブストーリーなの!」 主人公「いや、それは違うな」

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた

佐藤醤油
ファンタジー
 貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。  僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。  魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。  言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。  この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。  小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。 ------------------------------------------------------------------  お知らせ   「転生者はめぐりあう」 始めました。 ------------------------------------------------------------------ 注意  作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。  感想は受け付けていません。  誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います

しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

処理中です...