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第1章
第69話 勘違いからの切腹
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食事の後、アイハとレイラがジャンケンをしていたが、俺はシスティーナ様とレイラに肩を貸され部屋に戻った。ヒールを使ったが、落ちた体力が直ぐに戻るでもなく、トボトボと歩く。正直辛い。くぅと唸って歯を食いしばり、手は何かをギュッと握りながら歩いていた。気の所為か2人が痛がっていたが、俺はそれどころではなく、鷲掴みにしているのが胸だと気が付かなかった。
部屋に戻り、俺は謝ろうとしたんだけど、レイラに止められた。お互い様だからと。呪いを掛けられた後の事を聞いたが、俺はどうやら時の人となっているらしい。2人にした黒歴史は直ぐに教えられず、ダンジョン絡みの事を話してくれたのだ。
先程の事があり、俺は恥ずかしかった。
「ごめん。下の世話をずっとしてくれていたって?」
「あんたは何も分かっていないのね!謝られても仕方がないわよ。こんな時はありがとうって言うもんでしょ!」
「う、うん。レイラ、アイハ、ありがとう!」
「そうよ!そういえば良いのよ。それよりさっきのは何よ!下の世話をしているんだから大人しく寝ているべきでしょ!何を起っきしているのよ!起っきしているのを初めて見たけど、グロいのね」
システィーナとアイハを見ると生暖かい目で見られた。
「ひょっとして3人に見られたの?」
3人はニンマリする。
取り敢えず話題を変えなきゃと、システィーナに向いた。
「所でさも当たり前のようにいますが、何故システィーナ様が?ここに?」
「あら連れないわね。もう唇を重ねた相手なのよ。他人行儀じゃなく、システィーナで良いわよ」
「えっ?」
「覚えていないの?私、この唇が殿方の唇に触れたのは初めてなのよ。責任を取って頂けないかしら?」
俺は血の気が引いた。覚えがない。しかし、嘘を言ってはいない。それだけは分かる。
俺は土下座をした。
皆驚いていた。
「システィーナ様にとんでもない事を!腹を切って詫びます」
俺は咄嗟にナイフを出し、腹に突き刺せ・・・なかった。止められたのだ。
「何をしているのよ!馬鹿じゃないの!」
「システィーナ様を汚したんだろ?呪いを掛けられたとはいえ、男として許される事ではないじゃないか!俺なんて死んだ方が良いんだ」
俺はまだ精神的に不安定だった。
「こら!勝手に人の事を犯されたように言わないの!まだ清い乙女よ!」
「えっ?どういう事?俺がシスティーナ様を襲ったんじゃ?」
「違うの。君が薬を飲めなくて、3人で口移しで、水を飲ませていたの。ごめんなさい。勘違いさせたのね」
俺はホッとした。だが、急激に恥ずかしくなり布団に包まった。
混乱していて、俺には消化する時間が必要だった。3人が交代交代で看病するとなり、システィーナの時にここにいる経緯を話してくれた。何故かずっと手を握ってくれていたようで、意識を失い、目覚めると誰かが手を握っていた。
翌日から少しずつ歩き始め、一週間程で体力が元にとは言わないが、それでもかなり戻っていた。
それと、その後は新たなダンジョンが出る気配もなく、今後の話となった。取り敢えずシスティーナを王都に送らないとと、俺は回復次第国王陛下に顛末を話す事になっていた。
そして国王から王都に居を移さないかと誘われていた。
「レイラ、アイハ、俺は王都に移り住まなきゃならないと思う。2人はどうする?」
「あんたそれ、本気で言っているの?」
「うん。流石に国王陛下から乞われたんだから断れないよね」
「馬鹿!私達に一緒に来いとなぜ言わないのよ?」
「だってアイハはこの町の出身者だし、レイラも折角この町に馴染んでいるのに、俺の都合で慣れ親しんだ町を離れさせる訳にはいかないよ」
「馬鹿なの?私達はその程度なの?私達は命を預けた仲間じゃないの?一言一緒に来いって言えないの?俺についてこい!って位言いなさいよ!それとも私達と一緒は嫌なの?」
「いいの?」
「トニーさんは乙女心を分かっていないのね。勿論ついていきますよ」
「その、俺と一緒に王都に行って欲しい」
はい!と2人は二つ返事をしたが、3人共にヘタレ!と呟いたのであった。
部屋に戻り、俺は謝ろうとしたんだけど、レイラに止められた。お互い様だからと。呪いを掛けられた後の事を聞いたが、俺はどうやら時の人となっているらしい。2人にした黒歴史は直ぐに教えられず、ダンジョン絡みの事を話してくれたのだ。
先程の事があり、俺は恥ずかしかった。
「ごめん。下の世話をずっとしてくれていたって?」
「あんたは何も分かっていないのね!謝られても仕方がないわよ。こんな時はありがとうって言うもんでしょ!」
「う、うん。レイラ、アイハ、ありがとう!」
「そうよ!そういえば良いのよ。それよりさっきのは何よ!下の世話をしているんだから大人しく寝ているべきでしょ!何を起っきしているのよ!起っきしているのを初めて見たけど、グロいのね」
システィーナとアイハを見ると生暖かい目で見られた。
「ひょっとして3人に見られたの?」
3人はニンマリする。
取り敢えず話題を変えなきゃと、システィーナに向いた。
「所でさも当たり前のようにいますが、何故システィーナ様が?ここに?」
「あら連れないわね。もう唇を重ねた相手なのよ。他人行儀じゃなく、システィーナで良いわよ」
「えっ?」
「覚えていないの?私、この唇が殿方の唇に触れたのは初めてなのよ。責任を取って頂けないかしら?」
俺は血の気が引いた。覚えがない。しかし、嘘を言ってはいない。それだけは分かる。
俺は土下座をした。
皆驚いていた。
「システィーナ様にとんでもない事を!腹を切って詫びます」
俺は咄嗟にナイフを出し、腹に突き刺せ・・・なかった。止められたのだ。
「何をしているのよ!馬鹿じゃないの!」
「システィーナ様を汚したんだろ?呪いを掛けられたとはいえ、男として許される事ではないじゃないか!俺なんて死んだ方が良いんだ」
俺はまだ精神的に不安定だった。
「こら!勝手に人の事を犯されたように言わないの!まだ清い乙女よ!」
「えっ?どういう事?俺がシスティーナ様を襲ったんじゃ?」
「違うの。君が薬を飲めなくて、3人で口移しで、水を飲ませていたの。ごめんなさい。勘違いさせたのね」
俺はホッとした。だが、急激に恥ずかしくなり布団に包まった。
混乱していて、俺には消化する時間が必要だった。3人が交代交代で看病するとなり、システィーナの時にここにいる経緯を話してくれた。何故かずっと手を握ってくれていたようで、意識を失い、目覚めると誰かが手を握っていた。
翌日から少しずつ歩き始め、一週間程で体力が元にとは言わないが、それでもかなり戻っていた。
それと、その後は新たなダンジョンが出る気配もなく、今後の話となった。取り敢えずシスティーナを王都に送らないとと、俺は回復次第国王陛下に顛末を話す事になっていた。
そして国王から王都に居を移さないかと誘われていた。
「レイラ、アイハ、俺は王都に移り住まなきゃならないと思う。2人はどうする?」
「あんたそれ、本気で言っているの?」
「うん。流石に国王陛下から乞われたんだから断れないよね」
「馬鹿!私達に一緒に来いとなぜ言わないのよ?」
「だってアイハはこの町の出身者だし、レイラも折角この町に馴染んでいるのに、俺の都合で慣れ親しんだ町を離れさせる訳にはいかないよ」
「馬鹿なの?私達はその程度なの?私達は命を預けた仲間じゃないの?一言一緒に来いって言えないの?俺についてこい!って位言いなさいよ!それとも私達と一緒は嫌なの?」
「いいの?」
「トニーさんは乙女心を分かっていないのね。勿論ついていきますよ」
「その、俺と一緒に王都に行って欲しい」
はい!と2人は二つ返事をしたが、3人共にヘタレ!と呟いたのであった。
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