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第1章
第9話 報告
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合法ロリっ子は急にあっ!と唸った。
「ごめんよ。君、ボクの事を知らないよね?ボクはこの町の便利屋ギルトのギルドマスターをやっているペンリスって言うんだ。君は?」
「これはご丁寧に。訳有って冒険者としてやっていこうと思っているしがないボッチのトニーです。その、失礼な事を聞きますが、見た目の年齢とは違いますよね?俺より年下に見えますが、ギルドマスターをしているからには年上ですよね?年齢は聞きませんが」
「うん。ボクの種族は人から見たら幼く見えるんだ。女性に年齢を聞くのはどうかと思うけど、確かに君よりは10は上の筈だよ。さて、死亡者が出たんだって?状況は道中聞くから、死体の有る所まで案内する事は出来るかな?」
「構いませんが、ただ、俺の体力がもう尽きていて、とてもではないですが歩けないですよ」
「うん。分かっているよ。馬車を出すから。死体が残っていれば可能ならギルドで回収するんだよ。確認できたら依頼扱いにするよ」
「えっと、埋めましたよ。だから掘り起こさないとかな」
「あれ?仲間がいたの?」
「いえ。俺一人ですよ」
「どうやって埋めたの?」
「どうと言われても、土魔法で穴を掘って埋めただけですが、それがどうかしました?」
「君ねぇ。魔法を使える人は貴重なんだよ。でも、埋めたのなら獣には食べられていないね。うんうん。さあ行こうか」
ギルドマスターはロビーに向かうが、俺についてこいと言う。
「は~い!注目!えっと、ロイ君とナリク君が亡くなったそうです。死体を回収しにいくので、同行者を求めます!勿論お金は少しだけど出すよ!」
女が一人手を上げた。
「新人ちゃんだね?」
「先程登録したばかりで、講習は明日なので、まだ講習を受けてはいませんが可能でしょうか?」
「勿論OKだよ!講習の後に依頼扱いにしておくよ。じゃあ裏に馬車を用意するからそっちに行っていてね!」
「あのう、さっき俺がぶつかった子なんです。その、ギルマスから謝ってくれませんか?」
「何が有ったんだぃ?」
「さっき貴女の所為で俺は上から落ちたじゃないですか!その時に彼女にぶつかり、胸を触ってしまって平手打ちを食らったんですよ」
「あははは。あっごめん。笑い事じゃないよね。うん、そだねー。分かったよ!ボクが話しておくよ」
俺はよくわからないまま、今朝埋葬した冒険者を掘り起こすのに、道案内をさせられる事になった。
まあ、所持金が殆ど無いから少しでもお金を得られれば幸いだが。
馬車2台にて向かうが、勿論俺は先頭の馬車の御者席に座り、御者の者に案内をする。
先程ちらっと見えたが、あの美少女はギルドマスターと後ろの馬車に乗っていた。
女性はその美少女とギルドマスターの2名で、先頭の馬車には男が5人乗っていた。
少女と言っても15歳前後だろう。
この世界にはあれ程の綺麗な娘が存在するんだなぁと思うも、最悪な出会いをしたなと項垂れる。事故とはいえ胸を触り、あまつさえ揉んでしまい平手打ちを貰った。
ギルマスさん、お願いしやす!
と心の中で呟く。どうかあの子がメインヒロインで、仲良くなれますように!と。
御者によると、一緒に行く冒険者は(掃除人)一人を除いて皆駆け出しだそうだ。町から近いのと死体を掘り起こすのは気の重い作業だ。死体の回収は大概駆け出しの仕事だが、一人だけ中級冒険者が混じっているそうだ。
先程ギルマスが直接お願いしていた人の装備が駆け出しのそれではなかったから彼だろう。
その彼が実質護衛だろう。
俺は御者に目的地の特徴を告げ、少しだけ休ませて貰う事にした。
ステータスを見る為だ。先程出発前に追加でマナポーションを貰ったのでマナがどれだけ回復したかを見たかったが、幸い全回復だ。
そうそう、出発前に少し時間があったので、受付のおっちゃんに魔石を渡して換金をお願いした。帰ったらお金を渡せられるように準備をしておくとの事だが、やはり魔石だった。
あまりにも無知だと変に勘ぐられるだろうからと堂々としていた。
「そうそう、これの換金よろしく。登録したから可能だよね?」
「インプとゴブリンか。分かった。受け取りは後か?」
「今から出掛けるから後にするよ」
「坊主、気を付けろよ」
俺は去りながら後ろ向きに手を挙げて了解とした。
「ごめんよ。君、ボクの事を知らないよね?ボクはこの町の便利屋ギルトのギルドマスターをやっているペンリスって言うんだ。君は?」
「これはご丁寧に。訳有って冒険者としてやっていこうと思っているしがないボッチのトニーです。その、失礼な事を聞きますが、見た目の年齢とは違いますよね?俺より年下に見えますが、ギルドマスターをしているからには年上ですよね?年齢は聞きませんが」
「うん。ボクの種族は人から見たら幼く見えるんだ。女性に年齢を聞くのはどうかと思うけど、確かに君よりは10は上の筈だよ。さて、死亡者が出たんだって?状況は道中聞くから、死体の有る所まで案内する事は出来るかな?」
「構いませんが、ただ、俺の体力がもう尽きていて、とてもではないですが歩けないですよ」
「うん。分かっているよ。馬車を出すから。死体が残っていれば可能ならギルドで回収するんだよ。確認できたら依頼扱いにするよ」
「えっと、埋めましたよ。だから掘り起こさないとかな」
「あれ?仲間がいたの?」
「いえ。俺一人ですよ」
「どうやって埋めたの?」
「どうと言われても、土魔法で穴を掘って埋めただけですが、それがどうかしました?」
「君ねぇ。魔法を使える人は貴重なんだよ。でも、埋めたのなら獣には食べられていないね。うんうん。さあ行こうか」
ギルドマスターはロビーに向かうが、俺についてこいと言う。
「は~い!注目!えっと、ロイ君とナリク君が亡くなったそうです。死体を回収しにいくので、同行者を求めます!勿論お金は少しだけど出すよ!」
女が一人手を上げた。
「新人ちゃんだね?」
「先程登録したばかりで、講習は明日なので、まだ講習を受けてはいませんが可能でしょうか?」
「勿論OKだよ!講習の後に依頼扱いにしておくよ。じゃあ裏に馬車を用意するからそっちに行っていてね!」
「あのう、さっき俺がぶつかった子なんです。その、ギルマスから謝ってくれませんか?」
「何が有ったんだぃ?」
「さっき貴女の所為で俺は上から落ちたじゃないですか!その時に彼女にぶつかり、胸を触ってしまって平手打ちを食らったんですよ」
「あははは。あっごめん。笑い事じゃないよね。うん、そだねー。分かったよ!ボクが話しておくよ」
俺はよくわからないまま、今朝埋葬した冒険者を掘り起こすのに、道案内をさせられる事になった。
まあ、所持金が殆ど無いから少しでもお金を得られれば幸いだが。
馬車2台にて向かうが、勿論俺は先頭の馬車の御者席に座り、御者の者に案内をする。
先程ちらっと見えたが、あの美少女はギルドマスターと後ろの馬車に乗っていた。
女性はその美少女とギルドマスターの2名で、先頭の馬車には男が5人乗っていた。
少女と言っても15歳前後だろう。
この世界にはあれ程の綺麗な娘が存在するんだなぁと思うも、最悪な出会いをしたなと項垂れる。事故とはいえ胸を触り、あまつさえ揉んでしまい平手打ちを貰った。
ギルマスさん、お願いしやす!
と心の中で呟く。どうかあの子がメインヒロインで、仲良くなれますように!と。
御者によると、一緒に行く冒険者は(掃除人)一人を除いて皆駆け出しだそうだ。町から近いのと死体を掘り起こすのは気の重い作業だ。死体の回収は大概駆け出しの仕事だが、一人だけ中級冒険者が混じっているそうだ。
先程ギルマスが直接お願いしていた人の装備が駆け出しのそれではなかったから彼だろう。
その彼が実質護衛だろう。
俺は御者に目的地の特徴を告げ、少しだけ休ませて貰う事にした。
ステータスを見る為だ。先程出発前に追加でマナポーションを貰ったのでマナがどれだけ回復したかを見たかったが、幸い全回復だ。
そうそう、出発前に少し時間があったので、受付のおっちゃんに魔石を渡して換金をお願いした。帰ったらお金を渡せられるように準備をしておくとの事だが、やはり魔石だった。
あまりにも無知だと変に勘ぐられるだろうからと堂々としていた。
「そうそう、これの換金よろしく。登録したから可能だよね?」
「インプとゴブリンか。分かった。受け取りは後か?」
「今から出掛けるから後にするよ」
「坊主、気を付けろよ」
俺は去りながら後ろ向きに手を挙げて了解とした。
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