エラーから始まる異世界生活

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第2章

鍾乳洞

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 そこにあるドローンについて、新たに出したドローンと比べて見るもやはり同型のようだ。

 水樹にその場は任せ、アトランジェと、この場の代表と他の場所を見て回る。どこも似たような状況で、食料はあまり日光を必要としない物で何とかしているそうだ。

 色々分かった。奴らは突如襲って来て、無慈悲に殺していった。平和な種族で、武術も己の心を鍛えるのが目的で、倒すような敵はいない。精々野生の生物を倒すのに役に立つ。

 電気はないが、江戸時代位の技術レベルで、一部の子供達は機械について詳しかった。なので頭の良い子が中心になり、何とか倒したドローンを手動で使えるようにし、時折撃ち落としては戦力を増やしていったそうだ。

 最初のもそうだが、いくつか回ったのは偵察や迎撃をする基地のようで、比較的大きな子がいた。

 もっと小さい子や、力のない者は地下にいるそうで、俺達は案内された。

 入食った洞窟を抜けると、驚いた事に開けた空間があった。
 秋芳洞を彷彿とさせる鍾乳洞だ。

 小さな子が走り回っており、小学校低学年位の子達が世話をしている感じだ。

 大人はいるのはいたが、寝たきりだ。戦いで傷付き、手足がなく衛生状態が悪い環境で多くの者が亡くなったと。

 真っ先に向かったのは病院スペースだった。薬もなく、寝かせて死ぬのを待つ状況だった。

 この地方の生き残りの大半がこの鍾乳洞に逃げ込んでいるのだとか。

 アトランジェに病人や怪我人を治すからと、案内させたのだ。

 精々数名かと思ったのだが、数百名がいたので驚いた。
 リーダーもいたが、ドローンの襲撃で目を失い、脚もやられていた。

 怪我から段々弱っているが、彼が皆をまとめてこの鍾乳洞に導いたらしい。

 命を削る事になっていたが、病床で指示を出していたらしい。
 数少ない大人だ。彼がいた集落では、子供達を逃がす時にリーダーシップを取る者がいなければ無駄になると分かっており、一部の子供の転送を見送ってまで無理矢理転送したらしい。

 先ずはリーダーの存在が大事だからと俺はこの男を治した。
 欠損修復をし、ヒールを使う。程なくして立ち上がれるようになり、アトランジェが相手をしてくれた。それから重症者を中心に欠損修復とヒールを使い、命の危険があるものはもういない状況にまで出来ていた。

 本当はリーダと話したかったが、先ずは人命が一番大事だからと、俺は倒れるまで治療を続けるのであった。
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