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第2章
ここは?
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どれ位の間気絶していたのだろうか?俺は意識を取り戻した時になにか柔らかい感触があり、イリーナに覆いかぶさるようにしている事に気が付いた。
とりあえず生きていて怪我をしている様子はないまだ意識を手放したままだが。
それと今いるのは外だしかも見たことのないような出来である周りを見ると他の妻たちの気配がしない。
そして愕然とすることに気がつくダンジョンに一緒に入った者たちの気配が少し離れたところからはするが他の妻達、つまりナンシー達の気配が全くしない。ただ、ステータスを見ると、隷属契約者の欄に全員の、勿論イリーナ以外の名がある事が確認できた。
全員に念話を送るも反応がない。
まだ気絶しているのだろう。それともう確信をしているが、気配からして少なくともナンシー達は念話のできる距離にはいない。
それと屋敷どころか、どこにもゲートを出せなかった。
ヒナタ達のいる世界に飛ばされた時と同じだ。但し、俺の側には一人しかいない。
アトランジェ達は違う。彼女達と同じ人数の気配からして、ダンジョン攻略組と判断するのが自然だ。
けばいは分かるが、誰とまでは分からないが、まずは気配を感じる者達と合流しなければならない。
それとイリーナを見て驚いた。彼女に残された時間は殆どない。約一日なのだ。あと18時間以内に目覚めなければ、同意がないまま刻印を刻まねばならない。流石に想定外だ。だから皆を探すのは取り敢え18時間のタイムリミットがある。しかも今はイリーナを一人にはできない。
シェルターに入れる手も有るが、目覚めた時に一人だとパニックを起こす。揺すったり声を掛けたり、更に頬を叩いても今は目覚めない。勿論キスも試した。
飛ばされる前と違い、胸も上下しているし、なにより体温を感じる。単に気絶しているか、まだ、体に魂が定着していないのか等分からない。
だが、何もしない訳にもいかず、俺はイリーナを抱き上げて空に舞い上がった。
皆散り散りになっているが、取り敢えず10分位飛べば一番近い者がいるところに辿り着く。
本気を出せば3分もあれば行けるが、流石に人一人抱えているので無理だ。
そして先ずは2人目が見付かった。
切り立った崖の上の方に、人一人が辛うじて横になれる岩が飛び出しており、寝返りをすれば落ちるような狭さだ。また、不安定そうで、上からは小石が転げてくる。
そこにいたのは水樹だ。
急ぎ水樹を抱え、両脇に一人づつ抱える形でその場を離れた。取り敢えず地上に向かい降下していたが、目覚めた水樹がパニックを起こした。
意識を取り戻した時に見えたのは、自分が高い所にいて、手足が硬い所にないからだ。
「落ち着け。俺が抱えているから大丈夫だ。今から安全なところに移るから」
「ご、ごめんなさい。一体何が?」
「分からない。ダンジョンアタック組の人数しか気配を感じない。それよりも先ずは散り散りになっているから、合流が先だ」
「うん。分かったわ」
それからは大人しくしてくれた。
地上に降りるとあまり良くない場所なので、先程俺が飛ばされた場所にゲートを出し、そこにシェルターを出した。
また、シェルターの入り口に出したベッドにイリーナを寝かせた。
「悪いがイリーナの世話を頼むよ。俺もよく分からない。ドア番も水樹にお願いをするしかない。俺はイリーナを抱きかかえていたから一緒にいたようだ。それと、彼女が起きたら残りの寿命が一日を切っているから、もし生きながらえたいなら俺が刻印の儀をするしかないと。別の手段は俺にはない。イリーナに有れば別だが」
「分かったわ。皆の事をお願いね」
「じゃあ近くの気配から順に向かうよ」
そうして俺は次の者の所に向かうのであった。
奴隷勇者の転生物語
も宜しくお願いします。
3/7 12時現在HOTランクアップ 38位
ブクマをして頂けると幸いです。
URLです
https://www.alphapolis.co.jp/novel/440688029/143603834
とりあえず生きていて怪我をしている様子はないまだ意識を手放したままだが。
それと今いるのは外だしかも見たことのないような出来である周りを見ると他の妻たちの気配がしない。
そして愕然とすることに気がつくダンジョンに一緒に入った者たちの気配が少し離れたところからはするが他の妻達、つまりナンシー達の気配が全くしない。ただ、ステータスを見ると、隷属契約者の欄に全員の、勿論イリーナ以外の名がある事が確認できた。
全員に念話を送るも反応がない。
まだ気絶しているのだろう。それともう確信をしているが、気配からして少なくともナンシー達は念話のできる距離にはいない。
それと屋敷どころか、どこにもゲートを出せなかった。
ヒナタ達のいる世界に飛ばされた時と同じだ。但し、俺の側には一人しかいない。
アトランジェ達は違う。彼女達と同じ人数の気配からして、ダンジョン攻略組と判断するのが自然だ。
けばいは分かるが、誰とまでは分からないが、まずは気配を感じる者達と合流しなければならない。
それとイリーナを見て驚いた。彼女に残された時間は殆どない。約一日なのだ。あと18時間以内に目覚めなければ、同意がないまま刻印を刻まねばならない。流石に想定外だ。だから皆を探すのは取り敢え18時間のタイムリミットがある。しかも今はイリーナを一人にはできない。
シェルターに入れる手も有るが、目覚めた時に一人だとパニックを起こす。揺すったり声を掛けたり、更に頬を叩いても今は目覚めない。勿論キスも試した。
飛ばされる前と違い、胸も上下しているし、なにより体温を感じる。単に気絶しているか、まだ、体に魂が定着していないのか等分からない。
だが、何もしない訳にもいかず、俺はイリーナを抱き上げて空に舞い上がった。
皆散り散りになっているが、取り敢えず10分位飛べば一番近い者がいるところに辿り着く。
本気を出せば3分もあれば行けるが、流石に人一人抱えているので無理だ。
そして先ずは2人目が見付かった。
切り立った崖の上の方に、人一人が辛うじて横になれる岩が飛び出しており、寝返りをすれば落ちるような狭さだ。また、不安定そうで、上からは小石が転げてくる。
そこにいたのは水樹だ。
急ぎ水樹を抱え、両脇に一人づつ抱える形でその場を離れた。取り敢えず地上に向かい降下していたが、目覚めた水樹がパニックを起こした。
意識を取り戻した時に見えたのは、自分が高い所にいて、手足が硬い所にないからだ。
「落ち着け。俺が抱えているから大丈夫だ。今から安全なところに移るから」
「ご、ごめんなさい。一体何が?」
「分からない。ダンジョンアタック組の人数しか気配を感じない。それよりも先ずは散り散りになっているから、合流が先だ」
「うん。分かったわ」
それからは大人しくしてくれた。
地上に降りるとあまり良くない場所なので、先程俺が飛ばされた場所にゲートを出し、そこにシェルターを出した。
また、シェルターの入り口に出したベッドにイリーナを寝かせた。
「悪いがイリーナの世話を頼むよ。俺もよく分からない。ドア番も水樹にお願いをするしかない。俺はイリーナを抱きかかえていたから一緒にいたようだ。それと、彼女が起きたら残りの寿命が一日を切っているから、もし生きながらえたいなら俺が刻印の儀をするしかないと。別の手段は俺にはない。イリーナに有れば別だが」
「分かったわ。皆の事をお願いね」
「じゃあ近くの気配から順に向かうよ」
そうして俺は次の者の所に向かうのであった。
奴隷勇者の転生物語
も宜しくお願いします。
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