495 / 527
第1章
全員喪った?
しおりを挟む
俺は微睡んでいたが、誰かの乳首をチュパチュパと吸っている事に気が付いた。
どうやらまたもや赤ちゃん返りをしているようだ。
だがおかしかった。吸っている乳首はまるで生気がなく、その体は冷たい。そして首がない死体の乳首をチュパチュパと吸っており、俺は水樹の生首を大事そうに抱き抱えていた。その体を見ると、身体的な特徴から水樹と判かる。
既に腐敗が進んでおり、周りにはアトランジェを始め、オリヴィア、レイナ、そしてクレアの死体が見て取れた。俺はハッとなり死者蘇生を使った。しかし、誰の名も選択する対象として上がってこない。
顎が痒かったので、顎に手をやるとかなり伸びていた。死体の腐敗具合と髭の状態から死後数日が経過しているのだと理解してしまった。
そう、死者蘇生が出来る時間を大幅に超えている事を意味する。恐る恐るステータスを見ると、彼女達の名が見付かったが、死別と記載されている。理解できなかった。
そうしていると、女神が現れた。思念体のみだが。
「お前は失敗したのだ。よくも、よくも。お陰で妾は消滅してしまう。全てお前の所為だ。お前の緩慢さが皆を死に追いやり、女神たる我の存在が消滅してしまうのだ。愚か者めが」
悪態をつくと女神は消えていった。
俺は一人ひとりの体をきちんとした状態に治していき、もう一度死者蘇生を試すも結果は変わらなかった。
俺はその場で崩れ落ち、ごめんなさい、死なせてしまった!ごめんなさいと泣きじゃくった。どれ位泣いただろうか、俺はやがて泣き疲れたのか意識を手放した。
俺は泣きながら誰かの乳首を吸っていた。己のばゔぅという唸り声により目覚めた。
俺はかなり強く吸っており、血の味がした。そしてクレアが発する苦悶の唸り声が聞こえた。
「うう、痛い。くぅ!我慢よ」
俺は乳首を吸うのをやめてヒールを掛けた。俺の様子が変わったからかクレアがパッと明るくなった。
「起きたのね!」
俺は目の前にいるクレアを力一杯抱き締めた。泣きじゃくりながらも他の者の生きている気配に安堵した。
「いぎでる!生きているよ!ゔあああぁ」
クレアが痛い痛いと唸っており、皆が俺を引き離したが、また次の誰かに泣きながら抱きついていた。
そしてレオナに頬を引っ叩かれた。
「何やってるの?寝ぼけていないでしっかりなさい」
俺は急激にバブリモードから覚醒した。
クレアも既に服を整えていたが、ここはシェルターの中にある部屋で、この場に皆揃っていた。勿論ちゃんと生きている。
「良かった。皆生きている。さっき夢を見たんだ。目が覚めたら死者蘇生が失敗していて、数日間気絶していて、もう死者蘇生が出来る日を過ぎていて、永遠に君達を喪った夢を見たんだ。それに皆バラバラになりボスに殺されたんだぞ!」
「うん。志郎さんのお陰で私達は生き返ったわ。でも目が覚めたら自分達の細切れの死体が散乱していて驚いたの。でも志郎さんが目を覚ましてくれて良かった」
「どれ位経った?そういえばかなりお腹が減ったな」
「ランス、貴方は3日間意識を喪っていたわ。魔力切れにより意識を喪ったのよ」
それからアトランジェが食べ物を持ってきてくれたので、食べながら話を聞いていた。
取り敢えずドロップ品は回収し、ボス部屋に入ってきたサラマンダーに肉片を処分してもらったと。
それと扉が2つ出現しており、1つは開かなかったと。唯一クレアがドアノブを回す事が出来て少し押せたが、どう足掻いてもそれ以上は開かなかったと。
それとアトランジェが文句を言っていた。
「ランス、私だけ酷かったのよ!レオナの生のお尻に顔を埋めていて、息ができなくて死にそうだったのよ」
「悪い悪い。気絶するまでの数秒の間に無理やりしたから、横に寝かせる余裕が無かったんだ」
アトランジェに貸し一つよと意味の分からない事を言われ、皆がそれを見ながら笑っていたのであった。
どうやらまたもや赤ちゃん返りをしているようだ。
だがおかしかった。吸っている乳首はまるで生気がなく、その体は冷たい。そして首がない死体の乳首をチュパチュパと吸っており、俺は水樹の生首を大事そうに抱き抱えていた。その体を見ると、身体的な特徴から水樹と判かる。
既に腐敗が進んでおり、周りにはアトランジェを始め、オリヴィア、レイナ、そしてクレアの死体が見て取れた。俺はハッとなり死者蘇生を使った。しかし、誰の名も選択する対象として上がってこない。
顎が痒かったので、顎に手をやるとかなり伸びていた。死体の腐敗具合と髭の状態から死後数日が経過しているのだと理解してしまった。
そう、死者蘇生が出来る時間を大幅に超えている事を意味する。恐る恐るステータスを見ると、彼女達の名が見付かったが、死別と記載されている。理解できなかった。
そうしていると、女神が現れた。思念体のみだが。
「お前は失敗したのだ。よくも、よくも。お陰で妾は消滅してしまう。全てお前の所為だ。お前の緩慢さが皆を死に追いやり、女神たる我の存在が消滅してしまうのだ。愚か者めが」
悪態をつくと女神は消えていった。
俺は一人ひとりの体をきちんとした状態に治していき、もう一度死者蘇生を試すも結果は変わらなかった。
俺はその場で崩れ落ち、ごめんなさい、死なせてしまった!ごめんなさいと泣きじゃくった。どれ位泣いただろうか、俺はやがて泣き疲れたのか意識を手放した。
俺は泣きながら誰かの乳首を吸っていた。己のばゔぅという唸り声により目覚めた。
俺はかなり強く吸っており、血の味がした。そしてクレアが発する苦悶の唸り声が聞こえた。
「うう、痛い。くぅ!我慢よ」
俺は乳首を吸うのをやめてヒールを掛けた。俺の様子が変わったからかクレアがパッと明るくなった。
「起きたのね!」
俺は目の前にいるクレアを力一杯抱き締めた。泣きじゃくりながらも他の者の生きている気配に安堵した。
「いぎでる!生きているよ!ゔあああぁ」
クレアが痛い痛いと唸っており、皆が俺を引き離したが、また次の誰かに泣きながら抱きついていた。
そしてレオナに頬を引っ叩かれた。
「何やってるの?寝ぼけていないでしっかりなさい」
俺は急激にバブリモードから覚醒した。
クレアも既に服を整えていたが、ここはシェルターの中にある部屋で、この場に皆揃っていた。勿論ちゃんと生きている。
「良かった。皆生きている。さっき夢を見たんだ。目が覚めたら死者蘇生が失敗していて、数日間気絶していて、もう死者蘇生が出来る日を過ぎていて、永遠に君達を喪った夢を見たんだ。それに皆バラバラになりボスに殺されたんだぞ!」
「うん。志郎さんのお陰で私達は生き返ったわ。でも目が覚めたら自分達の細切れの死体が散乱していて驚いたの。でも志郎さんが目を覚ましてくれて良かった」
「どれ位経った?そういえばかなりお腹が減ったな」
「ランス、貴方は3日間意識を喪っていたわ。魔力切れにより意識を喪ったのよ」
それからアトランジェが食べ物を持ってきてくれたので、食べながら話を聞いていた。
取り敢えずドロップ品は回収し、ボス部屋に入ってきたサラマンダーに肉片を処分してもらったと。
それと扉が2つ出現しており、1つは開かなかったと。唯一クレアがドアノブを回す事が出来て少し押せたが、どう足掻いてもそれ以上は開かなかったと。
それとアトランジェが文句を言っていた。
「ランス、私だけ酷かったのよ!レオナの生のお尻に顔を埋めていて、息ができなくて死にそうだったのよ」
「悪い悪い。気絶するまでの数秒の間に無理やりしたから、横に寝かせる余裕が無かったんだ」
アトランジェに貸し一つよと意味の分からない事を言われ、皆がそれを見ながら笑っていたのであった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4,341
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる