エラーから始まる異世界生活

KeyBow

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第1章

ボスの強さに驚愕した

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 80階層のボス戦の進め方は、スポーン直後に有無を言わさず殺すというのを今回は見送る事にした。

 甘いかもわからないが、戦力評価が必要なため、正攻法で行く事にした。

 手を加えられていないという前提条件があるが、ボスの強さを見ればこのダンジョンの本来の強さというものがある程度分ってくるからだ。
 
 アトランジェなどは不満がっていたが、最終的に水樹に説得されていた。おそらく通常のボスであればスポーンした直後は数秒間固まっている筈なので、その間に一気に詰め寄り首ちょんぱすれば終わりである。ただしそれだとボスの強さが全く判らないから即時の討伐は避けるのだ。

 そうして部屋に入るとリスポーンし始めたボスはどうやら、中型と小型の間の大きさのドラゴンのようだ。

 俺は震えた。まさかそんな、こんな事って?と。

 アトランジェが心配していたが、水樹が首を横に振った。まさか小さいだけで実はかなり強いなんて事はないよな?と動くのを待った。

 リスポーンが終わったドラゴンは予測通り約6秒間、全く動かなかった。そしてその姿を見て俺は更に唸った。ままさかこの階層で緑色のドラゴンだなんて有り得ない!と。

 俺は戦力の評価の為にそのドラゴンの前に一人で立った。ドラゴンは怒りに任せて尻尾を振って来た。だが俺はアンタレスでさらっと受け止めた。ブレスを吐いて来たり腕を振ってはまたブレスを吐き、また尻尾を振るってきたが、全て余裕で躱した。

 その後俺は吹き飛ばされていた。正確はわざと攻撃を喰らったのだ。喰らうと言っても、愛刀であるアンタレスで受け止め、吹き飛ばされるという感じだ。

 勿論壁に激突する前にダメージ入らないようにしていた。

 俺はため息をついていた。

「もういい分かったから。誰かやっちゃって」

 そう言うとレオナが一気に駆け、ドラゴンの首をあっさり刎ね飛ばして終わった。

 ドロップ品を回収した後、シェルターを出して野営の準備をしたが、まずはドロップ品を確かめた。

 いいねぇ!と呟いた。レオナが使うのに丁度良い鎧が出てきた。勿論俺が作れないような技物だ。今までの階層で出てきたものと違い、真っ当な物が出てきたからだ。水樹曰く、これが本来のドロップ品だと。確かにそうだ。

 今迄の階層で出た物は正直碌な物ではなかった。

 妙に防御力が高いセクシーな下着、特殊能力が付与されたエスエムの道具、大人のおもちゃ、コスプレ衣装?だ。能力だけで見ればかなり美味しいのだが・・・
 因みに水樹に全てを渡していた。

 で、80階層のドロップ品は階層からするとまずまずだ。

 ボスも見た目と戦力は合っているのと、水樹によると本来のダンジョンであればこの階層はこんなものだろうとの事であった。





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